9⽉5⽇(⾦)より公開となる、広瀬すず主演映画『遠い⼭なみの光』が、5⽉13⽇(現地時間)から開催されている第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部⾨に正式出品され、⽯川慶監督、原作者でありエグゼクティブ・プロデューサーのカズオ・イシグロ、広瀬すず、吉⽥⽺、カミラ・アイコ、松下洸平、三浦友和の7名がカンヌ⼊りし、⼤勢の記者に囲まれたフォトコール、公式上映、そして囲み取材と華々しいレッドカーペットに参加した。
画像1: 映画祭公式上映の『遠い⼭なみの光』より広瀬すず、吉⽥⽺、カミラ・アイコ、松下洸平、三浦友和らがカンヌ入り

『遠い⼭なみの光』映画祭レポート

海辺の街カンヌが輝く晴天が広がる中、公式上映に先駆けて⾏われたフォトコールでは、ルイ・ヴィトンの⽩いノースリーブのドレスに⾝を包んだ広瀬すず、⾚⽩の「寿ぎ」着物スタイルの吉⽥⽺、アルマーニのタキシード姿の松下洸平と、HUGO BOSSのタキシードを着こなす三浦友和らキャスト陣に加え、プラダのフォーマルスーツに⾝を包んだ⽯川慶監督、そしてノーベル⽂学賞受賞作家のカズオ・イシグロらが登場。「ヒロセ!ヒロセ!」「スズー!」というコールや、視線を求める呼びかけも⾶び交って、世界中のカメラマンが広瀬の視線を取り合う場⾯も。広瀬も⼿を振ったり、満⾯の笑顔で⼤勢のマスコミ陣の呼びかけに応えていた。⽇本を象徴するような⾚と⽩の着物でポーズを取る吉⽥にも会場は⼤盛り上がりし、登場時にカメラマンたちに⼀礼する姿が印象的だった三浦は、逆にカメラマンたちを動画撮影するなどして会場を沸かせていた。1ショット撮影のラストを飾った松下も「マツシタ!」の呼びかけに⼿を振って撮影に応じ、撮影の最後には⼤きな拍⼿が起こった。

画像: 『遠い⼭なみの光』映画祭レポート

主演の広瀬すずは、2015年に参加した是枝裕和監督作『海街diary』以来10年ぶり2度⽬、吉⽥⽺、松下洸平、三浦友和は初めてのカンヌ国際映画祭への参加となる。本作の原作者であり、エグゼクティブ・プロデューサーも務めるカズオ・イシグロは1994年にクリント・イーストウッドやカトリーヌ・ドヌーヴらと共にコンペティション部⾨の審査員を務めたが、出品者としての参加は今回が初。ヴェネチア国際映画祭などで⾼い評価を受ける⽯川慶監督もカンヌへは初の参加となり、1950年代の⻑崎と1980年代のイギリスで⽣きる⼥性たちを描いた本作のキャスト・スタッフが満を持して映画の聖地であるフランス・カンヌの地を踏んだ。

公式上映の会場であるTHEATRE DEBUSSY(ドビュッシー劇場)の会場内に監督やキャスト達が⼊ると満席の客席からは溢れんばかりの拍⼿が。上映前の舞台挨拶では、温かな歓迎を受けて感動の⾯持ちの⼀同を代表し、⽯川監督が「ボンジュール!こんにちは。今⽇は本当にこの映画をずっと⽀えていただいたカズオ・イシグロさん、それから本当にずっと映画で戦ってくれたスタッフ・キャストの皆さんと、そして朝からこの会場に駆けつけていただいた皆さんと、この特別な瞬間を共有できることをとても嬉しく思っています。今⽇は⾃分も⼀観客に戻って映画を楽しみたいと思います。」と挨拶をし、観客を含めた本作に関わる全ての⼈たちへ感謝を伝えた。その後、司会を務めていたカンヌ国際映画祭総代表のティエリー・フレモー⽒が、予定になかったカズオ・イシグロにマイクを向けスピーチをリクエスト。「これは台本に書かれていなかったよ!」と笑いを誘いつつも、「この映画は私が25歳の時に書いた本がベースになっています。ひどい本なんです(笑)。私が書いた初めての本でして。でもひどい本から素晴らしい映画になるという⻑い⻑い歴史が映画にはあります。⽯川監督が本作の映画化の企画をくださったときに、素晴らしいアイディアだと思いました。美しい映画が⽣まれる可能性に満ちていた。そして、僕のその直感は正しかったんです。だから、今僕は次のひどい本を書こうと思ってます。どうもありがとう!」と、会場を⼤いに笑いに包み込むウィットに富んだスピーチを披露。ノーベル⽂学賞受賞作家の知的さとチャーミングさが⼊り混じる舞台挨拶に、上映前のボルテージは最⾼潮まで上がり、スクリーンに本編が流れ始めた。

画像2: 映画祭公式上映の『遠い⼭なみの光』より広瀬すず、吉⽥⽺、カミラ・アイコ、松下洸平、三浦友和らがカンヌ入り
画像3: 映画祭公式上映の『遠い⼭なみの光』より広瀬すず、吉⽥⽺、カミラ・アイコ、松下洸平、三浦友和らがカンヌ入り

上映終了後には作品を観た観客たちから5 分にわたるスタンディングオベーションが起こった。エンドロールが始まった瞬間になりだした拍⼿は、場内の明かりが明転すると同時に観客総⽴ちの⼤きな拍⼿へ。圧倒的な⾼揚感に包まれたキャスト、⽯川、イシグロは満場の観客を⾒回し、改めて上映の余韻を噛み締めるように熱い抱擁を交わしたり、堅い握⼿を交わしながら、初の世界への披露となるこのワールドプレミア上映の熱気を全⾝に浴びていた。

囲み取材/オフィシャル質問

画像: 囲み取材/オフィシャル質問

――今のお気持ちを⼀⾔ずつ教えてください。

監督︓昨⽇深夜に上映チェックをやっていたのでふらふらの状態で来ていて、どちらかと⾔うと終わった後の皆さんの顔を⾒たらすごい感動してしまって泣きそうになりました。チームが今回たくさんいたので、みんなでこの瞬間をシェアできたのは本当に良かったなと思います。ありがとうございます。

三浦︓スタンディングオベーションって映画で初めて経験したので、やはり感動しますね。それがお決まりの、ということではなく、⼼からと感じたので本当に、、やっぱり感動しました。

松下︓⼼からの拍⼿をいただけた時に、すごくグッとくるものがありましたし、皆さんと⼀つのものを作り上げて、それがこういった形で世界中の⼈に観てもらえるというのがこんなに名誉なことはないなと思って本当に極まりそうになって本当に涙が出そうになりました。

広瀬︓すごく特別な空間の中で映画が届いたんだなというのをすごく実感できる瞬間だったなと、いまだにやっぱり景⾊が焼きつくような、そんな空間でした。

吉⽥︓皆様の感動が伝わってきました。皆さんの反応が気になって、お客様の反応を⼀緒にこう⽬の端にとらえながら観ていたのですが、本当に皆さまぐっと物語の世界に⼊ってくださって、それをスタンディングオベーションという形で⽰してくださって本当に感謝だなと思いましたし、この映画に携わった全てのスタッフ・キャストの想いが報われた瞬間だなと感じました。

カミラ︓私にとって初プレミアで、とても圧倒されましたが何よりもこの素晴らしい役者さん全員と共演できて本当に私は幸運だったなと感じ、このストーリーの⼀員として携わることができて本当に光栄です。

イシグロ︓素晴らしい映画で役者の皆様のパフォーマンスが本当に最⾼だと思いました。あちらに私の妻がいるんですけれど、私がこの⼩説を書いた45年前からずっと付き合っていて、この⼩説を書いたのが本当に狭い部屋だったんですけれど、当時この⼩説がこんなに素敵な映画になって、カンヌ国際映画祭でプレミアをして、こんなに温かく歓迎されるとは全然思わなかったので素晴らしか
ったです。

広瀬すず 10年ぶり2度目のレッドカーペットへ!
吉田羊、松下洸平、三浦友和、カズオ・イシグロ、石川慶監督と共に華やかに登場

画像1: 広瀬すず 10年ぶり2度目のレッドカーペットへ! 吉田羊、松下洸平、三浦友和、カズオ・イシグロ、石川慶監督と共に華やかに登場

⼣暮れに包まれたリュミエール劇場前のレッドカーペットに登場した『遠い⼭なみの光』⼀同。昼間のフォトコールから装いを新たに、ゴールドの⼤きなタフタが⽚袖についた⿊のルイ・ヴィトンのドレスを⾝に纏った広瀬すず、映画が世界に⽻ばたいていくようにとの願いを込めて選んだという鶴が⼤きく⽻を広げた姿が印象的なアンティークの着物を凛と着こなした吉⽥⽺、すらりとした⾼⾝⻑を活かしたタキシード⾵パンツスーツが印象的なカミラ・アイコ、アルマーニのタキシードに⾝を包んだ松下洸平、HUGO BOSSのタキシードを粋に着こなす三浦友和、英国紳⼠ならではのオーソドックスな⿊のタキシードを着たカズオ・イシグロ、そしてプラダのタキシードでフォーマルな装いの⽯川慶監督らが登場。

画像2: 広瀬すず 10年ぶり2度目のレッドカーペットへ! 吉田羊、松下洸平、三浦友和、カズオ・イシグロ、石川慶監督と共に華やかに登場

13⽇に実施されたオープニングイベントにて今年のカンヌ映画祭の審査員⻑を務める名優ジュリエット・ビノシュや名誉パルムドールを授与されたロバート・デ・ニーロ、レオナルド・ディカプリオにクエンティン・タランティーノなど、世界を代表する映画⼈たちが歩いたばかりのカンヌの象徴たるレッドカーペットに現れ、世界各国から集まった⼀般客やマスコミからの掛け声が絶えず響く中、⼀つ⼀つに丁寧に応えるかのように、⼿を振り笑顔を⾒せ、レッドカーペットを満喫。新⼈俳優として16歳で初めてカンヌの地を踏んでから10年。着実にキャリアを重ね、今度は主演俳優として2度⽬のレッドカーペットに舞い降りた広瀬も、満⾯の笑顔で中⼼に⽴ち、圧巻の存在感を⾒せていた。

第78回カンヌ国際映画祭
5⽉13⽇(⽕)〜5⽉24⽇(⼟)※現地時間

世界中から選りすぐりの映画、そして映画⼈が集結する世界最⼤級の国際映画祭。今年は⽇本からの出品作品も多く、注⽬を集めている。
⽯川慶監督作品がカンヌ国際映画祭に選出されるのは初めて。カズオ・イシグロ⽒も、1994年にクリント・イーストウッドやカトリーヌ・ドヌーヴらと共にコンペティション部⾨の審査員を務めたが、出品者側として参加するのは初。
広瀬すずは2015年に参加した是枝裕和監督作『海街diary』以来2度⽬、吉⽥⽺、カミラ・アイコ、松下洸平、三浦友和は初の参加となる。
「ある視点」部⾨の授賞式は現地時間5⽉23⽇(⾦)を予定。

This article is a sponsored article by
''.