幽霊やゾンビ、カルトや怪物、人間の怖さを描いたヒトコワなど、“コワイ”映画には様々な恐怖が存在する。2025年はその恐怖のどれにも当てはまらないような“悪夢”を詰め込んだ作品が一挙に公開される。
まずは深川麻衣主演の『嗤う蟲』。こちらは『女子高生に殺されたい』の城定秀夫が監督、『ミスミソウ』の内藤瑛亮が脚本でタッグを組んだ作品。田舎に憧れ移住してきた夫婦に恐ろしい危機が迫る様子を、こだわりのカメラワークや、声で効果音を作るボイスフォーリーなどで巧みに演出し、観客すらも抜け出せないヴィレッジ《狂宴》スリラーの世界へと誘う。
『ストップモーション』はシッチェス・カタロニア国際映画祭審査員特別賞を受賞するなど世界各国の映画祭で評価の高い作品。現実世界とストップモーション・アニメを交錯させながら、短編「Bobby Yeah」が英国アカデミー賞最優秀短編アニメ賞にノミネートされたロバート・モーガン監督が見事に描くサイコロジカル・ホラー。
『SKINAMARINK/スキナマリンク』は、動画サイトに人々の悪夢を再現した短編映像を投稿し話題のカイル・エドワード・ボールの長編監督デビュー作。画面に映し出される暗闇に、観るものの不安が増大していく最恐イマジネーション・ホラー。制作費わずか15,000ドルにもかかわらず、692館という異例の規模で北米公開。
『嗤う蟲』 1月24日(金)公開
田舎暮らしに憧れるイラストレーターの杏奈は、脱サラした夫・輝道と都会を離れ、麻宮村に移住する。麻宮村の村民たちは、自治会長の田久保のことを過剰なまでに信奉していた。 二人は、村民たちの度を越えたおせっかいに辟易しながらも新天地でのスローライフを満喫する。そんな生活の中で杏奈は、麻宮村の中には田久保を畏怖する者たちがいる、と不信感を抱くようになっていく。 一方、輝道は田久保の仕事を手伝うことになり、麻宮村の隠された<掟>を知ってしまう。それでも村八分にされないように、家族のため<掟>に身を捧げることに……。
『ストップモーション』 1月17日(金)公開
偉大なストップモーション・アニメーターであるスザンヌ・ブレイクの愛娘エラは、母の病により中断された作品を完成させようと奮闘する。しかし、独力では作業が進まず、偶然出会った謎の少女の力を借りながら制作を進めるが、次第に現実と虚構の壁が崩壊し精神的に追い詰められていく…。
『SKINAMARINK/スキナマリンク』 2月21日(金)公開
真夜中に目が覚めた二人の子供、ケヴィンとケイリーは、家族の姿と家の窓やドアがすべて消えていることに気づく。取り残された二人は、歪んだ時間と空間に混乱しながら、暗闇に潜む蠢く影と悪夢のような恐ろしい光景に飲み込まれていく―。
『嗤う蟲』
2025年1月24日(金)新宿バルト9 ほか全国ロードショー
配給:ショウゲート
Ⓒ2024映画「嗤う蟲」製作委員会