世界の優れた芸術家たちに贈られる「第34回高松宮殿下記念世界文化賞」の受賞者たちと国際顧問が集う合同記者会見が2023年10月17日、都内で行われた。

私にとってこの受賞は大きな意味を持っている(ロバート・ウィルソン)

受賞記念会見に出席したのは、絵画部門受賞者のヴィヤ・セルミンス、彫刻部門受賞者のオラファー・エリアソン、建築部門受賞者のディエベド・フランシス・ケレ、演劇・映像部門受賞者のロバート・ウィルソンの4名と、国際顧問のヒラリー・ロダム・クリントン、クリストファー・パッテン、ランベルト・ディーニ、クラウス・ディーター・レーマン、セルジュ・ドゥガレ(ジャン=ピエール・ラファランの代理)と名誉顧問デヴィッド・ロックフェラー・ジュニア、主催者・日本美術協会会長の日枝久といったメンバー。音楽部門受賞者のウィントン・マルサリスはアメリカ出発時の車のトラブルで予定の飛行機に乗れず、翌18日の授賞式に出席することになった。

子供の頃ラトビアから難民としてドイツに渡り、アメリカに移住したセルミンスは「今回の受賞を大変光栄に思っています」と語り、長年の友人として3人の日本人がいるエピソードなどを語ってくれた。デンマークとアイスランドの国籍を持つオラファーは感謝の言葉と共に今回が13回目の来日と明かし、「日本に来るとしばしばインスピレーションを得ることができる」と語った。ケレはブルキナファソ出身で、そんな自分がドイツで学び、「いまこうして大きな賞を受けることができたのも、仕事をしていれば自分を見つけてくれる人がいるということと思うと、人生は楽観的に思える」と持論を展開し、拍手を受けた。また「浜辺のアインシュタイン」などの独特な演出で知られるウィルソンは、米テキサス出身で故郷の光景の広大さが自身のルーツにあるとともに、若いころから日本やアジア的なものに惹かれ、20代で来日した時、伝統的な能に触れて大きな影響を受けたことを明かし、そんな自身にとって「この受賞は大きな意味を持っている」と喜びを語っていた。

(写真は左からオラファー・エリアソン、ヴィヤ・セルミンス、ディエペド・フランシス・ケレ、ロバート・ウィルソン。取材/米崎明宏)

This article is a sponsored article by
''.