カバー画像:Photo by Axelle/Bauer-Griffin/FilmMagic
アメリカ時間の2023年1月31日(日本時間の2月1日未明)、ジェームズ・ガン監督が自らのTwitterで今後のDC映画・ドラマのラインナップについて発表しました! ジェームズ・ガンとピーター・サフランが今後のDC映画(含むドラマ、アニメ)のかじ取りをしていくDCスタジオのCEOに就任。その間、ヘンリー・カヴィルがスーパーマン役を降りる、パティ・ジェンキンス監督が『ワンダーウーマン3』から手を引く等、ファンを心配させる出来事が多く、ガン監督らも一部のファンからのバッシングにさらされていました。そうした中での大発表です。果たして!
ガン監督が仕掛けるのは“DCユニバース”
まずガン監督たちは今後“DCユニバース/DCU”という世界観のもと、映画・ドラマ(アニメも含む)・ゲームも同じ世界の中で描いていくとしています。このDCUというのは“マーベル・シネマティック・ユニバース/MCU”に該当する枠組みと思ってください。そしてマット・リーヴス×ロバート・パティンソンの『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)路線、トッド・フィリップス×ホアキン・フェニックスの『ジョーカー』(2019)路線は、「DCエルスワールズ」というブランドで展開。エルスワールズというのは元々DCコミックにおける別バースの概念です。要はこれはDCUと絡まず、独自の路線でいくということです。ガン監督の言葉を聞く限り、カートゥーンネットワークでやっているティーン・タイタンズのアニメも独立路線で継続の模様。
第一章は“ゴッズ&モンスターズ”! 5本の映画+5本のドラマ
ガン監督いわく、自ら深く関与する新体制下のDCUの本格稼働はもう少し先。つまり今年公開の『シャザム!〜神々の怒り〜』(2023)等の予定は変わらず。そもそも今年公開の映画等についてはガン監督らが就任前の話ですから。
ただしエズラ・ミラーの『ザ・フラッシュ』(2023)でこれまでのDCの映画世界が大きく変わるので、ここからガン監督たちのDCUに繋がっていく道筋が見えてくる。そしてそれを担うのが今回発表された5本のドラマと5本の映画の企画です。
ガン監督らは、これらを新体制下のDCUにおける“第一章/チャプター1”とくくっており、そのコンセプトは“ゴッズ&モンスターズ(神々と怪物たち)”です。この神々というのはヒーローですが、クリーチャー・コマンドーズやスワンプ・シング等モンスター系のヒーローが多いのも特長です。
今のDC映画キャストはどうなる?
気になるのはヘンリー・カヴィルのスーパーマン降板のように今のDC映画の顔ぶれがどうなるか? ですよね。これについてガン監督は、まずヘンリー・カヴィルは今回のスーパーマン映画/スーパーマン・レガシーのスーパーマンにあわなかっただけ(だから別の形での復帰はありうる)的なニュアンスです。またサフランは「ガル・ガドット、ザッカリー・リーヴァイ、エズラ・ミラー等についてDCUに招かないとは誰も言っていない」と含みを持たせています。ジェイソン・モモアはすでにガン監督らと会い、いいミーティングが出来たと言っています。これが『アクアマン3』なのか、噂されているロボという宇宙の賞金稼ぎを演じるのかはわかりません。
いかがだったでしょうか? いよいよ動き出したDCU! ガン監督らのお手並みをワクワクしながら拝見しましょう。
新生DCU第一章“ゴッズ&モンスターズ”ラインナップ【映画】
『Superman: Legacy』(スーパーマン・レガシー)
ガン監督が脚本を手掛ける新スーパーマン映画! スーパーマンの若き日、メトロポリスに来たての日々を描きます! 2025年7月11日全米公開。
『The Authority』(ジ・オーソリティ)
元はDCの別レーベル、ワイルドストームから出ていたスーパーヒーロー・チームです。コミックではスーパーマン等とも共演したことがありますが、DCUに参画。
『The Brave and the Bold』(ザ・ブレイブ・アンド・ザ・ボールド)
バットマンとその息子ダミアンがロビンとなって活躍する異色の父子もの。ロバート・パティンソンの『ザ・バットマン』とは別のDCU版バットマン映画です。
『Supergirl: Woman of Tomorrow』(スーパーガール:ウーマン・オブ・トゥモロー)
スーパーガールの映画です。極めてSF色の強い作品になるらしい。
『Swamp Thing』(スワンプ・シング)
DCが誇る、モンスター系ヒーロー。沼を拠点とする植物系怪物が大暴れ。
新生DCU第一章“ゴッズ&モンスターズ”ラインナップ【ドラマ】
「Creature Commandos」(クリーチャー・コマンドーズ)
スーサイド・スクワッドのアマンダ・ウォラーが組織した怪物系チームの活躍。
「Waller」(ウォラー)
アマンダ・ウォラーを主人公にしたシリーズ。主人公役はヴィオラ・デイヴィスが続投。事実上の「ピースメイカー」のスピンオフ。
「Booster Gold」(ブースター・ゴールド)
未来のテクノロジーを使うセレブ・ヒーロー。ガン監督のお気に入りキャラの一人と言われています。
「Lanterns」(ランタンズ)
待望のグリーン・ランタンのドラマ・シリーズ。ハル・ジョーダンとジョン・スチュワートという2人のランタンの活躍を描く、宇宙版バディ刑事もの。
「Paradise Lost」(パラダイス・ロスト)
ワンダーウーマンの故郷セミッシラ島の起源を「ゲーム・オブ・スローンズ」的テイストで描く異色作。