「告白 コンフェッション」は、漫画界の名匠二人の共作が大きな話題を呼んだ人気コミックが原作。死を覚悟した親友の最期の“告白”を聞いてしまった男と、言ってしまった男。密室で進んでいく、二人のこの上なく気まずい一夜を、圧倒的なスリルとスピード感で描き切った作品は、今なお、多くの読者の心を惹きつけ続けている。
告白を“聞いてしまった男”、浅井啓介を演じるのは、大ヒットを記録したアクション・エンタテインメント大作『土竜の唄』シリーズ(14・16・21)や、珠玉のヒューマンドラマ『渇水』(23)など、幅広いジャンルの作品で多彩な演技で観客を魅了し続ける俳優、生田斗真。自らの罪をうっかり“言ってしまった男”、リュウ・ジヨンを演じるのは、自身が監督・脚本・主演を務めた『息もできない』(10)が国際映画祭・映画賞で25以上もの賞に輝き、日本でW主演を務めた、『あゝ、荒野 前編/後編』(17)では日本国内で高い評価を集め、数々の映画賞を受賞したヤン・イクチュン。監督を務めるのは、『カラオケ行こ!』など、発表する作品が常に高い評価を集めている山下敦弘。ヒロインの西田さゆり役には最注目女優の奈緒、さらに、マキシマム ザ ホルモンが緊迫感溢れるラウドロックの主題歌を書き下ろして参戦。個性溢れる一流の才能が結集した、想像の“先の先”を行く極限のワンナイトサバイバル開宴!
今回、美術を手掛けたのは『忍びの国』などの時代劇から『沈黙のパレード』、『リボルバー・リリー』など幅広いジャンルの作品で美術を手掛ける美術監督の清水剛(しみずたけし)。
大学山岳部のOBで親友の浅井(生田斗真)とジヨン(ヤン・イクチュン)は雪山登山中、猛吹雪により遭難。死を確信したジヨンは、実は16年前に大学の卒業登山中に行方不明となって事故死とされていた同級生・西田さゆり(奈緒)は「自分が殺した」と浅井に“告白”する。だがその直後、目の前に山小屋が出現し、二人は命を取り留めることに。そこから二人は山小屋という密室空間で気まずい一夜を過ごすが、だんだんジヨンの行動は常軌を逸し始め、狂気をはらんでいく…。
原作でも、物語が動いていくなかで大事な「山小屋」は、清水率いる美術部のもと、現地の工務店の協力によって栃木県足利市の旧足利西高校の体育館内に建てられた。清水自らスケッチを描き、ミニチュアを作って動線などを確認してから建てられたセット。このたび、実際に清水が描いたスケッチ画像が公開!併せてスケッチを元に組み立てられたミニチュアの写真と、セット内部の写真が公開された。
原作と脚本をもとに屋根まですべてを制作しながら、最もこだわったのは、浅井とジヨンが向き合う薪ストーブの位置だという。避難小屋が完成してから、実際に室内を歩いたり座ったりしながら決定したというが、原作とリンクしたそのセットの迫力は是非劇場で!
また、アクションを引き立てる階段と天扉の位置や、階段の角度も入念に練られ、そのリアルな構造に、撮影の木村信也のカメラワークと、照明の石黒靖浩による「どこをどこまで暗くするか」計算しつくされた仕事が加わって、本編では不気味な空気感が醸成されている。この結果に山下監督は、「原作ファンにも納得してもらえる舞台装置になったのではないかと思います」と胸を張る。
この上なく異様で“気まずい”空気が流れる山小屋を清水率いる美術部が完全再現した本作。一線を越えた親友同士の想像の先の先を行く攻防戦を劇場で楽しもう。
『告白 コンフェッション』
5月31日(金)全国ロードショー
©2024 福本伸行・かわぐちかいじ/講談社/『告白 コンフェッション』製作委員会
配給:ギャガ