主演を務めるのはスクリーンデビューから60年、『愛のコリーダ』(1976)や『龍三と七人の子分たち』(2015)など昭和から令和の現在まで活躍し続け、様々な主演作や代表作を排出してきた日本を代表する名優・藤竜也(81)。令和となっても俳優としての気力は留まることを知らず、80代となり最初の主演映画となる本作では、青春時代の友である元ラグビー部マネージャー・サクラが経営するデイサービス“桜ハウス”の倒産危機を知り、今自分達ができることで手助けしようと奮起。かつての仲間達を集結させて、どういう訳か「チームさくら組」を結成しゲートボール大会に出場して優勝を目指す主人公・織田桃次郎役を演じる。
そして高校時代からの元ラグビー部仲間には、歴戦のつわもの俳優・石倉三郎(76)、大門正明(73)、森次晃嗣(79)、小倉一郎(71)らが個性豊かなキャラクターで登場！平均年齢76歳・合計380歳の超ベテラン俳優陣が、所狭しとスクリーンで大暴れだ！さらに山口果林や田中美里も「チームさくら組」の一員として華を添える。他にも、桃次郎たちのかつてのラグビー部仲間で今は亡き盟友役として毒蝮三太夫(特別出演)や、その孫娘で桃次郎たちにゲートボールをスパルタ指導する高校生・嶋田七海役に本田望結、さらには、生前ゲートボール愛好家としても知られていた落語家・三遊亭円楽（友情出演）が名を連ねる。超ベテラン俳優陣が繰り広げる勧善懲悪、人情喜劇が、今年、大フィーバーの予感だ！
本作だけでなく、ハリウッドでも80 代のレジェンド俳優たちが大活躍している！そんなスターたちの活躍っぷりをたっぷりと紹介したい。
ハリソン・フォード（80）
Photo by Emma McIntyre/Getty Images
1966年の『現金作戦』で映画デビュー後、映画やテレビドラマで脇役やゲスト出演する。一度大工に転職するも、大工の仕事を通じて映画プロデューサー、フレッド・ルースと知り合う。彼の紹介を受けて出演したのが1973年の『アメリカン・グラフィティ』。同作撮影時に監督であるジョージ・ルーカス、プロデューサーのフランシス・フォード・コッポラに注目された。その後、オーディションで『スター・ウォーズ』（1977）のハン・ソロ役に抜擢。一躍人気スターの仲間入りを果たした。「スター・ウォーズ」シリーズの他、「ブレードランナー」シリーズなど多数の人気シリーズに出演。代表作「インディ・ジョーンズ」シリーズでは1981年の第一作より主演を務め、6月30日（金）には最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が公開される。同作でシリーズから引退予定。
アル・パチーノ（82）
Photo by Dominik Bindl/Getty Images
1940年4月25日、ニューヨーク生まれ。シチリア移民の子。アクターズ・スタジオに26歳で入学。舞台を経て『ゴッドファーザー』(1972)でブレイク。1992年には『セント・オブ・ウーマン／夢の香り』(1992)でアカデミー主演男優賞を受賞。ほかにもトニー賞2回、プライムタイム・エミー賞2回を受賞するなど、多数の演技賞を受賞。代表作に「ゴッドファーザー」シリーズ、『スカ―フェイス』(1983)、『ヒート』(1995)、『フェイク』(1997)、『アイリッシュマン』(2019)など。フィルムノワールを現代的に再構築するという新作映画『Sniff（原題）』に同じく80代レジェンドのモーガン・フリーマンとの共演が決まっている。
モーガン・フリーマン（85）
Photo by Natasha Campos/Getty Images for CAA
1937年6月1日、テネシー州メンフィス生まれ。LAのコミュニティ・カレッジに学び、空軍除隊後、1967年に舞台デビュー。映画出演は1971年からで、3度のアカデミー賞候補を経て『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)でついに助演男優賞を受賞。プローリー・マクリアリーと共に映画制作会社「リヴェレーションズ・エンターテイメント」を設立するほか、オンライン映画配給会社「クリックスター」も立ち上げている。レストランやブルースクラブを経営する実業家としての一面も。代表作に『ドライビング Miss デイジー』（1989）、『ショーシャンクの空に』(1994)、『セブン』(1995)、『インビクタス／負けざる者たち』（2009）など。本年北米公開された、フローレンス・ピューと共演したヒューマンドラマ『A Good Person（原題）』（2023）をはじめに今後も出演作多数。
アンソニー・ホプキンス（85）
Photo by David Livingston/Getty Images
1937年12月31日、イギリスのウェールズ生まれ。陸軍除隊後に王立演劇アカデミー入学、舞台で絶賛されて映画界入り。『羊たちの沈黙』(1991)、『ファーザー』(2020)でアカデミー賞主演男優賞を受賞。上記二作のほか代表作に、『日の名残り』（1993）、『ニクソン』（1995）、『アミスタッド』（1997）、『2人のローマ教皇』など。出演作も後を絶たず、日本でも『ファーザー』のフロリアン・ゼレール監督作『The Son／息子』が現在上映中で、5月12日には『アド・アストラ』のジェームズ・グレイ監督作『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』が公開される。
藤竜也（81）
そして、最後に日本を代表する激渋俳優・藤竜也。「最も煙草が似合う男」と言われ、ある一定の年齢以上の方の中には煙草のCM をイメージする人も多いはず。そんな藤だがデビューのきっかけはなんとスカウト。しかも、デートの待ち合わせをしているところに、声を掛けられ「儲かるぞ」とわかりやすい誘い文句により、大学を辞めて芸能界の門を叩くことになる。そこからしばらくは役に恵まれない日々が続くが、視聴率30％を超える大ヒットドラマ「時間ですよ」で、スナックの片隅に座る謎の男を演じ、一躍注目されることとなる。
その後、藤の代名詞とも言える昭和11 年に起きた″阿部定事件を題材にした『愛のコリーダ』（1976年大島渚監督）への出演となる。実際の性交シーンもある官能描写が「芸術か、わいせつか」と大論争となり、裁判にまで発展。一方で、第1 回報知映画賞主演男優賞を受賞、世界的にはカンヌ国際映画祭で上映されるなど芸術作品として高い評価も得た。しかし、その反響の大きさから、藤は2年間ほど俳優業を休業することになる。それでも、いい仕事をしたのだからキャリアが終わるとは思っていたなかったという。
その後、同じく大島渚監督の『愛の亡霊』（1978年）で俳優業を再開する。この作品は、カンヌ国際映画祭監督賞を受賞する。そして、1962年のデビューから61年、80代初の主演映画『それいけ！ゲートボールさくら組』が5 月12 日（金）より公開となる。老若男女が楽しめるゲートボールというスポーツに、かつての青春時代の仲間たちと奮闘する桃次郎たちの姿は、『人生には遅すぎることなんて一つもない』と各世代にエールを送り勇気づけること間違いなしだ。
『それいけ！ゲートボールさくら組』
5月12日（金）全国ロードショー
配給:東京テアトル
©2023「それいけ!ゲートボールさくら組」製作委員会
