『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンが再集結した話題作『哀れなるものたち』が全国公開中。自分の意思のまま好奇心と共に人生を切り開く主人公ベラ(エマ・ストーン)の話題も尽きない本作だが、ベラを取り巻くキャラクター達も強烈な個性の持ち主ばかり。今回はベラが出会うサブキャラクター達についてご紹介しよう。

伝説的女優からコメディアン、ハリウッドの新星まで勢ぞろい!
主人公を取り巻く、強烈な個性溢れるキャラクターたちに注目!

【船上でベラを魅了する淑女、マーサ】

画像: 【船上でベラを魅了する淑女、マーサ】

ベラの運命に大きな示唆を与える淑女マーサを演じるのは、ベルリン国際映画祭女優賞、カンヌ国際映画祭女優賞、全米映画批評家協会賞など数々の栄誉ある賞に輝いた伝説的女優ハンナ・シグラだ。

シグラは自身が演じたマーサについて「この映画に存在するものから成る庭に咲く、素晴らしき一輪の花だと思っています。彼女は女性解放運動家であり、自由です。裕福で男性に依存したことがないからこそ、この種の考えやイデオロギーを持ちうるのです」と説明する。本作のテーマである“女性の自由”を確立させることにおいて、ベラに知性の目覚めをもたらしたマーサの言葉や立ち振る舞いは、ベラだけでなく観る者も圧倒されることになるだろう。

【アレクサンドリアでベラに世界の真実を教える皮肉屋の男、ハリー】

画像: 【アレクサンドリアでベラに世界の真実を教える皮肉屋の男、ハリー】

マーサの連れとして船で世界を旅し、衝撃を与える形でベラの世界を広げることになるハリーを演じるのは、アメリカで高い人気を誇り、コメディアンとしても活躍し、エミー賞など数々の受賞経験を持つジェロッド・カーマイケル。

バクスター家で籠の鳥のように育ち、すべての人間は善人だと思っていたベラと比べ、ハリーは皮肉屋で人生経験を通して彼の視野はとても狭くなっているとカーマイケルは説明する。しかし「だからこそ、彼女の純粋さと彼の偏見を対比することで、ベラとのシーンがうまくいくのです」と語り、彼がこの物語において重要な役割を担っていることを明かした。

ストーンは「彼がベラをアレクサンドリアに連れて行った時、彼女の魂は粉々に砕け散り、人生そのものが変わってしまいます。それは彼女にとって最初のトラウマとなり、人生の中で非常に重要な決断へとつながります」と説明し、ハリーとのシーンがベラの繰り広げる空前絶後の冒険において重要な局面になることを明かしている。ベラが下す重要な決断とは何なのか。ハリーがベラに与える衝撃を劇場でお確かめいただきたい。

【パリの売春宿のマダム、スワイニー】

画像: 【パリの売春宿のマダム、スワイニー】

パリでベラがお金を稼ぐために飛び込んだ売春宿を取り仕切るスワイニーを演じるのは、『マクベス』(21)でNY映画批評家協会賞助演女優賞を受賞したことが記憶に新しい、日本では野田秀樹作品舞台での出演でも知られる名優キャスリン・ハンター。

頭に巻いたターバンや全身を覆いつくすタトゥーなどエキセントリックな風貌を持ち、一見恐ろしくも感じるスワイニーについてハンターは「非道で、残酷でありながら優しさもあります」と説明する。

彼女は純真無垢で世間知らずなベラを自身が運営する売春宿に受け入れることになるが、ハンターは「ある意味、この世間知らずの天才に感銘を受けるのです。ありのままであり、情報を与えられ、それを受け入れるか拒否するか、です。とても魅力的です」と、ベラを前にしたスワイニーの心情を紐解いた。パリで知性の発達の絶頂を迎えるベラが、売春宿でスワイニーや同僚、顧客を通して何を学び何を発見するのか注目である

【ベラの“代替品“として新たに蘇生された女性、フェリシティ】

画像: 【ベラの“代替品“として新たに蘇生された女性、フェリシティ】

ベラがヨーロッパ横断の旅に出た後、天才外科医バクスター(ウィレム・デフォー)によって新たに<生まれたての女性>として蘇生されたフェリシティを演じるのはマーガレット・クアリー。クエンティン・タランティーノ監督作の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)で注目を集め、『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』(22)で主演、「メイドの手帖」(21)ではゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、目まぐるしい活躍を見せるハリウッドの新星だ。

ストーンが「バクスターはこれまで誰かを愛したことはありませんでしたが、図らずもベラを愛し、深く思いやり、彼女の中に自分自身の何かを見ていたのだと思います」と語っているように、丁寧に育てられたベラとは違い、フェリシティは実験対象として割り切られた存在。好奇心のままに急速に世界を吸収し知性に目覚めていくベラとは回復に大きな差がみられるが、クアリーは愛情の差による影響をフェリシティを通して見事に演じ上げた。フェリシティにもたらされた新たな“生”の行く末にも注目だ。

【ベラの過去を知る男、アルフレッド】

画像: 【ベラの過去を知る男、アルフレッド】

ベラが激動の時を経てバクスター家に戻った後に突如登場し、彼女の過去を明らかにするアルフレッドをTVミニシリーズ「Catch-22(原題)」(19)でゴールデングローブ賞にノミネートされたクリストファー・アボットが演じる。蘇生する前のベラとアルフレッドの関係性について、アボットは「傷つけ合い、けんか腰でありながらも、ある意味激しい炎のようなものだったと思います」と表現する。

加えて「彼は基本的には嫌なやつです。しかし氷に覆われた奥底のどこかにまだ心を持っています」と語り、その言葉からは冷徹なキャラクターではあるが、どこか人間らしさを窺うことができる模様。果たして二人の再会はこの物語にどのような結果をもたらすことになるのか。最後まで目が離せない。

『哀れなるものたち』大ヒット上映中
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.

This article is a sponsored article by
''.