大手企業の新卒採用で最終選考に残った6人の就活生の姿を描いた『六人の嘘つきな大学生』。“密室サスペンス”要素と“青春ミステリー”要素を掛け合わせた本作で、赤楚衛二はまっすぐな性格でムードメーカー的存在となる波多野祥吾を、佐野勇斗は冷静で的確なリーダーシップをとる九賀蒼太を演じている。初共演となる二人が、撮影秘話やお互いについて、さらに台本との向き合い方や好きな映画などをたっぷりと語ってくれた。(文・奥村百恵/写真・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

赤楚衛二 プロフィール

1994年3月1日生まれ。愛知県出身。2015年に『ヒロイン失格』で映画デビュー。近年の出演作は、ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(20)、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」(22)、「こっち向いてよ向井くん」(23)、「Re:リベンジ-欲望の果てに-」(24)や、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』(20)『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』(22)、『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』(23)、『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(24)など。待機作に映画『366日』(2025年1月10日公開)が控える。

佐野勇斗 プロフィール

1998年3月23日生まれ。愛知県出身。2015年に『くちびるに歌を』で俳優デビュー。近年の出演作は、ドラマ「真犯人フラグ」(22)、「トリリオンゲーム」(23)、NHK連続テレビ小説「おむすび」(24)、「マイダイアリー」(24)、映画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜ファイナル』(21)、『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(23)など。待機作に劇場版『トリリオンゲーム』(2025年2月14日公開予定)が控える。ボーカルダンスユニット「M!LK」のメンバーとしても活躍中。

画像1: 『六人の嘘つきな大学生』赤楚衛二×佐野勇斗 インタビュー

──本作の脚本を最初に読んだ時は、どのような感想を持ちましたか。

赤楚「ほぼワンシチュエーションで展開していくにも関わらず、物語が二転三転するのでスピード感のあるおもしろいミステリー作品だと思いました。登場人物に関しても、それぞれが多面的に描かれていて魅力的だなと。それから、光が見えるような美しいラストも素敵だなと感じました」

佐野「僕は原作から読んだのですが、そのあと脚本と照らし合わせたら九賀の設定が原作と少し違っていたので、バックボーンをしっかりと考えなければいけないなと思いました。内容に関しては、6人の会話がとてもスリリングでおもしろかったので、共演者のみなさんとどんなお芝居ができるのか、すごく楽しみでした」

──就活生を演じるにあたり、どのような役作りをされたのでしょうか。

赤楚「弟がむかし就職活動をしていた時に、落ちてしまったことで悩み苦しんでいる姿を見たことがあるんです。だからなんとなく波多野の気持ちを理解することができましたし、僕自身もオーディションに落ちた経験があるので、少しリンクする部分はありました。ただ、役者をやると心に決めてオーディションを受けた僕と、将来の仕事が決まっていない中で面接を受けた波多野では全く違うので、彼の抱く焦りみたいなものは相当だったんじゃないかなと想像しながら演じました」

佐野「僕は仲のいい友達に『就活した時どうだった?』と聞いたら、『将来が決まっていない状況で面接に落ちまくると、人生の道が閉ざされたような気持ちになって本当にしんどかった』と言われたんです。その言葉を受けて、今回の就活生6人も同じように精神的に辛かったんだなと想像しました。友達の言葉はかなり参考になりましたね」

──本作が初共演になりますが、ご一緒してみてお互いにどのような印象を持ちましたか。

赤楚「佐野くんがこれまで演じてきた役と、僕が演じてきた役が少し似ていると感じていたので、会う前からとても気になる存在でした。今回ご一緒してみて思ったのは、すごく周りのことを見ているし、お芝居の組み立て方もおもしろいし、やんちゃな面と大人っぽい面の両方ある方だなと。それはもしかしたらM!LKとしても活動をしているからなのかなって…」

佐野「ちょっと! M!LKって言いたかっただけでしょ(笑)」

赤楚「グループ活動をしていると頭の回転が早くなったり、視野が広くなったりすると思うんだよね」

佐野「真面目か! でもうれしい! ありがとう。今回の現場を機に赤楚くんといろいろお話しするようになったのですが、考えていることが似ているからなのか一緒にいてラクなんです。それに人柄も良いし」

赤楚「うれしい!」

佐野「赤楚くんは年上なのですが、『呼び捨てOK、タメ口もOK』と言って許してくれて。僕は目上の方にはタメ口で話せないタイプなんですけど、赤楚くんに対しては不思議と大丈夫」

画像2: 『六人の嘘つきな大学生』赤楚衛二×佐野勇斗 インタビュー

──『タメ口OK』になったきっかけはなんだったのでしょうか。

佐野「浜辺美波さんをはじめ、就活生を演じた俳優6人で焼き肉を食べに行ったことがあるんです。その時は赤楚くんが奢ってくれたのですが…」

赤楚「次の食事会では僕がお財布を忘れちゃって(笑)」

佐野「それで僕が奢ることになりました(笑)」

赤楚「それ以来、佐野くんはタメ口だね(笑)」

佐野「年上なのに気さくだし、相手に気を遣わせないところが素敵なんです。あと、赤楚くんを見ていると、本当にお芝居が好きなことが伝わってくるし、今回の現場では学ぶことも多かったです」

赤楚「そう言ってもらえてありがたい。佐野くんとは共通の趣味が多いから何度か遊びに誘っているんだけど、なかなかタイミングが合わないよね」

佐野「赤楚くんが携帯変えちゃって連絡が取れなくなることも…」

赤楚「あの時は本当にごめん!」

[赤楚衛二]hair&make/石川尋美  styling/壽村太一(COZEN inc)
[佐野勇斗]hair&make/望月光(ONTASTE)  styling/伊藤省吾(sitor)

※全文はSCREEN2024年12月号に掲載

六人の嘘つきな大学生

画像1: 六人の嘘つきな大学生

 誰もが憧れるエンタテインメント企業「スピラリンクス」の新卒採用。最終選考まで勝ち残った6人の就活生に課せられたのは“6人でチームを作り上げ、1か月後のグループディスカッションに臨むこと”だった…。

 現在までに累計60万部を突破している浅倉秋成氏による同名小説(角川文庫)を、『ストロベリーナイト』(13)、『ういらぶ。』(18)などを手掛けた佐藤祐市監督が映画化。洞察力に優れた主人公・嶌衣織を浜辺美波、まっすぐな性格の波多野祥吾を赤楚衛二、冷静かつ的確なリーダーシップを執る九賀蒼太を佐野勇斗、語学力と人脈に絶対的自信を持つ学生・矢代つばさを山下美月、公認会計士の資格を持つ森久保公彦を倉悠貴、スポーツマンでムードメーカー的存在の袴田亮を西垣匠が演じる。

波多野祥吾(赤楚衛二)

画像2: 六人の嘘つきな大学生

主人公・嶌衣織と二次面接で出会う立教大学経済学部の学生。まっすぐな性格から、就活生6人の中でムードメーカー的存在になる。

九賀蒼太(佐野勇斗)

画像3: 六人の嘘つきな大学生

慶応義塾大学総合政策学部の学生。公平であることを愛し、冷静かつ的確なリーダーシップをとることからみんなの頼れる存在に。

『六人の嘘つきな大学生』
2024年11月22日(金)公開
日本/2024/配給:東宝
監督:佐藤祐市 
出演:浜辺美波、赤楚衛二、佐野勇斗、山下美月、倉悠貴、西垣匠

© 2024「六人の嘘つきな大学生」製作委員会

This article is a sponsored article by
''.