『アシスタント』に続き、職場でのパワハラ、性的虐待を題材に
本作はオーストラリアの荒野にたたずむ「ロイヤルホテル」という名のさびれたパブを舞台に、ワーキング・ホリデーに来た女性2人に襲い掛かる身の毛もよだつ悪夢を描いた新感覚のフェミニスト・スリラー。2016年に『Hotel Coolgardie(原題)』としてドキュメンタリー映画化された、オーストラリアに実在するパブがモデルとなっている。
このドキュメンタリーは、ノルウェーの女性バックパッカー2人が住み込みで働く中でハラスメントを受ける様子を詳細に記録したもの。キティ・グリーンは審査員を務めた映画祭でこのドキュメンタリー映画を目にし、そこからインスピレーションを受け、『アシスタント』の主演ジュリア・ガーナーやスタッフを再集結して、本作を作り上げた。
2023年9月に第50回テルライド映画祭、続く第48回トロント国際映画祭でも上映されて好評を博し、『燃ゆる女の肖像』(2020)、『パラサイト 半地下の家族』(2020)などのヒットが続く新進気鋭の映画スタジオNEON配給により2023年10月に全米公開。限定公開ながらもクリーンヒットとなり、最後のラストシーンを巡っては物議を醸した。
キティ・グリーン監督は、本作の舞台にもなったオーストラリア・メルボルン出身で、『UkraineIs Not a Ukraine Is Not a Brothel』(2013)でドキュメンタリー監督としてデビュー。Netflixオリジナル『ジョンベネ殺害事件の謎』(2017)を手掛け、2017年に巻き起こった#Me Too運動に自身初の劇映画の題材を見出し、職場におけるハラスメント問題を題材にした『アシスタント』(2019)で初の劇映画作品を作り上げた。同作は、日本でも2023年に公開されヒットを記録。今回も再び、職場でのパワハラ、性的虐待を題材にした作品を作り上げた。
添えられたキャッチコピーは「この仕事、最悪。」
今回解禁する日本版ティザーポスターはジュリア・ガーナー演じるハンナと、ジェシカ・ヘンウィック演じるリブがアルバイトをすることになるロイヤルホテルという名のパブにたどり着き、異様な雰囲気が漂う店に戸惑う場面を表している。ロイヤルと名の高貴さとは真逆の廃墟のような店構えと灰色の空、さらに「この仕事、最悪。」と添えられたキャッチコピーは、これから彼女たちを待ち受ける悪夢を予感させる。併せて解禁となった場面写真は、ロイヤルホテルを背景に、額から血を流すハンナと険しい表情のリブが佇む様子を切り取ったものとなっている。
<STORY>
ハンナ(ジュリア・ガーナー)とリブ(ジェシカ・ヘンウィック)の親友2人。旅行で訪れたオーストラリアでお金に困り、荒れ果てた田舎にある古いパブ「ロイヤルホテル」に滞在し、バーテンダーとしてワーキング・ホリデーをすることに。単なる接客バイトかと思いきや、彼女たちを待ち受けていたのは、飲んだくれの店長(ヒューゴ・ウィーヴィング)や荒々しい客たちが起こすパワハラやセクハラ、女性差別の連続だった。楽観的なリブは次第に店に溶け込んでいくが、真面目なハンナは孤立し精神的に追い込まれ、2人の友情は徐々に崩壊していく……。
『ロイヤルホテル』
7月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
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