近年では、贈る相手も贈り方も多様化するバレンタイン。今回は、バレンタインシーズンをさらにハッピーにする、スイーツが登場する映画をご紹介します。今年のバレンタインは、自分自身へのご褒美や、大切な人と過ごす時間のお供に、あま~い映画で癒されてみては…?(文・大森さわこ/デジタル編集・スクリーン編集部)

年に一度の“愛の日”を彩るスイーツで祝う、バレンタイン・デイ

2月14日はバレンタイン・デイ。欧米ではキリスト教の祝日で、恋人や夫婦、家族などが愛を祝う日として知られている。宗教的な歴史があり、愛に寛大だった司祭のヴァレンティヌスの殉教を記念した日ともいわれる。そこでカードや花、スイーツ、小物などを愛する人にプレゼントする。

ただ、宗教的な背景がない日本では「女性が男性に愛を告白できる日」となっていて、チョコレートを中心にしたスイーツを贈ることが習慣になっている。そんなバレンタインを記念してスイーツが印象的に登場する映画をまとめてご紹介。

欧米と日本ではバレンタイン・デイの解釈が少し違うが、こうして並べてみると、実はスイーツは愛と関係が深いことが分かる。『ショコラ』はチョコレート店の物語で、チョコを通じてさまざまな愛が生まれていく。また、『マイ・ブルーベリー・ナイツ』ではブルーベリー・パイを通じて、愛がゆっくり育つ。『ノッティングヒルの洋菓子店』ではスイーツ作りを通じてシェフたちに愛が生まれる。

一方、『麗しのサブリナ』のスフレ、『恋は邪魔者』のチョコレートのようにスイーツが愛を考えるための重要な小道具として登場する映画もある。

また、ファンタジーとスイーツの相性も良くて、ウィリー・ウォンカが主人公の2作品やアニメの『シュガー・ラッシュ』のように空想の世界でもスイーツが重要な役割を果たす。

映画の中のスイーツではチョコレートが王道で、今回の特集でも数多くの作品に登場しているが、『アメリ』のクリーム・ブリュレのように映画を通じて日本で知られるようになったスイーツもある。

登場するスイーツはどれもおいしそうで、見ているだけでなんだか幸せな気分になれる。ちょっと豪華なスイーツもあれば、素朴でシンプルなものもある。年に一度の愛の日をそんなスイーツで祝ってみよう。

『シュガー・ラッシュ』(2012)

画像: 『シュガー・ラッシュ』(2012)

大切な親友に贈りたい、メダルクッキー

スイーツの魅力がいっぱいのディズニー・アニメーション。ゲームの世界で悪役を演じてきたラルフはヒーローになることを夢みていた。お菓子のゲームの世界、シュガー・ラッシュに迷い込んだ彼は生意気な女の子、ヴァネロペと出会い、彼女が出場するレースを手伝うことになる。このエリアはカラフルなスイーツで作られていて、どれもおいしそう。ヴァネロペはグリーンのロールケーキやドーナツ風の形をした車でレースに挑もうとする。

画像: お菓子の国で繰り広げられるカラフルであま〜いレースシーンは必見!

お菓子の国で繰り広げられるカラフルであま〜いレースシーンは必見!

あま~いPoint

クライマックスでヴァネロペはラルフと一緒に液体チョコレートの中に吹き飛ばされるが、「チョコ、最高!」と幸せそうな顔。チョコの魅力は不滅!

『シュガー・ラッシュ』

ディズニープラスで配信中
© 2025 Disney

『麗しのサブリナ』(1954)

画像: 一瞬も気を抜いてはいけない“スフレ作り”に奮闘するサブリナのビジュアルの変化にも注目! Photo by Paramount/Getty Images

一瞬も気を抜いてはいけない“スフレ作り”に奮闘するサブリナのビジュアルの変化にも注目!
Photo by Paramount/Getty Images

恋が幸福ならスフレが焦げる?

オードリー・ヘプバーンのおしゃれなセンスが堪能できるロマンティック・コメディの古典。共演はハンフリー・ボガート。主人公のサブリナは恋に破れ、フランスの料理学校に入る。最初はスフレをうまく作ることもできない質素な女の子だが、学校を卒業するとエレガントな女性に変身。アメリカの故郷に戻ると、かつて思いを寄せていた男性が彼女に声をかける…。料理学校の入学後と卒業後でガラリと変身するオードリーが見もの。

あま~いPoint

学校でスフレ作りに失敗したサブリナはこういわれる――「その恋が幸福ならスフレが焦げ、恋に破れていたらスイッチを入れ忘れる」。スイーツも恋しだい?

『恋は邪魔者』(2003)

画像: 主人公・バーバラの斬新な板チョコの食べ方も面白い!

主人公・バーバラの斬新な板チョコの食べ方も面白い!

恋する代わりにチョコレートを食べよ!

60年代のアメリカを舞台にしたロマンティック・コメディで、レネー・ゼルウィガーがキュートな演技を見せる。相手役はユアン・マクレガー。主人公は女性の自立をうながす女性の指南書で一躍ベストセラー作家となり、やがて、プレイボーイの人気ジャーナリストと恋のゲームを演じる…。自立のために恋愛は“邪魔者”と主張する彼女は、チョコレートを恋の代用品として勧める。恋愛とチョコレートの奇妙な関係を描いた設定がユニーク。

あま~いPoint

女性の自立をすすめ、やがて、自分の会社も設立する主人公は自社のオリジナルのチョコレートも作る。シンプルな板チョコだが、食べごたえがありそう。

『恋は邪魔者』

U-NEXTにて配信中
© 2013 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

『ショコラ』(2000)

画像: ジョニー・デップがセクシーにチョコレートを食べるシーンも魅力的!

ジョニー・デップがセクシーにチョコレートを食べるシーンも魅力的!

観終わったら“チョコ欲”100%に!

フランスの封建的な村にやってきた母と娘がユニークなショコラ(チョコレート)の店を開く。堅物の村長の妨害も受けるが、ふたりが作るスイーツやドリンクはやがては住人たちの心を解放する…。気持ちが高揚するチョコレートや恋の思い出がよみがえるドリンクなど、不思議な効果のあるショコラが登場。主演はジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ。監督は名匠ラッセ・ハルストレム。見終わると絶対にチョコレートが食べたくなる!

あま~いPoint

おいしそうなチョコレートが次々に出てくるが、特に印象に残るのはチョコレートケーキ。疎遠だった少年と祖母の絆がこのスイーツでよみがえる。

『ショコラ』

U-NEXTにて配信中
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『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007)

画像: 『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007)

彼が焼くブルーベリー・パイが食べたい!

ニューヨークのカフェが舞台。主人公レジ―は失恋の痛みを抱えているが、その店のやさしい店主は話し相手となり、ブルーベリー・パイを出してくれる。やがて彼女は失恋を癒すための旅に出る……。人気シンガー、ノラ・ジョーンズの主演作で、共演はジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン他。ジュードのロマンティックな魅力が出ていて、店主の彼が作るパイを食べたくなる。ウォン・カーウァイ監督の初の英語映画。選曲のセンスもいい。

画像: ただ“選ばれなかった”ブルーベリー・パイと自分を重ねる主人公

ただ“選ばれなかった”ブルーベリー・パイと自分を重ねる主人公

あま~いPoint

いつも売れ残るブルーベリー・パイが主人公のお気に入り。店主はその横にアイスクリームを添えて出す。パイとバニラ・アイスの組み合わせがおいしそう。

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

U-NEXTにて配信中
© Block 2 Pictures 2006

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