（文・平沢薫／デジタル編集・スクリーン編集部）
CHECK POINT 1
ここに来て新境地へ “リュック・ベッソン”
『ニキータ』を筆頭に、スカーレット・ヨハンソンの『LUCY／ルーシー』、スーパーモデルのサッシャ・ルスの『ANNA／アナ』などクールなヒロイン・アクションが得意なリュック・ベッソンが、"犬とだけ心を通わせる男"を描くという新境地に挑戦。ベッソン監督流の派手なアクションは満載でありつつ、複雑な過去をもち虚構を愛する異色の主人公と、彼に共感して共に行動する犬たちのユニークな世界を創り上げている。
▶︎ 映像特典：ベッソンの世界編
ベッソン監督の撮影現場での姿を収録。俳優の目の前で、どう動いて欲しいのかを自分で実際にやってみせたり、セリフの口調も自分でしゃべってみせるなど、かなり具体的に演出している様子を見ることができる。
CHECK POINT 2
人間の心がわかるとしか思えない “犬たち”
本作の大きな魅力は、多数の愛らしい犬たち。しかも名優揃いで、主人公がシェイクスピアの戯曲を読み上げる時に、何匹もの犬たちがじっと座って、彼の方を見ながら耳を澄ましているさまなど、人間の言葉が分かっているとしか思えない。主人公が料理をする時に、バターや砂糖など、主人公が命じた材料を持ってくる様子も愛らしい。富豪の豪邸での窃盗場面や、ギャングたちとのバトルシーンでのそれぞれの犬の働きぶりも見事。
▶︎ 特典映像：ドッグ編
ドッグトレーナーたちによる犬たちのトレーニングの模様や、犬たちのリハーサルの様子、撮影監督が語る犬の名演技を撮るための苦労話などを収録。主演のケイレブが、何匹もの犬たちと一緒に転がって遊ぶ姿も。
CHECK POINT 3
ベッソンの新たな“ミューズ”に “ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ”
ケイレブは、デヴィッド・クローネンバーグの息子ブランドンの映画『アンチヴァイラル』で映画初主演、セレブの身体の肉片に魅了される男を演じた個性派。ジム・ジャームッシュのゾンビ・コメディ『デッド・ドント・ダイ』、実在の無差別銃乱射事件の犯人を演じた『ニトラム／NITRAM』と独特な出演作も多い。本作では犬たちと心を通わせる異色の人物像を体現。ベッソン監督の次回作『Dracula: A Love Tale（原題）』ではドラキュラ役を演じる。
▶︎ 特典映像：ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ編
ケイレブ自身が、脚本を初めて読んだ時にどう感じたか、ベッソン監督にどんな言葉で出演を依頼されたのかなどを語る。また、監督や撮影監督、共演者が、ケイレブと仕事をして感じたことなどを語るコメントも収録。
CHECK POINT 4
ベッソン流 ド派手なアクション
主人公と犬たちがギャングのボスを狙うシーンは、犬ならではの意外な攻撃術が見もの。クライマックスでは、ギャング集団による銃撃がド派手に展開。それに対抗する犬たちのあの手この手の知的戦術も見逃せない。
CHECK POINT 5
マリリン・モンローなど オマージュが満載
主人公は『紳士は金髪がお好き』のマリリン・モンローの衣装で彼女の映画『お熱いのがお好き』の挿入歌を練習。エディット・ピアフの黒装束で「群集」を、マレーネ・ディートリッヒの格好で「リリー・マルレーン」を歌う舞台も。
CHECK POINT 6
物語を彩る常連 エリック・セラの音楽
音楽は、ベッソン監督作の常連エリック・セラ。監督のデビュー作『最後の戦い』で組み、『グラン・ブルー』『ニキータ』『レオン』『フィフス・エレメント』などベッソンの名作の音楽をすべて手がけてきたセラが今回も担当。
9月4日（水）Blu-ray&DVD発売！
映像特典（16分）※豪華版に収録／メイキング映像（ドッグ編、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ編、ベッソンの世界編）、予告編集
キャスト（括弧内は吹替版声優）／ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ（佐藤せつじ）、ジョージョー・T・ギッブス（杏寺円花）、クリストファー・デナム（細川祥央）、リンカーン・パウエル（広瀬裕也）
CHECK ／物語の語り部にして主人公ダグラスの日本語吹替版を務めるのは、「スター・ウォーズ：アコライト」のストレンジャー役でも話題を呼んだ佐藤せつじ。さらに、ダグラスの青年時代を「SSSS.GRIDMAN」の主人公・響裕太役などの広瀬裕也が担当する。注目の二人がどうダグラスを演じるのかも注目してみてほしい。
豪華版（Blu-ray）：6380円（税込）
DVD：4400円（税込）
発売元：クロックワークス 販売元：ハピネット・メディアマーケティング
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