セバスチャン・スタンがベルリン国際映画祭主演俳優賞受賞した『顔を捨てた男』が7月11日(金)に公開される。この度、他人からの視線を気にして生きてきた主人公が新たな顔を手に入れ、静かに高揚していく様子を捉えた本編映像と場面写真が解禁された。

実力派セバスチャン・スタンの驚異の役作り

本作で主人公エドワードを演じるのは、『サンダーボルツ*』(25)でウィンター・ソルジャー役を演じたセバスチャン・スタン。スタンは、アメリカ現大統領ドナルド・トランプの半生を描いた『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(24/アリ・アッバシ監督)での演技も高く評価され、同作で第97回アカデミー賞主演男優賞にノミネート。日本でも公開されるや、トランプ本人に酷似した細かい表情の作り方や独特の歩き方、姿勢、佇まいなど、念入りな研究を重ねたと思われる演技に観客は驚嘆させられたことも記憶に新しい。

今回、『顔を捨てた男』で演じたエドワードという役は、見た目の特徴から、自分に自信が持てず、極度に内気な男。映画の前半では顔に大掛かりな特殊メイクを施し、顔を変えた後には別人ガイとして生きる。しかも、かつての自分に似た人物が現れ……と、感情面も複雑だ。

スタンは脚本を読んで「ここ5年ほど、私は挑戦的に感じられる作品、つまり変革の要素がある作品に惹かれてきた。肉体的な変化だけでなく感情的なレベルでも、この作品は非常に新しい領域だった」と語っている。

スタンは、この複雑な役エドワードを演じるにあたり、より深く役を理解するために同じ症状をもつ当事者への取材も敢行。さらには、撮影の合間には演技を掘り下げようと特殊メイクをした状態でニューヨークの街を歩き、地元のコーヒーショップに入って周囲の状況を観察。ほとんどの客が自分と目を合わせなかったことを振り返り、「彼の病状について、できる限り理解しなければならないという大きな責任を感じた。見知らぬ人々の反応を吸収できたのは重要な体験だった」と明かす。

さらに、本作では俳優にとどまらず製作総指揮(エグゼクティブ・プロデューサー)として作品に参加。ヒロインを務めたレナーテ・レインスヴェのキャスティングや特殊メイクを手がけたスタッフへも自ら依頼。作品に大きな貢献を果たした。スタンが全身全霊で挑んだ『顔を捨てた男』は、第74回ベルリン国際映画祭主演俳優賞受賞、第82回ゴールデングローブ賞 最優秀主演男優賞(ミュージカル/コメディ)ほか、国内外で数多くの賞を受賞し、高い評価を受けている。

セバスタ本人の幼少期の写真を劇中使用

この度、解禁となる本編映像は、新しい顔を手に入れ、夜の街に繰り出したエドワードを捉えたシーン。実感がないのか、喜ぶどころか鏡に映った自分を見て戸惑いの表情を浮かべているようにも見えるエドワード。その後、以前も訪れたことがあるバーに入るが、以前とは顔が違うエドワードに気づく人はもちろんいない。カウンターでウイスキーを注文し、店員から「氷は?」と聞かれると「薬効を薄めたくない」と、治療薬により変わった自分が元の自分に戻らないか不安げな様子。ウイスキーを煽りながら、静かに高揚していく様子が収められている。この場面で流れているのはパンクバンドTeddy & The Frat Girlsの「I Owe It To The Girls」という曲。I've got the clap, I'm going crazy, I'm getting sick, I'm feeling lazy~ という歌詞には、実は大声をあげたいが性格的にそうは出来ないエドワードの「気が狂いそうだ!」という混乱ぶりが表現されているのかもしれない。

画像: 7 11公開『顔を捨てた男』本編クリップ(セバスチャン・スタン) www.youtube.com

7 11公開『顔を捨てた男』本編クリップ(セバスチャン・スタン)

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また同時に解禁する場面写真は、同シーンから、夜の街に出たエドワードと鏡に映るエドワードの表情を切り取ったもの。さらに、エドワードの部屋に飾ってある母親との2ショット写真が何気なく映るシーンを切り取ったものも。これは、なんとセバスチャン・スタン本人が幼少期に母親と撮ったもので、美しい母親の横顔と丸い頬が可愛らしいスタンの貴重な1枚となっている。本編ではどこに登場するのか? 観逃さないでほしい。

画像1: A24製作×セバスチャン・スタン主演『顔を捨てた男』本編映像&場面写真解禁
画像2: A24製作×セバスチャン・スタン主演『顔を捨てた男』本編映像&場面写真解禁
画像3: A24製作×セバスチャン・スタン主演『顔を捨てた男』本編映像&場面写真解禁

【STORY】
顔に極端な変形を持つ、俳優志望のエドワード。隣人で劇作家を目指すイングリッドに惹かれながらも、自分の気持ちを閉じ込めて生きる彼は、ある日、外見を劇的に変える過激な治療を受け、念願の新しい顔を手に入れる。過去を捨て、別人として順風満帆な人生を歩み出した矢先、目の前に現れたのは、かつての自分の「顔」に似たカリスマ性のある男オズワルドだった。その出会いによって、エドワードの運命は想像もつかない方向へと猛烈に逆転していく───。

『顔を捨てた男』
7月11日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開 
監督・脚本:アーロン・シンバーグ 
出演:セバスチャン・スタン レナーテ・レインスヴェ アダム・ピアソン 
撮影:ワイアット・ガーフィールド 
編集:テイラー・レヴィ 
音楽:ウンベルト・スメリッリ 
2023年/アメリカ/カラー/ 1.85 : 1 /5.1ch /112分/PG-12/英語/原題:A Different Man  
配給:ハピネットファントム・スタジオ 
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