イントロダクション
空想の友だち=イマジナリーフレンド。もしもそれが子どもに寄り添う存在ではなく、家族を恐怖に陥れる怪物だったら——。『M3GAN/ミーガン』(22)、『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(23)など怖カワなキャラクターたちで劇場を恐怖に包んできたブラムハウス・プロダクションズの最新作は、人気心理スリラー「ソウ」シリーズのライオンズゲートとのタッグ作。少女が引っ越し先で見つけたテディベアと友情を育むうちに、彼女とその家族の周りで不可解な現象が起き、想像を超えた恐怖の世界へと誘われていく。
製作に“恐怖の工場”ブラムハウスの主であるジェイソン・ブラムが参加し、ブラムと3度目のコラボレーションとなるジェフ・ワドローが監督と製作を兼任。キャストには『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(22)のディワンダ・ワイズ、ドラマ「ウォーキング・デッド」のジーザス役トム・ペイン、注目の新星テーゲン・バーンズ&パイパー・ブラウン、そして『キャリー』(76)などの大ベテラン、ベティ・バックリーら個性的な面々が揃った。
あらすじ
毎晩見る悪夢に苦しんでいた絵本作家のジェシカは、環境を変えるために、夫と継娘2 人と共に、幼少時を過ごした家へと引っ越す。当時の面影が残る家の地下室で、末の継娘アリスは古びたテディベアを見つける。テディベアに“チョンシー”と名付け、まるで友人のように接するアリス。彼女と“イマジナリーフレンド”の交流を微笑ましく見守るジェシカだったが、アリスとチョンシーが行う“宝探しゲーム”は段々とエスカレートしていき、アリスが自傷行為未遂を起こす。精神状態を案じたジェシカはアリスを医師に見せるが、チョンシーに関する予想だにしない事実が判明し・・・・・・。
登場人物
アリス(パイパー・ブラウン)
ジェシカの夫マックスと前妻の子。薬物依存症の実母に傷つけられたトラウマがあり、空想の友だちにのめり込んでいく。
ジェシカ(ディワンダ・ワイズ)
絵本作家。幼少時に母と死別し、精神を病んだ父とも離れた過去がある。悪夢にさいなまれる中、かつての実家に戻る。
チェックポイント
本当にただの“空想の友だち”?
古びたテディベアにアリスが投影した空想の人格であるはずの“チョンシー”。おしゃべりやおままごとなど、アリスの遊び相手として絆を育んでいくが、徐々に行動がエスカレート。「宝探しゲーム」と称し、アリスにジェシカの絵を破らせ、虫の死骸を集めさせ、しまいには「痛いこと」をすることを要求。空想の友だちが、アリスにそこまでさせる意味とは?
製作陣が仕込んだ “違和感”
チョンシーの製作は、「ヘルボーイ」シリーズや『マリグナント 凶暴な悪夢』(21)などに携わってきた名門スペクトラル・モーションが担当。左目は右目より少し上にあり、耳もどこかずれており、口元は若干歪んでいる。これは監督のワドローの要望によるもので、ただのぬいぐるみではない、ということを微妙な違和感をもってほのめかしている。
『イマジナリー』
2024年11月8日(金)公開
アメリカ/2024/1時間44分/配給:東宝東和
監督:ジェフ・ワドロー
出演:ディワンダ・ワイズ、トム・ペイン、テーゲン・バーンズ、パイパー・ブラウン、ベティ・バックリー
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