世界的ファッションデザイナー、ジャンポール・ゴルチエの新感覚のエンタテインメント・ドキュメンタリー映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』が9月29日(金)より全国公開。この公開を記念して、映画ファンでもあるゴルチエが影響を受けた名作映画3本を紹介!
画像: 映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』予告篇 | 9月29日(金)公開 www.youtube.com

映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』予告篇 | 9月29日(金)公開

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ゴルチエといえば、マドンナのコーンブラで知られる世界的デザイナーだが、実は2021年にシネフィル(映画通)たちの聖地、“映画博物館”「シネマテーク・フランセーズ・パリ」で映画とファッションの関係性をテーマとした「シネ・モード/ CINÉMODE」展を企画したことがあるほどの映画ファン。同企画では『時計仕掛けのオレンジ』(1971)や『サテリコン』(1969)に影響を受けたオートクチュールも展示された。

今回紹介するのは、そんな世界的デザイナー、ジャンポール・ゴルチエに影響を与えた傑作映画3選。彼が影響をうけた映画にはどれも魅力的な女性キャラクターが登場している。ゴルチエは「過剰なまでに強くありながら、決して風刺的にはならない女性のキャラクターにずっと魅了されてきたんだ」と語っており、タブーを越えて颯爽とアバンギャルドを突き進む彼らしい作品が並んだ。

『偽れる装い』(1945)

『現金に手を出すな』(1954)や『穴』(1960)などの名作を遺した、フランスの名匠ジャック・ベッケル監督作。

ゴルチエがファッションデザイナーを目指すきっかけとなった作品でもある。「この作品がなければ、そして主演のミシュリーヌ・プレールがいなければ、僕のファッションはなかっただろう。服飾関係の学校には行かなかったので、この映画で学んだんだ。オートクチュールの世界を描いた素晴らしい作品だよ」と語っており、舞台「ファッション・フリーク・ショー」では憧れの彼女に出演をオファー。96歳にして現役女優の彼女が、ゴルチエのキャリアのきっかけとなった大好きな祖母(マリーおばあちゃん)役として出演している。

【STORY】
腕利きのデザイナーのフィリップは、友人ダニエルの美しい許嫁ミシュリーヌに恋してしまう。ダニエルがリヨンに滞在している間、2人は結ばれるが、想いはすれちがい、ミシュリーヌはやはりダニエルと結婚することに。彼女は自分の花嫁衣裳をフィリップに依頼するのだが……。

監督:ジャック・ベッケル 出演:ミシュリーヌ・プレール、ジャン・シュヴリエ、レイモン・ルーロー 1945年製作/107分/フランス

画像: FALBALAS (1945) | 4K Restoration | Official Trailer | Dir. by Jacques Becker www.youtube.com

FALBALAS (1945) | 4K Restoration | Official Trailer | Dir. by Jacques Becker

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『歴史は女で作られる』(1956)

『忘れじの面影』(1948)や『輪舞』(1950)のマックス・オフュルス監督作。19世紀に実在した美しい踊り子ローラ・モンテスの恋愛遍歴を描き、女性心理の奥底を表現した作品。原作はセシル・サンローランの「ローラ・モンテスの数奇な生涯」。

【STORY】
19世紀パリ。美しい少女ロラは、母の恋人と駆け落ちするが、長くは続かず、ひとりで男から男を渡り歩く暮らしを送るようになる。全欧を渡り歩き華やかな醜聞を流す彼女だったが、やがてババリア王ルイ一世を誘惑することにする……。

監督:マックス・オフュルス 出演:マルティーヌ・キャロル、ピーター・ユスティノフ、アントン・ウォルブルック 1956年製作/110分/フランス

画像: 『歴史は女で作られる』予告編 www.youtube.com

『歴史は女で作られる』予告編

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『フレンチ・カンカン』(1954)

ヌーヴェルヴァーグの作家たちから映画の父として敬愛されたフランスの巨匠、ジャン・ルノワールが15年ぶりに故郷フランスでメガホンをとった映画史に残る傑作。華やかなパリを舞台にした、芸に生きる人々の群像劇であり、パリのキャバレー「ムーラン・ルージュ」の誕生を描いている。エディット・ピアフをはじめとしたシャンソン歌手が特別出演している。

【STORY】
興行師ダングラールは偶然訪れたキャバレーで踊り子のニニに魅了される。彼は自分の店を売った金でキャバレーを買い「ムーラン・ルージュ」と名付け、ニニを中心としたカンカン踊りが売りのキャバレーとして開店準備を進めるが、数々のトラブルが舞い込む……。

監督:ジャン・ルノワール 出演:ジャン・ギャバン、フランソワーズ・アルヌール、マリア・フェリックス 1954年製作/104分/フランス・イタリア合作

画像: French Cancan (1955) Trailer - In Cinemas 5 August 2011 www.youtube.com

French Cancan (1955) Trailer - In Cinemas 5 August 2011

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映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』では、ゴルチエ自身が企画・脚本・演出を務め、彼の半生を題材にした舞台「ファッション・フリーク・ショー」の裏側が描かれている。同舞台は映画や俳優に対するゴルチエのオマージュに溢れており、とりわけトッド・ブラウニング監督の『フリークス』(1932)にオマージュを捧げているそうだ。そんな多様性にあふれたゴルチエのクリエイションの秘密を覗き見る前に、彼に影響を与えた名作の数々を振り返ってみるのはいかがだろうか。

映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』は9月29日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋、新宿シネマカリテほか全国公開。

『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』
9月29日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋、新宿シネマカリテほか全国公開
© CANAL+ / CAPA 2018
配給:キノフィルムズ 

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