イタリアの名匠タヴィアーニ兄弟の弟パウロ・タヴィアーニが、兄ヴィットリオの死後初めて一人で監督し、昨年のベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した『Leonora Addio(原題)』が『遺灰は語る』の邦題で、2023年6月23日(金)より全国公開されることが決定。

“遺灰”は、無事に故郷へ辿り着けるのか——?

日本でも大ヒットした名作『グッドモーニング・バビロン!』(1987)などで世界の映画ファンに愛されるイタリアのタヴィアーニ兄弟。カンヌ映画祭パルムドールに輝いた『父/パードレ・パドローネ』(1977)、『カオス・シチリア物語』(1984)、ベルリン映画祭金熊賞の『塀の中のジュリアス・シーザー』(2012)……数々の傑作を発表してきた。
2018年に兄ヴィットリオが88歳で死後、現在91歳の弟パオロが初めて一人で監督した『Leonora Addio(原題)』が、『遺灰は語る』の邦題で、2023年6月23日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開されることが決定した。

画像: “遺灰”は、無事に故郷へ辿り着けるのか——?

映画が描くのは、あるノーベル文学賞作家の“遺灰”の旅。1934年にノーベル文学賞を受賞した文豪ルイジ・ピランデッロ、彼は死に際し、「自身の灰は故郷シチリアに」と遺言を残す。しかし、時の独裁者ムッソリーニは作家の遺灰を。その名誉を利用するためにローマに留めおいた。戦後、ようやく彼の遺灰が入った壺が、ローマからシチリアへと帰還することに。シチリア島の特使がその重要な務めを命じられるのだが、アメリカ軍の飛行機に搭乗拒否されたり、壷がどこかへ消えたり、次から次へとトラブルに見舞われる…。果たして、遺灰は無事にシチリアに届けられるのだろうか——?

画像: ▲パオロ・タヴィアーニ監督(エピローグの出演者とともに撮影現場にて)

▲パオロ・タヴィアーニ監督(エピローグの出演者とともに撮影現場にて)

タヴィアーニらしい熱情とユーモア、美しいモノクロ映像と鮮烈なカラー映像を織り交ぜて描かれた波乱万丈の“遺灰”の旅は、イタリアの近現代史をも語る。そして、映画の最後にはエピローグとして、ピランデッロの遺作『釘』を映像化した短編が登場、90歳を超えたタヴィアーニが運命を見つめて深い感動を残す。

原題:Leonora Addio|2022|イタリア映画|90 分|モノクロ&カラー|監督・脚本:パオロ・タヴィアーニ|出演:ファブリツィオ・フェラカ
ーネ、マッテオ・ピッティルーティ、ロベルト・ヘルリツカ(声)
配給:ムヴィオラ
© Umberto Montiroli

This article is a sponsored article by
''.