『ミスティック・リバー』(03)、『ミルク』(08)で2度もオスカーに輝き、世界三大映画祭のヴェネチア、カンヌ、ベルリンで主演男優賞を受賞した名優ショーン・ペンと、『フィフティ・シェイズ』シリーズで注目され、現在ではインディペンデント作品からマーベル作品とジャンルにとらわれない活躍を見せるダコタ・ジョンソン、元々友人であるという彼らがW主演で共演を果たしたのは、なんと完全二人芝居の会話劇。真夜中のタクシーというワンシチュエーションで繰り広げる、酸いも甘いも経験した大人たちへ贈る珠玉の一作だ。
物語の舞台は、ジョン・F・ケネディ空港からマンハッタンへと向かうイエローキャブの中。流れる美しいニューヨークの夜景を横目に、幸せも失敗も経験した運転手と、家族や恋人との間に問題を抱えるキャリア女性、偶然出会った二人の他愛のない会話は、次第に予期せぬ形で心の扉を開き、やがて秘密と本音を引き出す対話へと変わっていく─。
生い立ち、男女の価値観の違い、決して幸せばかりではない恋愛経験、大人になった今叶えたい夢。もう二度と会わない二人だからこそ、赤裸々に語れてしまうことがある。小さな出会いが人生に変化をもたらす本作の脚本は、劇作家クリスティ・ホールが執筆し、The Black List(脚本家専門サイト)のTOP3に選出されたことで一躍注目を浴びた。ビッグバジェットのジャンル映画が主流となっている昨今の映画業界に疑問を感じていたダコタは、高いアート性と優れた観察眼で描かれた本作への主演と製作を熱望し、相手役にショーンを推薦。脚本を読んだショーンも「初めて映画を見たときのような感動を覚えた」と絶賛し、傑作『ミルク』以降の15年間、映画出演に消極的だったと言う彼に出演を即決させた。さらに『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(13)、『シカゴ7裁判』(20)でアカデミー賞撮影賞に2度ノミネートされた撮影監督フェドン・パパマイケル、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)、『ジョーカー』(19)などアカデミー賞作品賞ノミネート常連プロデューサーのエマ・ティリンガー・コスコフなど実力派スタッフが集結。Netflixドラマ「ノット・オーケー」(20)の企画・製作総指揮や、ブレイク・ライブリー主演、ベストセラー小説の映画化『ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US』(24)の脚本を担当したホールが、自身が執筆した本作の脚本で、長編初監督デビューも務めた。
この度解禁されたのは、親子ほど年の離れた見知らぬ二人、女性客のダコタと、運転手のショーンの横顔をとらえたポスタービジュアルだ。「真夜中のタクシー 向かうのは <愛とは何か>の答え」というコピーが、二人の対話の行き着く先を想起させる。あわせて4点の場面写真も解禁された。
『ドライブ・イン・マンハッタン』
2月14日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷他全国公開
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配給:東京テアトル