たった一人で月面に降り立った、新人宇宙飛行士・ソヌ(ド・ギョンス)。重要な役柄を演じたのは、K-POP グループ<EXO>のメインボーカルを務めるド・ギョンスだ。兵役後初の映画出演となり、本国公開時も沢山の注目を集めた。そんなド・ギョンスのインタビューテキストと、関連写真が到着! 本作出演時のエピソードのほか、観客に向けてメッセージが届いた。
――脚本に初めて目を通した時のことを教えてください。
入隊中に脚本をいただいたんですが、初めて目を通した時に“韓国でこんな映画が作れるんだ”と心から驚いたことを覚えています。当時の韓国では宇宙を舞台にした映画やドラマは作られていませんでした。どのように撮影し、制作するのかについて興味津々でした。実際に宇宙空間を体験することはできませんが、想像するだけで好奇心が湧き上がってきて、挑戦してみたいという気持ちが勝りました。キム・ヨンファ監督の作品に再び出演できる嬉しさもありました。
――宇宙服を装着しての撮影はいかがでしたか?
気を配らなければならないことがとても多かったことを覚えています。宇宙服を着た瞬間に“これは無理だ!”と思いました。撮影は夏に行われましたが、震えるほどに冷房を利かせていて、スタッフは薄いダウンジャケットを着ていました。それでも汗をたくさんかきました。宇宙服のボリューム感を表現するために体の上に厚いスポンジを一枚着て、その上に宇宙服を重ねていたため動きづらく、またワイヤーを身につけて動き回らなければならず、それが最も大変でした。さらに、ヘルメットを被ると呼吸がうまくできず、長時間装着し続けることは困難でした。宇宙服の重さも体感では10kg以上あるように思えましたが、聞いてみると5~6kgだったそうです。そして普段は2、3 パターン想定して演技をしていますが、本作は7、8 パターン考える必要がありました。トイレに簡単に行けなかったのも大変でした(笑)。
――観客の皆さまへメッセージをお願いします!
『THE MOON』を観て、僕もソヌに癒やされると共に勇気をもらいました。ソヌの優しさやエネルギーを観客の皆さまにも感じてほしいと思います。すべての方がストレスを経験したことがあるでしょうし、投げ出したくなる瞬間もあるでしょう。映画を観て自分もできるんだという勇気や希望、諦めない心、そのようなことを得てほしいです。
<Profile>
ド・ギョンス
1993年1月12日生まれ。ボーイズグループEXOのメンバー。グループではメインボーカルを務めており、2014年の映画『明日へ』で俳優デビューを飾る。その後安定した演技力を認められ、『あの日、兄貴が灯した光』(16)で青龍映画賞新人男優賞に輝く。SF映画が好きだというド・ギョンスは「いつか宇宙を舞台にした作品へ出演することを夢見ていました。シナリオが素晴らしく、無重力を体現するという演技に挑戦してみたかった」と出演を決断した理由について語る。月面に第一歩を踏み出す興奮、果てしなく広がる宇宙に一人残された恐怖、さらに生きて還りたいという強固な意志までソヌが体験するあらゆる感情を生々しく表現する。
『THE MOON』
7月5日(金) 新宿バルト9 ほか全国ロードショー
出演:ソル・ギョング、ド・ギョンス、キム・ヒエ
監督:キム・ヨンファ
配給:クロックワークス