2024年10月28日に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第37回東京国際映画祭が、11月6日(水)に閉幕を迎え、TOHOシネマズ 日比谷スクリーン12にてクロージングセレモニーを行った。

審査員特別賞は『アディオス・アミーゴ』が受賞

セレモニーでは、各部門における審査委員からの受賞作品の発表・授与。主演男優賞(長塚京三)と最優秀監督賞、【東京グランプリ/東京都知事賞】に吉田大八監督の『敵』が選出され3冠を達成し、審査委員長トニー・レオンよりトロフィーを授与された。
日本映画がグランプリに輝くのは第18回の根岸吉太郎監督作『雪に願うこと』以来19年ぶりの快挙となる(当時の名称は東京サクラグランプリ)。
また、長塚京三は東京国際映画祭主演男優賞の最高齢(79歳)となった。その他、主演女優賞は『トラフィック』のアナマリア・ヴァルトロメイが、審査員特別賞は『アディオス・アミーゴ』が、最優秀芸術貢献賞は『わが友アンドレ』が、そして観客賞は『小さな私』がそれぞれ受賞した。

画像: 受賞者一同の記念写真 ©2024 TIFF

受賞者一同の記念写真 ©2024 TIFF

コンペティション部門
東京グランプリ/東京都知事賞 『敵』(日本)
審査員特別賞 『アディオス・アミーゴ』(コロンビア)
最優秀監督賞 吉田大八監督(『敵』、日本)
最優秀女優賞 アナマリア・ヴァルトロメイ(『トラフィック』、ルーマニア/ベルギー/オランダ)
最優秀男優賞 長塚京三(『敵』、日本)
最優秀芸術貢献賞 『わが友アンドレ』(中国)
観客賞 『小さな私』(中国)
アジアの未来 作品賞 『昼のアポロン 夜のアテネ』(トルコ)
東京国際映画祭 エシカル・フィルム賞 『ダホメ』(ベナン/セネガル/フランス)
黒澤明賞 三宅唱、フー・ティエンユー
特別功労賞 タル・ベーラ

東京グランプリ/東京都知事賞受賞『敵』 吉田大八監督 コメント
審査員の皆さま、ありがとうございます。10日間映画祭を支えたスタッフの皆さまもありがとうございます。私自身もこの映画祭で多くの映画を観ることができました。味方は意外と多いことに気づけて良かったです。僕も長塚さんも皆さんの敵であり、味方でいたいと思います。これからも映画をよろしくお願いします。

審査委員長 トニー・レオン 総評:
東京国際映画祭と審査委員の同志に感謝を伝えます。素晴らしい審査員たちにも感謝します。今回、審査委員長という立場に大変緊張しました。当初は、いい映画に出会えなかったらどうしよう、逆にいい映画ばかりだったらどうしようとハラハラしていました。でも、審査委員全員一致でこの素晴らしい作品を見つけることができました。近い将来、またこの東京国際映画祭に来ることが出来る日を楽しみにしています。

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