相米慎二監督作品『お引越し』、『夏の庭 The Friends』が4Kリマスター版として12月27日(金)より全国順次公開することが決定した。公開決定に寄せて、田畑智子、中井貴一、戸田菜穂、笑福亭鶴瓶よりコメントが到着した。

鬼才・相米監督後期を代表する名作が30年の時を経て、待望の4Kリマスター化

『セーラー服と機関銃』『ションベン・ライダー』『台風クラブ』などで知られる相米慎二。没後20年以上経った今もなお、映画人たちへの影響は計り知れない。

1993年、第46回カンヌ国際映画祭で“ある視点”部門に選出された『お引越し』は、両親の別居から家族の危機に揺れる小学6年生の少女の心を描いている。35ミリオリジナルネガフイルムから4K解像度によるスキャンを行い、デジタルリマスター作業を施したリマスター版は昨年、第80回ヴェネチア国際映画祭クラシック部門(Venice Classics)に出品され、最優秀復元映画賞を受賞。その後フランスで劇場公開されるや、当初の数館から50館以上に公開拡大。さらにはフランスを代表するル・モンド紙一面で取り上げられるなど、各メディアから「30年の時を経て、ついに姿を現した」「青春映画の偉大な作品」と絶賛の声が集まり、台湾やアメリカ、オランダ、スイスでも上映された。

同じく公開を迎える『夏の庭The Friends』(94年公開)は4Kリマスター版として修復されると、今夏、相米慎二監督特集が組まれた香港映画祭〈夏編〉にてワールドプレミア上映を果たした。原作は、世界十数カ国で翻訳出版されている湯本香樹実の小説。ある老人と少年たちの交流から「死」と「生」を考えさせられていく、ひと夏の成長譚である。

少年少女が大人へと変貌していこうとする普遍的な瞬間を見事に映し出した2作が、公開から約30年後のいま、海外での再評価・上映を経て《凱旋》公開となる。

公開決定に寄せてコメント到着

『お引越し』で鮮烈なデビューを飾り、国内の映画賞新人賞を総なめにした田畑智子。その父・ケンイチを演じ、相米監督とは『東京上空いらっしゃいませ』でもタッグを組んだ中井貴一。『夏の庭 The Friends』で少年たちの担任の先生を演じ、連続テレビ小説「ええにょぼ」に続き映画初挑戦となった戸田菜穂。この度の公開作両作を含む多数の相米慎二監督作品に出演し、唯一無二の存在感を放つ笑福亭鶴瓶。公開決定に寄せて、4人からコメントが到着した。

田畑智子(『お引越し』レンコ 役)

『お引越し』は私自身のデビュー作であり、思い入れしかない、宝物のような作品です。  
小学生だった私は、まさか30年経ってもまだこの仕事をしているなんて思ってもいませんでした。  相米監督に出会って私の人生が変わった。あの夏はそのぐらいの出来事でした。

それが今、またスクリーンで観られる!

みなさんがどういう感想を持ってくださるのか、すごく興味が湧きます。  
改めて観る方も、初めての方も、現代だからこそ響くところがきっとあるし、相米監督のつくる世界をいろんな方に楽しんでもらいたいです

中井貴一(『お引越し』 父・ケンイチ 役)

相米監督との出会いは、人見知り合戦からスタート。お互い、人見知りで、『東京上空いらっしゃいませ』の顔合わせが進まず、トイレから帰って来た相米監督が、突然、「中井、ゴルフやる?ゴルフ行こう」と。  
その一週間後、ゴルフをラウンドしながら、打ち合わせ、顔合わせとあいなった。そこからの、お付き合い。  
『お引越し』は、一ヶ月、京都ロケ。しかも、お盆時期。インバウンドの盛んな今ほどではないが、実際の大文字山をバックに撮影などとは、車量、人の数からして正気の沙汰ではない。  
それを、平然と実行するのが、相米組の凄さ。  
まだまだ、話すエピソードの尽きぬ、思い出の映画である。   
最も敬愛し、最高の友人でもあった相米慎二の凄さを、再び体感してほしい。

笑福亭鶴瓶(『お引越し』木目米先生/『夏の庭 The Friends』葬儀屋 役)

相米監督には『東京上空いらっしゃいませ』からずっと出演させてもらったのですが、その時は別に何とも思わなかったですね。ただウマが合って、僕と相米監督と安田プロデューサーと中井貴一で〝あほの会″というのを作って月に一回ご飯食べに行ったりしてましたね。  
いま番組で色々な監督と出会う機会が多いのですが、〝相米さんはどうやった″とずっと聞きはるんですよね。若い監督が相米慎二の事を神さんみたいに尊敬しててそんな監督の作品にずっと出してもうてた僕までもがなんか羨ましがられて...。改めてすごい人やったんやなと実感してます。  ただ人間的には無茶苦茶ですよ。それでも人に好かれていて不思議な人ですね。  
あの偉大さを今ようやくわかったというか、ただの友達と思ってましたがすばらしい監督ですね。

戸田菜穂(『夏の庭 The Friends』近藤夏子先生 役)

私の映画デビュー作は、相米慎二監督の『夏の庭 The Friends』で、三國連太郎さん淡島千景さんの孫の役だったと話す時、とてもとても誇らしい気持ちになります。

「わあ、虹きれい」このセリフ、何度やってもオッケーがもらえず、「ダメ」「ダメ」「違う」と言われ続けました。  
静まり返る現場で一人ぼっち、頼れるのは自分しかいない。これがプロの厳しさだと教わりました。本当に虹がきれいだと思ってセリフが言えるまで、延々と繰り返されたこの尊い経験がいつも私の根底にあります。

あの夏の神戸、小さな家、庭、コスモス。今はもう会えない相米監督。。。   
あの少年たちはいくつになったのかなあ。

あの夏に行ける!もう一度映画館で!

試写室から出てきた相米監督の目には光るものがあり、それはとても優しい目でした。

『お引越し』

【STORY】 
両親が別居。はじめは家が2つできたと喜んだレンコも、次第に自身を取り巻く変化の大きさに気づかされていく――   
京都に住む、明るく元気な小学6年生、レンコ。父ケンイチが家を出て、母ナズナとの二人暮らしが始まった。ナズナは新生活のための規則を作るが、変わっていこうとするナズナの気持ちがわからない。レンコは、離婚届を隠したり、自宅で籠城作戦を決行したり、果てにはかつて家族で訪れた琵琶湖への小旅行を勝手に手配する…。

監督:相米慎二 
原作:ひこ・田中「お引越し」 
脚本:奥寺佐渡子、小此木聡 
出演:中井貴一、桜田淳子、田畑智子、笑福亭鶴瓶 
1993年/124分/日本 
ⓒ1993/2023讀賣テレビ放送株式会社

画像1: 戸田菜穂(『夏の庭 The Friends』近藤夏子先生 役)

『夏の庭 The Friends』

【STORY】 
「死」への興味から、奇妙な老人と関わりを持った小6トリオのひと夏の成長記。
木山、河辺、山下の小6トリオは、祖母の葬式に出席した山下の話を聞き、「死」に興味を持ちはじめる。近所に住む一人暮らしのおじいさんがもうすぐ死にそうだ、と聞きつけた3人は、家を張り込むことに。はじめは少年たちを追い返そうとしたおじいさんも、次第に彼らを受け入れ始める。そんなとき、ひとりぼっちのおじいさんのために、3人はある計画を思いつく…。

監督:相米慎二 
脚本:田中陽造 
出演:三國連太郎、坂田直樹、王泰貴、牧野憲一、戸田菜穂、笑福亭鶴瓶 
1994年/113分/日本 
配給:ビターズ・エンド
 ⓒ1994/2024讀賣テレビ放送株式会社 ⓒ1992湯本香樹実/新潮社

画像2: 戸田菜穂(『夏の庭 The Friends』近藤夏子先生 役)

『お引越し』『夏の庭 The Friends』 4Kリマスター版  
12月27日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開

This article is a sponsored article by
''.