三つ巴の思惑が絡み合い、クライム・サスペンスを加速
W主演として、綾野剛が地面師詐欺の道に踏み込む男・辻本拓海を、巨額詐欺を率いる大物地面師・ハリソン山中を豊川悦司が演じるほか、ハリソン率いる地面師グループの面々に、北村一輝、小池栄子、ピエール瀧、そして染谷将太など、一癖も二癖もある実力派キャストが集結。
そして、彼らの標的となる大手デベロッパー「石洋ハウス」の幹部を山本耕史が、ハリソンを追う定年間近の刑事役にリリー・フランキーが扮し、曲者揃いでアウトローな登場人物たちを演じている。
この度解禁となった予告映像では、ハリソン山中を筆頭に、一筋縄ではいかない曲者たち<地面師>グループと、そんな彼らに「騙される者」、そして、<地面師>を追う刑事たちという“三つ巴”の欲望が容赦なく絡み合う様が描かれる。
交渉役として優しい顔でターゲットに忍び寄る辻本(綾野剛)、不気味な空気を纏ったグループのリーダー、ハリソン(豊川悦司)、土地の情報を収集する竹下(北村一輝)、法律屋の後藤(ピエール瀧)、「なりすまし犯」を用意する手配師・麗子(小池栄子)といった強烈な面々が、巨額の不動産詐欺に向け、困難なゲームに挑むかのような雰囲気で着々と準備を進める様子が映し出される。
一方で、そんな彼らを長年追い続ける刑事の辰(リリー・フランキー)が鋭い眼差しで静かに睨みを効かせ、ターゲットとして狙われる大手デベロッパー「石洋ハウス」の部長を務める青柳(山本耕史)も、腹にイチモツを抱えるクセ者であることが伺える。
実在の地面師事件に着想を得た新庄耕の小説を原作にした本作には、未だかつて見たことがない100億円を賭けた地面師詐欺の裏側と「地面師」という裏社会に生きる彼らの本物のスリルが、エンターテインメントとして描き出されている。その仕上がりは原作者である新庄も原作の映像化に関してとても満足する仕上がりだったようで、「朝から夕方まで、でたらめに乱れる心臓の音を聞きながら、最後は時間も忘れて食い入るようにスクリーンを見つめていた。とにかく、もう一度観たい」と太鼓判を押す。
あわせて解禁となったキーアートでは、<地面師>グループの面々が巨額の札束を前に不敵な表情を浮かべて並び立つ。
劇伴音楽は電気グルーヴの石野卓球が担当
本作の劇伴音楽を担当したのは、電気グルーヴの石野卓球。大根監督のラブコールで実現した今回のコラボレーションは、石野にとって初めての挑戦。制作に挑むにあたって、大根監督との最初の打ち合わせで具体的なイメージを掴んだそう。「最初の打ち合わせの時、大根監督から僕が昔出したアルバム「LUNATIQUE」のイメージでまずはメインテーマを作って欲しいです、というお話がありました。あとは全体的に「不穏な感じで」と。具体的なイメージを言ってもらえたので、話は早かったです」と当時を振り返る。
さらに大根監督からのリクエストで、ギターの音を入れて欲しいという要望に対し、台本を読み最初に10曲ほどデモを作成し、映像がある程度上がった時点でそこからさらにイメージを膨らませて調整していったそう。その上で、最終的に制作した楽曲の数はなんと40曲近くにも達したと明かす。「最初から40曲作れって言われていたら、多分心が折れていたと思うんですけど(笑)。気がついたらそれぐらいになっていたというか、とにかく数が多かったので、そこはやっぱり大変でしたね」と石野は当時を振り返って語った。
Netflixシリーズ「地面師たち」
7月25日(木)Netflixにて世界独占配信
©新庄耕/集英社