A24製作・配給、ダーレン・アロノフスキー監督の最新作、ブレンダン・フレイザー主演『ザ・ホエール』(4月7日(金)全国公開)より、ブレンダン・フレイザー演じる父とセイディー・シンク演じる娘の衝突を収めた本編映像が公開された。

父は相手を癒すため、娘は反抗のために“言葉”を使う――

自らの余命が幾ばくもないことを悟った主人公チャーリーが、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする“最期の5日間”を描いた本作『ザ・ホエール』。過去に新しい恋人との生活を選択したものの、家族を深く傷つけてしまったことに今も胸を痛めているチャーリーは、自分への怒りと恨みを募らせた娘のエリーと再会することを決意する。今回の映像は、そんな数年ぶりに再会した親子の複雑な関係性を切り取ったのもの。

画像: 4/7公開『ザ・ホエール』本編CLIP “私を捨てた”編 youtu.be

4/7公開『ザ・ホエール』本編CLIP “私を捨てた”編

youtu.be

幼い頃に愛する父から捨てられた経験がトラウマとなり、学校生活と家庭で多くのトラブルを抱えている17歳のエリー(セイディー・シンク)。怒りに身を任せて生きるエリーにチャーリー(ブレンダン・フレイザー)は、「世界中に向かって怒る必要はない。僕だけに怒れ」と自身を犠牲にしてアドバイスをするが、この言葉にエリーは激怒。「私をゴミみたいに捨て8年後に父親ぶるの?」と父を傷つける言葉を放ち、一線を引いてしまう。

ほぼワンシチュエーションの会話劇という構成である本作では、セリフが最大の魅力にもなっている。対立する父と娘は言葉の使い方も相反しており、大学でエッセイの講師をするチャーリーは言葉を用いて人々を癒そうとするが、反対にエリーは言葉を反抗するための武器として使う。ブレンダンは、本作の脚本家であり、原作戯曲の作者でもあるサミュエル・D・ハンターが書いた台詞に惚れこんだといい、「サムは現実の生活を詩にする。彼の物語には必ず価値観と目的がある上に、活き活きとしたユーモアあふれる率直な言葉を書く才能があるんだ」と彼の言葉に信頼を寄せている。

画像: セイディー・シンク

セイディー・シンク

そして本作で新たな魅力を開花させたエリー役のセイディー・シンク。ブレンダンの熱演にひるむことなく堂々と立ち向かっているセイディーについて、アロノフスキー監督とブレンダンの二人は「彼女は将来素晴らしい役者になる」と声を揃えてその仕事ぶりを絶賛しているが、セイディー本人は「実はブレンダンが出演している映画を1本も見たことがなかった」と告白しており、それゆえに撮影現場で緊張せずいられたと振り返っている。

エリーのキャラクターについても、彼女の生い立ちから性格を想像し、深く理解し「彼女は人生の大半を、父親を悪者にして生きてきた。父がいなくなってから、エリーと母親の人生は負のスパイラルに陥ってしまい、それが今でも続いているから、エリーは父親を傷つけるためにチャーリーのアパートに来たんだと思うの。『見てよ、私はこんなに嫌な人間になっちゃった。あんたのせいよ』と、自分が父親に心を傷つけられたのと同じように彼を傷つけたい。もしかしたら、父親が良い境遇にないのを見て、少しスッとしてさえいるかも。父親が苦しんでいるからといって、優しくする気は毛頭ない。父親に対して言うべきことがあり、それをはっきりと言う芯が通った女の子なのよ」と解説する。

華麗な復活劇を見せオスカーを受賞したブレンダンと若手No.1の演技力を惜しみなく披露したセイディーの激しい演技バトルからも目が離せない本作。果たして父娘の絆は取り戻せるのか。

『ザ・ホエール』
4月7日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
配給:キノフィルムズ
© 2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

This article is a sponsored article by
''.