『ラ・ラ・ランド』に絶大な影響を与え、映画音楽の歴史を変えた音楽家の人生と最後の舞台裏に迫る――
2019年1月26日に逝去した、フランスが生んだ偉大なジャズ・ミュージシャンであり、作曲家のミシェル・ルグラン。75年に及ぶ音楽人生の中で、特にジャック・ドゥミ監督とのコンビで名作を生み出し、『シェルブールの雨傘』(64)、『ロシュフォールの恋人たち』(67)などで知られる。3度のアカデミー賞受賞に輝き、これまで手掛けた映画は200作以上。マイルス・デイヴィス、シャルル・アズナヴール、バーブラ・ストライサンドなど伝説的なアーティストと共演を重ねた。『シェルブールの雨傘』は、全てのセリフを音楽で展開させるという画期的な手法で世界を驚嘆させ、後にデイミアン・チャゼルが『ラ・ラ・ランド』(16)のモデルにしたことでも有名。
本作は、ルグランの晩年の姿に密着すると共に、スティングをはじめ、ナナ・ムスクーリ、クロード・ルルーシュ、ノーマン・ジュイソンなど、45名以上の音楽家や映画監督、ルグランの家族たちのインタビューを交え、練習において自他共に一切の妥協を許さない厳格な姿勢、数々の栄光の裏に隠された挫折と苦悩など、これまで知ることのなかったルグランの素顔を余すことなく描く。
さらに、ジャック・ドゥミの『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』、ジャン=リュック・ゴダールの『女と男のいる舗道』(62)、アニエス・ヴァルダの『5時から7時までのクレオ』(62)、ノーマン・ジュイソンの『華麗なる賭け』(68)、クロード・ルルーシュの『レ・ミゼラブル』(95)、バーブラ・ストライサンドの『愛のイエントル』(83)など、ルグランが携わった30作以上の名場面が登場。16mmカメラで撮影された若き日のルグランの秘蔵映像・音声録音など個人的アーカイブも盛りだくさん。
日本映画『ベルサイユのばら』(79)、『火の鳥』(78)の音楽(『火の鳥』はメインテーマのみ)も手掛け、死の直前まで日本でのブルーノート公演に情熱を燃やすなど、長年にわたる親日家としても知られている。ルグランの生き様は、私たちに心揺さぶる感動と生きる指針を与えてくれる。
日本版ポスターは、『シェルブールの雨傘』をモチーフとし、作品をイメージしたピンクと青の配色。中央には、若き日のルグランが収められた傘シルエット。その下には、ピアノの前に座る晩年のルグラン。彼がこれまでに携わってきた映画音楽の作品タイトルを雨に見立てられており、華やかでレトロ・ポップな仕上がりとなった。
併せて2点の場面写真も解禁。若き日と晩年、それぞれのルグランが同じポージングで指揮をする姿が切り取られている。


ムビチケオンライン発売情報
本日6月6日(金)よりムビチケオンラインが発売。
詳細は以下のとおり。
発売日時:6月6日(金) 午前10時
価格:1,600円(税込)
販売ページURL:https://ticket.moviewalker.jp/film/089751?from=official
『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』
9月19日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
監督・脚本:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
脚本:ウィリー・デュハフオーグ
製作:マルティーヌ・ド・クレルモン・トネール ティエリー・ド・クレルモン・トネール デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
編集:マルゴッド・イシェール ヴァンサン・モルヴァン デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
撮影:ニコラス・ボーシャン リヤド・カイラット スタン・オリンガー
音響:テオドール・セラルド
音楽:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス ミシェル・ルグラン
出演:ミシェル・ルグラン アニエス・ヴァルダ ジャック・ドゥミ カトリーヌ・ドヌーヴ バンジャマン・ルグラン クロード・ルルーシュ バーブラ・ストライサンド クインシー・ジョーンズ ナナ・ムスクーリ
2024年/109分/フランス/原題:IL ÉTAIT UNE FOIS MICHEL LEGRAND/カラー/5.1ch/1.85:1/日本語字幕:大塚美左恵/後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
配給:アンプラグド
©-MACT PRODUCTIONS-LE SOUS-MARIN PRODUCTIONS-INA-PANTHEON FILM-2024