観る者の心震わせるミュージカル映画が快進撃!
本作のオリジナルは、今では押しも押されもせぬ巨匠であるスティーブン・スピルバーグが、ピューリッツァー賞受賞の同名小説を原作に、『E.T.』 の後初めてシリアスな作品に挑んだ『カラーパープル』(1985)。当時のスピルバーグの作風とあまりに異なることから、「賞狙い」や「白人に黒人社会は描けない」とのメディアの声もあり、アカデミー賞10部門にノミネートされながら無冠に終わり世界を驚かせた。しかし観客には愛され、口コミで6週目にして全米1位となり、5ヶ月以上のロングランとなった“伝説”の作品。(BOXOFFICE Mojo調べ)
そんな記録よりも記憶に残る名作『カラーパープル』が38年の時を経て、ミュージカル映画としてスクリーンによみがえる。プロデューサーはスピルバーグをはじめ、オリジナル版で映画初出演にしてアカデミー賞®助演女優賞にノミネートされたオプラ・ウィンフリー、オリジナル版でアカデミー賞®作曲賞と歌曲賞にノミネートされたクインシー・ジョーンズらが務め、新鋭ブリッツ・バザウーレが監督に抜擢。
父に虐げられ10代にして望まぬ結婚をした主人公セリーが、最愛の妹と生き別れ、不遇な日々を送る中でもユーモアと希望を失わず、不屈の精神で人生を変えていく物語。型破りな生き方の女性たちとの絆によって、セリーが自分の価値に気づき、自らが輝く場所を見つける内容には古臭さは微塵もなく、むしろ先の見えない現代にこそ必要な《希望》と《自己肯定感》が随所にちりばめられ、観る者をも奮い立たせる力強いミュージカルとなっている。
LA現地時間23年12月11日(月)に、第81回ゴールデングローブ賞のノミネーションが発表され、主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)、助演女優賞の2部門にノミネートを果たした。
主演女優賞にノミネートされたファンテイジア・バリーノは、ブロードウェイミュージカル版で演じたセリー役に再び挑み、メジャー映画デビューとなる今作でも、グラミー賞受賞の力強い歌声で観客の心を震わせる。助演女優賞にノミネートされたのは、ダニエル・ブルックス。同じくブロードウェイミュージカル版(リバイバル公演)にも出演し、オリジナル版でオプラ・ウィンフリーが演じたソフィアを熱演。トニー賞にもノミネートされた同役を、再度スクリーンで披露する。
強力キャストのアンサンブルによる2部門ノミネートで、ウーピー・ゴールドバーグが主演女優賞(ドラマ部門)を受賞したスピルバーグのオリジナル版越えに期待がかかる。尚、授賞式は現地時間24年1月7日(日)開催予定。
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