「ストーリーを語る力」を持つキャラクター・デザインとは…
「ストーリーを語る力」を持つキャラクター・デザインとは…本日のブルーレイ+DVDセットの発売を記念して、単なる生物ではなくキャラクターとして大切に作り上げられた、“海の生物”に迫る映像をボーナス・コンテンツから一部公開!
プロダクション・デザイナーのディラン・コールは、「トゥルクンのデザインは難航した。単なる生物ではなく、キャラクターで知能も高い。問題はクジラからどれだけ変えられるかだった」と語り、さらに、クリーチャー・デザイナーのコンスタンティン・セケリスは、「極小のパズルを組み立てるような仕事だった。ストーリーを語る力がデザインに求められた」と語る。
特に<トゥルクン>と呼ばれ、ナヴィ族と交信ができるクジラに似た生き物の造作は、ジェームズ・キャメロン監督のスケッチを元に時間と労力をかけて制作されたとのこと。特筆すべきは、<パヤカン>と呼ばれるトゥルクンのヒレに、ジェイクとネイティリの次男ロアクが捕まりながら一緒に泳ぎ、目と目を合わせて心を通わせる感動的なシーン。
細かいシーン全てが全体のストーリーとつながってデザインされているのが伝わってきます。印象的なシーンの数々とキャラクターの誕生秘話が分かる貴重な映像となっている。
メトカイナ族とパンドラの海中世界
メトカイナ族は、大きなものだと体長300フィート(約91.5m)まで成長し得るトゥルクンと呼ばれる敏感なクジラのような生物と、独自のスピリチュアルな関係を持っていると、キャメロンは語っている。
「ここでの奇抜な発想は、トゥルクンの文化とナヴィの文化が、音楽、歌、踊りで繋がっているというものです。また、たとえばメトカイナ族はトゥルクンにタトゥーで模様を施しますが、それは彼らの家族の物語を表現するものです。成人の儀式を通過して大人になったトゥルクンはタトゥーを施された胴体やヒレを持つことになります。メトカイナ族がティーンエイジャーになると初めてタトゥーを入れるのと同じようにね」
パヤカンというキャラクターは、ジェイクとネイティリの息子ロアクと仲良くなる思春期のトゥルクンだが、ナヴィのティーンエイジャーであるロアクと同様に、異端者的なところがある。また、この2人は手話でコミュニケーションをとるのだが、その手話をこの作品のために考案したのは、俳優で聴覚障碍者カウンセラーのCJ・ジョーンズだった。
「どちらも他者から誤解されて受け入れられないティーンエイジャーだからこそ、この荒々しい海の中でこの2人の間に友情が芽生えるのです」とキャメロンは語っている。
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