映画『ウェルカム トゥ ダリ』が9/1(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開。ダリ役のベン・キングズレーら欧州実力派俳優が集結した本作の豪華なキャスティングはどのように実現したのでしょうか?

20世紀で最も偉大な芸術家の一人〈サルバドール・ダリ〉がポップカルチャー全盛期を迎えた70年代のニューヨークで、ファッション、音楽、アートを、時代の最先端に立って牽引していく姿を刺激的に描いた本作。このたび「誤ったキャスティングのせいで作品が台無しになることはよくある。商業的な視点で俳優を選ぶよう強いられるくらいなら、監督しないほうがマシ。」と実在の人物を演じてもらうためにキャスティングにこだわり抜き、欧州実力派俳優のキャスティングに成功した秘話をメアリー・ハロン監督が明かした。

アカデミー賞®に 4 度ノミネートされ、『ガンジー』でオスカーを獲得している名優ベン・キングズレー。監督はベンのファンだったが、「〈ダリ〉は天才としてのエネルギーもあったけれど、同時に臆病さも持っているキャラクター。この役にはインパクトが強すぎるかもしれない」とベン自身の迫力を心配したそうだが、あるハリウッド映画のベンを見てその心配は杞憂に終わったと言う。「『アイアンマン3』で二面性を秘めた役、おっかないテロリストなのに泣き言も言う臆病者を演じるベンを見たの。そこで、ベンのような達者な役者は何でも演じられるのだと確信した。彼の表現は普遍的だし、コミカルな演技もお手の物。『ガンジー』を見た人は、想像できないかもしれないけど」と話す。

妻・ガラを演じたカンヌ国際映画祭女優賞受賞歴もある『ハンナ・アーレント』『ふたつの部屋、ふたりの暮らし』出演のバルバラ・スコヴァも同様で「ベンもバルバラ・スコヴァも、シリアスな役の印象が強いかもしれないけど、実は2人ともコメディが大得意なの」と世界で最も有名な夫婦に挑んだ世界的名優2人を絶賛した。

また脇役にもこだわりを見せた。中でも〈ダリ〉のミューズであるドラァグクィーンのアマンダ・リア役はニューヨーク中を探し、「この役を演じてもらうのにトランスジェンダーの俳優であることは非常に重要なこと。」とボスニア出身で『蜘蛛の巣を払う女』で知られるトランスジェンダーのアンドレア・ペジックを抜擢した。過去にアマンダ本人に会ったことがある監督は「エネルギーが漲っていて、信じられないほど美しかった。」と印象的で、「(見つけた)彼女は圧倒されるほど美しく魅力的で、どこか繊細だった。70年代のフランス映画のスター、カトリーヌ・ドヌーヴのようなオーラと見た目と謎めいた雰囲気が揃っていた」と絶賛する。

人気TVシリーズ「SHERLOCK(シャーロック)」のレストレード警部で人気の英国俳優ルパート・グレイヴスは、ムーア大佐役で出演。「ルパートがあの役を引き受けてくれて、とても興奮したわ。彼はとてもチャーミングだけど、少し不誠実な人間を演じるのがとても上手。ルパートは、あの口ひげを伸ばすために多くの犠牲を払ってくれたのよ!」 と懐の広さといたずらな側面に魅了された様子。

画像1: 『ウェルカム トゥ ダリ』豪華なキャスティングの裏側とは?

そして〈ダリ〉をサポートする若き青年・ジェームスが惚れるほど美しい女性で、〈ダリ〉お気に入りのモデル・ジネスタを演じるのは『あと1センチの恋』の英国出身のスキ・ウォーターハウス。過去にスキと仕事をしていた監督は、ある作品でスキがキャスティングディレクターのオフィスで出産シーンを通しで演じきったのを見て以来、その演技力の虜になったという。「ジネスタはモデルもできるほどの美貌を持ち合わせた社交界のスターだから、美しくなければならなかった。そしてスキはあの役の複雑な感情を見事に演じ切った。」と満足気な様子をみせた。

画像2: 『ウェルカム トゥ ダリ』豪華なキャスティングの裏側とは?

こだわり抜いた欧州実力派俳優陣と実在の人物を鮮やかに描き出すメアリー・ハロン監督の見事なコラボに期待が高まるばかりだ。

映画『ウェルカム トゥ ダリ』は9/1(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開。

『ウェルカム トゥ ダリ』
9/1(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
配給:キノフィルムズ
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