爆風スランプの不朽の名曲にインスパイアされた映画『大きな玉ねぎの下で』。SNSで簡単につながれる時代に、あえて手書きで想いを綴りながら関係を築いていくノスタルジックな世界観を描き、令和と平成で交錯する2つの恋を綴る。本作の平成パートに出演した藤原大祐と窪塚愛流は、これまで度々共演している仲の良い俳優同士。そんな二人に撮影の裏側を語ってもらった。(文・清水久美子/写真・新井裕加/【藤原】ヘアメイク・佐々木麻理子/スタイリスト・勝見宜人(Koa Hole inc)【窪塚】ヘアメイク・WANI(orange)/スタイリスト・上野健太郎/デジタル編集・スクリーン編集部)
【藤原】衣装協力/ニット ¥4,950、シャツ ¥4,950、パンツ ¥6,600/すべて CASPER JOHN (キャスパージョン)  その他、全てスタイリスト私物  【問い合わせ先】 Sian PR (シアン PR) ☎︎03-6662-5525
画像1: 映画『大きな玉ねぎの下で』藤原大祐×窪塚愛流 インタビュー

愛流とは、本当の幼馴染みのような気分で役に臨めました(藤原)

藤原大祐 プロフィール

2003年10月5日生まれ、東京都出身。俳優業のほかにシンガーソングライターとしても活動している。近年の主な出演作に、映画『モエカレはオレンジ色』(22)、ドラマ「リビングの松永さん」(24)、「柚木さんちの四兄弟。」(24)などがある。

──藤原さんと窪塚さんは、1980年代末の平成の高校生を演じるにあたって、何か調べたり、準備したことなどはありますか?

藤原大祐「草野(翔吾)監督から、1980年代の映画を観ておくように言われました。会話のテンポがリズミカルというか、今とは違う雰囲気をつかめるように、参考にしました」

窪塚愛流「若干テンポが速かったりするんですよね。間の取り方もちょっと独特で。昭和の作品や映像を参考としていくつか拝見しました」

藤原「あとは、カラオケでその時代の歌を歌ったりとか」

窪塚「昭和まではいかないけど、その時代に近い歌を歌いました」

──昔のもので好きなものはあったりしますか?

藤原「僕、ラジカセにめっちゃ興味があって。音楽が好きなので、家ではレコードで音楽を聴きます」

窪塚「オシャレだ!」

藤原「ちょっとオシャレなんだ。カセットテープもカッコつけたくてね(笑)」

窪塚「僕たち、放送部員の役だったので、カセットテープを触るシーンが多かったんです」

──そうなんですね。この映画は、ペンフレンドでつながる関係が描かれていますが、それについてはどう思いましたか?

藤原「僕はいつも、たくさん手紙を書くんです。記念事があったら、家族とか友達とか、一緒に働いているチームのメンバーの方にも、手紙を送るのが好きなので。ペンフレンドというものにも親しみを感じます」

窪塚「僕も同じで、家族や友達の誕生日には、物よりも手紙を書いて送ったりします」

画像2: 映画『大きな玉ねぎの下で』藤原大祐×窪塚愛流 インタビュー

自由にさせていただいて。もうアドリブの出し合いでした(窪塚)

窪塚愛流 プロフィール

2003年10月3日生まれ、神奈川県出身。2021年から本格的に俳優活動を開始。主な出演作に、映画『麻希のいる世界』(22)、『少女は卒業しない』(23)、ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(23)などがある。

──カセットテープや手紙が好きだなんて素敵ですね! 今回演じた役柄は、普段のお二人とはちょっとイメージの違う感じのキャラクターではないかと思うのですが、役作りなど、工夫したことはありますか?

藤原「僕はそこまでの違いは感じなかったけど、愛流は結構役作りしてたよね」

窪塚「うん、そうだね。ヘアスタイルはリーゼント風で、動きも結構オーバー気味というか、大きく体を使って表現する役柄だったんですが、普段の僕は、どちらかと言うとボソボソと話す方なので、探り探り、監督と相談しながら演じました」

藤原「あの時代を生きている人を演じるのは初めてだったので、現場の雰囲気に合わせながら演じましたね。放送室のシーンを撮る時は、監督からカメラアングルの指示はありましたが、割と自分たちに任せてもらえたので、かなり自由に動きました。監督が、それを良かったと言ってくださって、毎回こんな風にやってくださいということになって。すごく励みになって演じることができました」

──アドリブも多かったんですか?

藤原「結構多いです。自分たちで考えたやり取りがかなりあるかな。監督も、僕たちのアドリブを楽しんでくださったので」

窪塚「自由にさせていただいて。もうアドリブの出し合いでした。言葉として発していること以上の情報を、お互いが投げて、受け取って、という瞬間が多かったのが印象的だったし、うれしかったです。大祐とだからこそ、そんな風に演じられたんだと思います」

藤原「愛流とは、本当の幼馴染みのような気分で役に臨めました」

──お二人は相性抜群ですね! 本作は、爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」にインスパイアされた作品ですが、この楽曲を聴いて、どんな感想を持ったか教えてください。

藤原「台本を読みながら、この曲を聴くと、より作品の解釈が広がって、すごく楽しくなりました」

窪塚「特に、『若すぎるから、遠すぎるから』という歌詞が好きです」

藤原「『つのるほどに悲しくなるのが宿命』というのは、すごく分かります」

※全文はSCREEN2025年3月号に掲載

映画『大きな玉ねぎの下で』

画像1: 映画『大きな玉ねぎの下で』

爆風スランプが1985年にリリースした「大きな玉ねぎの下で」。1989年に「大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い」としてリメイクされたこの曲は、発売当初から瞬く間に話題となり、2000年代に入っても多くのアーティストがカバーし、今もなお歌い継がれている。さらに、2019年には、ボーカルのサンプラザ中野くんが「令和元年Ver.」を発表し再び注目を集めた。そんな名曲が、この冬、大きなスクリーンで動き出す。同じ場所にいるのに会ったことがない二人。丈流と美優は、夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いている。“夜の人”と“昼の人”を繋ぐのは、連絡用の〈バイトノート〉だけ。最初は業務連絡だけだったが、次第に趣味や悩みも綴るようになった。会ったことがないからこそ、素直になれた。でも実は、二人は顔見知り。しかも、全くそりが合わず関係は最悪。お互いの素性を知らないまま、二人は大きな玉ねぎの下(武道館)で初めて会う約束をするが……。

画像2: 映画『大きな玉ねぎの下で』

虎太郎(藤原大祐)

三浦南高校の放送部に所属する高校生。18歳。髪は寝ぐせのまま、野暮ったいメガネの風貌が特徴。親友の大樹の頼みで、ペンフレンドの今日子への手紙を代筆するうちに、彼女に恋してしまう。

大樹(窪塚愛流)

虎太郎の親友。虎太郎と同じく、三浦南高校の放送部に所属する高校生で18歳。立ち上げた前髪で、カッコよくキメている。女の子のペンフレンドと親しくなりたいが、手紙は虎太郎に代筆させる。

映画『大きな玉ねぎの下で』
2025年2月7日(金)公開
日本/2025/1時間55分/配給:東映
監督:草野翔吾 脚本:髙橋泉 原案:中村航
出演:神尾楓珠、桜田ひより、山本美月、中川大輔、伊東蒼、藤原大祐、窪塚愛流、瀧七海、伊藤あさひ、休日課長、和田正人、asmi、飯島直子、西田尚美、原田泰造、江口洋介

©2024映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会

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