物語の軸は“猿と人間は共存できるか”
1968年に公開され、映画史に残る名シーンとして親しまれている驚愕のラストシーン、衝撃の世界観と当時は珍しい精巧な猿の特殊メイク、さらに物語に込められた風刺的なメッセージが世界中を魅了し、“神話的名作”と謳われるほど絶大な人気を博したシリーズ1作目の『猿の惑星』。
その後オリジナルシリーズとして続編が描かれるほか、2011 年からは世界が猿に支配されていく過程を描いたリブートシリーズが誕生。格段に進化した技術を駆使して描かれるリアルな映像やアンディ・サーキスによる猿・シーザーの演技が高く評価されたほか、解禁となった映像でサーキスが「人の心を動かす作品に参加できて光栄だ」と過去に語っているように、猿と人間の間で描かれる深いドラマが観る人の心を鷲掴みにし、世界中で愛され続ける名作シリーズとなった。
そんな偉大なシリーズの“完全新作”として描かれる本作だが、映像では監督が「大好きな映画だから機会に恵まれて幸せだ」と喜びを語りつつ、「猿が築いた世界を見ることができる。人間や世界の未来も」と、人間と猿の立場が逆転したシリーズならではの面白さを言及。「“猿と人間は共存できるか”それがテーマなんだ」と物語の軸を語った。
さらに、主人公の若き猿・ノアを演じたオーウェン・ティーグは「過去とのつながりもある」と、完全新作として描かれつつ、過去作を思わせる要素も散りばめられていることを明言。新たに本作から『猿の惑星』を見始める人はもちろん、過去作を観た人にとっても満足度の高い仕上がりになっている。
舞台となるのは、今から300年後の世界。ある重大な秘密を抱えた人間の女性・ノヴァを演じたフレイヤ・アーランが映像内で「人類の日常は崩れ去り、猿に狩られる世界なの」と語る通り、大都会だった人間の世界は荒廃し、高い知能と言語を得た猿たちが巨大な帝国<キングダム>を築こうとしていた。
そんな世界において、主人公ノアは猿による完全な支配を目論む独裁者のプロキシマス・シーザーによって、大切な家族と故郷を奪われてしまう。助けに行く旅の途中でノヴァと遭遇し、これまで人間のことを野生動物の一種としか思っていなかったノアは、ノヴァと時間を共にすることで本当の人間、そして過去に猿と共存していた時代があったことを知り、猿による独裁に立ち向かっていく―。
監督を務めたのは、これまで『メイズ・ランナー』シリーズで世界的大ヒットを記録し、本作の完成後には日本発で世界的な人気ゲーム「ゼルダの伝説」映画の監督を控えているウェス・ボール。これまでも独特の世界観と演出で観る人を魅了してきた監督だが、プロキシマスに仕える人間・トレヴェイサン役のウィリアム・H・メイシーは「驚きの連続さ。監督の想像力には恐れ入った」と、本作でも監督ならではの壮大な世界が広がっていることを断言している。
『猿の惑星/キングダム』
5月10日(金)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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