「そして、バトンは渡された」で2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの原作小説を、『ケイコ 目を澄ませて』が第72回ベルリン国際映画祭ほか20以上の映画祭に出品され、第77回毎日映画コンクールで日本映画大賞・監督賞他5部門を受賞するなど国内外で絶賛を浴びた三宅唱監督が映画化。NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で夫婦役を演じた松村北斗と上白石萌音が映画初共演&W主演を務め、今回は同僚役で最高の理解者となる特別な関係性を演じる『夜明けのすべて』。
PMS(月経前症候群)とパニック障害、それぞれ生きづらさを抱えた者同士が交流し、少しずつお互いの殻を溶かし合っていく姿を描く本作。人と人の繋がりを題材に紡がれる優しい物語で多くの読者の心を掴んだ原作に、映画オリジナルの要素を加え、彼らの見つめる日常の美しさや季節の移ろいを16mmフィルムで捉えている。「本を読んでいた時に頭の中に敷き詰められていた柔らかさと一緒で嬉しい」「2人の間に流れてるあったかくて優しい空気が画面越しに伝わってくる」と原作さながらの世界観や、松村と上白石が醸し出す空気感に注目が集まる中、松村北斗演じる山添くんと、上白石萌音演じる藤沢さんの関係性の変化を捉えた新・場面写真が到着!
この度解禁となったのは、山添くんと藤沢さんが、友達でも恋人でもなく、同志のような特別な関係になるまでの変化を捉えた場面写真。黙々と仕事をする山添くんに藤沢さんが差し入れのお菓子を渡す一幕では、職場で周囲とコミュニケーションを取らず殻に閉じこもる山添くんと、常に周りを気にかけている藤沢さんの温度差が感じられる。さらに、発作が起きた山添くんを心配し、藤沢さんがいきなり家に押し掛ける場面では、突拍子もない藤沢さんの行動に驚く山添くんだが、このときの会話をきっかけに藤沢さんが抱える生きづらさを知ることに。日常の交流を通して徐々に心を開いていく二人だったが、共同作業で一つの仕事を担当することになる。隣に座り仕事に取り組む様子からは、お互いが遠慮のないありのままの姿でありながら協力し合う、そんな特別な絆が感じられる。
原作者の瀬尾が「何よりも温かな心地のいい作品だと思いました。無理に盛り上げたような大げさな部分が一切なくそっと心に寄り添ってくれるような映画で、それでいてひきつけられる作品でした。漂う空気は原作と似ていると思います。主人公たちの真面目でひたむきなのにどうにもできない気持ちがあり、それなのに、その二人のやり取りがどこかおもしろくいつまでも聞いていたくなる雰囲気などは共通しているかなと」と太鼓判を押している本作だが、公開に先駆け、全国の書店員限定で行った試写会でも絶賛の声が続々と寄せられた。
「間違いなく今年のベストムービー。もしかしたら数年単位でもベストかも。本当に疲れきって何もかも嫌になって観たくない読みたくない、そんなときでもその心にそっと寄り添ってくれるような作品。「明日はきっといい日になる」なんて超プラス思考にならなくてもいい、ただほんのすこしの”夜明け”が見られれば人は生きていけるのかも。」(Sさん/三省堂書店有楽町店)、「陽の光や木々のゆらめきはもちろん、夜の闇までもあたたかさや柔らかさを感じられる物語でした。本屋大賞の一次投票で投票したぐらい大好きな作品だったのでその世界観が壊されずに映像化されていたことが嬉しかったです。」(藤田さん/ジュンク堂書店奈良店)「小説の良いところそのままのとてもとても素敵な作品でした。クスクス笑えるシーンや心にしみるセリフがたくさんあって観終わったあとは心が軽くなった気がしました。」(井上さん/水嶋書房くずはモール店)など、いち早く原作の素晴らしさを評価していた書店員たちの鑑賞後の満足度は驚異の95%!
他にも『ケイコ 目を澄ませて』(2022)で国内外の観客を魅了した、三宅唱監督と撮影の月永雄太氏による圧倒的な映像美を絶賛する声や、原作からイメージ通りの山添くん(松村北斗)、藤沢さん(上白石萌音)の姿を自分事としてじんわりと受け止める声も。映画化にあたり小説にはないオリジナルな表現もあり、原作好きの方も原作とはまた違った良さを楽しめる本作。山添くんと藤沢さんの心の距離がどうやって縮まっていくのか、ふたりにとっての“夜明けのすべて”を劇場で確かめたい。
書店員限定試写会のコメント一覧は、公式サイト(https://yoakenosubete-movie.asmik-ace.co.jp/comment/)より確認できる。
『夜明けのすべて』
2月9日(金)ロードショー
配給:バンダイナムコフィルムワークス=アスミック・エース
©瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会