傭兵として再起する元軍人。しかし、任務には裏があった…
J・J・エイブラムス監督の新生『スター・トレック』シリーズで大ブレイクし、『ワンダーウーマン』シリーズをはじめとするハリウッド大作で活躍を続けるクリス・パイン。俳優としてますます脂が乗ってきた、そんな彼が孤独な元特殊部隊員にふんして壮絶なバトルに挑む。『ザ・コントラクター』は、そんなパインの熱演に引き込まれるリベンジ・アクションだ。
主人公ジェームス(クリス・パイン)は長年にわたり特殊部隊で米国のために戦い続け、怪我を負うも、軍規違反の名目で強制的に除隊させられた元陸軍兵士。最愛の家族を養うため、彼は戦友マイク(ベン・フォスター)の紹介で、国家の安全に関わる極秘ミッションを請け負っている傭兵集団の仕事を得る。リーダーのラスティ(キーファー・サザーランド)は、さっそく彼やベンのチームに任務をあたえた。それは、ベルリンで生物兵器の開発にあたっているという米国人科学者をマークし、その研究データを回収すること。
中東のテロ組織に通じているベルリンの研究施設に潜入し、首尾よくデータを奪ったものの、警官隊の急襲によって状況は一変する。撃たれて重傷を負ったマイクを助け、膝の古傷の痛みに耐えながら、ジェームスは下水溝に逃げ込み、追手をまく。しかし、危機はこれにとどまらなかった。マイクと別行動を取り、ラスティに指示を仰ぐも、不意に襲いかかってくる正体不明の刺客たち。ベルリンの街を必死で逃げるジェームスは、自分がハメられたことに気づく。裏切ったのは誰か!?真相を暴き、家族のもとに帰るため、ジェームスは孤独な戦いに身を投じていく……。
リアルな本格アクション×社会問題を炙り出すドラマ
パインはこれまで多彩なアクションを演じてきたが、本作はまぎれもなく本格派の部類に入る。河川での逃亡シーンで見せるスタントに加え、肉弾戦はリアルな迫力を感じさせるに十分。銃撃戦でのタフな戦いぶりや、瞬時の判断で爆破トラップを仕かけるなどの頭脳派ぶりの体現も光り、ジェイソン・ボーンに血肉をあたえたマット・デイモンを彷彿させずにはおかない。戦闘スキルのレベルの高さにおいて、主人公ジェームスはアクションヒーローとしての魅力にあふれているのだ。
とはいえ、映画の中核をなすのはあくまでドラマ。ジェームスは数々の戦闘に臨み、肉体の損傷にも耐えてきたが、年金も恩給ももらえずに軍から放り出される。国のために尽くしたにもかかわらず、使い捨てにされる現実。彼だけではなく、マイクやラスティといった元軍人はもちろん、ベルリンでジェームスを助けた連絡員、さらには彼のターゲットとなった科学者も、そんな現実の犠牲者と言える。法や制度に救われることなく、その網の目からこぼれ落ちる人々がいるのはアメリカに限った話ではなく、日本でも他人事ではない。
北欧の新鋭監督の演出力やクセ者俳優の競演も必見!
サンダンス映画祭に出品された『The Nile Hilton Incident(原題)』で高評価を得て、ハリウッド進出を果たしたスウェーデン出身の新鋭タリク・サレーが監督を務め、社会的な視点をまじえながら硬派な物語を演出。『最後の追跡』などでパインと共演したベン・フォスターやベテラン、キーファー・サザーランド、英国の演技派エディ・マーサンら、脇を固めるクセ者俳優たちの競演も見逃せない。国家に見捨てられた男は生き残れるか? 彼に安住の地はあるのか? 重厚にして緊迫感あふれるドラマを、お見逃しなく!
ここに注目!
CHECK POINT 1
徹底的な役作り! クリス・パインが最強兵士に
『エクスペンダブルズ』シリーズや『ジョン・ウィック』シリーズのプロデューサー、ベイジル・イヴァニクの作品らしく、アクションはとにかくハードで骨太。戦闘シーンは骨がきしむような凄まじさだ。殴られれば痛いし、撃たれれば苦しいし、血が流れるほど意識は遠ざかる。そんな激痛を伝える、映像の生々しさに圧倒されること必至。接近格闘の見せ場も、接写映像の効果により迫力満点だ。アクションの面でも、リアリズムの追求に抜かりなし!
CHECK POINT 2
『ジョン・ウィック』 製作陣仕込みの骨太アクション!
クリス・パインは主演を務めるにあたり、実在の元米陸軍特殊部隊員をアドバイザーに迎えて役作りを行なった。軍における状況への対処の仕方から戦闘術まで、徹底的に正確さを追求。グリーンベレーの一員らしい、鍛え抜かれた肉体はもちろん、過酷な任務の連続に疲れ果てている虚無感をも表現している。とはいえ、ひと度戦闘になれば、そこは兵士。持てるスキルをフルに発揮してバトる、バトる! その熱演から目が離せない。
CHECK POINT 3
さぁ、誰を信じるか!? 脇を固めるはクセ者俳優陣!
主人公ジェームスは軍を追い払われたとはいえ、そのスキルを求める者は少なくない。そして彼に近づく人物は、誰もが怪しいといえば怪しく、それがドラマのサスペンスとして機能する。演じるベン・フォスター、キーファー・サザーランド、エディ・マーサンは、いずれもクセの強い個性派アクター。彼らが脇キャラに命を吹き込んだ以上、意味のある何かをやらかすのは間違いない。誰が敵で、誰が味方か? そういう点でもスリリングこのうえない!
本日3月3日、Blu-ray&DVDリリース!
日本語吹替音声を新規で収録!
Blu-ray&DVDには劇場では観られなかった日本語吹替版も収録!『スター・トレック』シリーズでもクリス・パインの吹替を担当した阪口周平がジェームス役を務めるほか、加瀬康之ら実力派声優陣が参加。濃厚なドラマを盛り上げる!
『ザ・コントラクター』The Contractor
Blu-ray&DVD(コンボ):5720円(税込)
【映像特典】
●クリス・パイン ショートインタビュー映像
●撮影風景映像 ●オリジナル&日本版予告
発売元:クロックワークス
販売元:ハピネット・メディアマーケティング
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