ビートルズ終焉ののろしになったとも言われる、ウッドストックと並び称されるロック史を大転換させた伝説の音楽フェスティバルの「真実」を描く傑作ドキュメンタリー『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』が、10月6日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町ほか全国公開となる。本作を観る前におさえておきたいロックの歴史とは?(協力:萩原健太【本作字幕監修】)

ロックンロールの復活を謳った音楽フェスティバル「トロント・ロックンロール・リバイバル1969」。紆余曲折の末、ロックの創始者たちだけでなく、シカゴ、ドアーズといった当時大人気の大物やアリス・クーパー、さらにはジョン・レノンまでもが急遽参戦し、新旧のロック・スターたちによる圧巻のパフォーマンスが繰り広げられた。今や「ウッドストック」とも並び称されるが、その成立をめぐってはドタバタ劇を通り越してもはやカオスだった。関係者の口から明かされるウソのような本当の話とは!?未公開のバックステージやコンサート映像とともに当事者たちが初めて語る、半世紀ぶりに届けられた必見の「お宝映像&エピソード」。情熱と偶然、危機と奇跡が織りなす笑いと涙の舞台裏が今、ついに明かされる!

1960 年代末、初期ロックは死にかけていた。当時の聴衆はビートルズやドアーズに代表される新世代ロックに熱をあげていた。そんな彼らに今一度、50 年代にロックを創造した先人たちの偉業を再評価してもらおうと考えた公演企画だったからこそ、当初ついたフェスのタイトルが「ロックンロール・リバイバル」だった。

若者による若者のための初めての音楽としてロックンロールが誕生したのは、諸説あるが1952年ごろと言われている。世界的に認知されたのが1955〜56年あたり。ロックンロールはライフスタイルやファッションに大きな影響を与え、1960年代後半に入ると学生運動や反戦運動などと結び付くようにもなった。

そのような時代背景があり、1969年という時代には、初期ロックンロールは新鮮さのないものとされ、古いロックのリバイバル=復活公演というだけでは若い世代の心は当初、なかなか動かなかったという。

逆にそんな 50 年代レジェンドが結集する場が用意された結果、当時の人気スターたちは「その気」になった。ジョン・レノンはチャック・ベリー、ボ・ディドリー、リトル・リチャードらを自身のルーツと公言。ドアーズのジム・モリソンがステージ脇からチャック・ベリーのパフォーマンスに送る視線のなんと熱いこと。フェスに参加することでレノンやモリソンの中で偉人たちへの思いが「リバイバル」し、そのリスペクトを間接的に目撃した観客たちもロックの源流の豊かさを「リバイバル」させていく。期せずして、多様な「リバイバル」がそこに現出したのだった。

ロックの時代を生きる者たちに届けられた「玉手箱」。半世紀ぶりに明らかとなった「お宝」の輝きをじっくり味わえる『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』は10月6日(金)より全国で公開。

『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』
10/6(金)、ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町ほか全国公開
配給:STAR CHANNEL MOVIES
© ROCK N' ROLL DOCUMENTARY PRODUCTIONS INC., TORONTO RNR REVIVAL PRODUCTIONS INC., CAPA PRESSE (LES FILMS A CINQ) 2022

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