1945年、原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの“青春”を描く映画『長崎―閃光の影で―』が全国公開中。このたび、看護学生である主人公(演:菊池日菜子)が果たす運命的な出会いを切り取った本編映像が解禁された。

菊池が「少し時間をいただきたい」と初めて監督にお願いしたとも語るシーンが解禁

1945年、日本赤十字社の看護学校に通う17歳のスミ(菊池日菜子)は、原爆投下後、幼馴染のアツ子とミサヲと未熟ながらも看護学生として負傷者の救護に奔走。救える命よりも多くの命を葬らなければならないという非情な現実の中で、それは彼女たち自身が命の尊さ、そして生きる意味を問い続ける闘いの日々だった。

今回公開された本編映像は、それから数か月が経ち秋も終わろうとしていた頃、スミがある修道院を訪れたシーンを切り取ったもの。ここで子どもたちの面倒を見る令子(南果歩)に尋ね、スミは原爆遺児であるアキヒロと再会を果たす。救護所である女性の出産に立ち会ったスミは、その赤ん坊・アキヒロの行く末が気がかりでここを訪れたのだ。令子はアキヒロのオムツを替えることをスミに勧め、「愛を作りなさい。愛は死にません」とスミに笑顔で語りかける。そして、この後令子に言われたある言葉がきっかけとなり、スミは原爆投下後誰にも言えずずっと閉じ込めてきた感情をついに爆発させる――

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本作が映画初主演となる菊池が撮影中で最も苦労した場面として挙げるのが、令子の前で感情を爆発させるそのシーンだ。本作は原則ワンカット撮影が行われるなど緊張が解けることのない日々ゆえ、菊池は夜も30分置きに目が覚めてしまう日々が続いていたという。このシークエンスは撮影の終盤に撮られたが、菊池自身も心に抱えてきたものがあったのだろう。そんな菊池は、このシーンについて「ワンテイクごとに消耗し、撮影が進むにつれて力が抜けてしまい、初めて松本監督に“少し時間をいただきたい”とお願いした瞬間もありました」と明かす。

長崎出身の被爆三世である松本准平監督は「看護師役の皆さんには撮影前にワークショップに参加していただき、役を掘り下げる時間を多く取りました。撮影ではあまり段取りせず、ワンテイクを大事にしました。長回し撮影が主だったので、俳優には負担をしいてしまったかもしれません」と振り返る。それぞれに強い信念を持ち活動を行うアツ子とミサヲとはうって変わり、まっさらな少女のまま状況に翻弄され続けてきたスミが、物語の終盤で何を見出し、そして令子はそれをどのように受け止めるのか、ぜひ映画館で確かめてほしい。

【あらすじ】
1945年、長崎。看護学生の田中スミ、大野アツ子、岩永ミサヲの3人は、空襲による休校を機に帰郷し、家族や友人との平穏な時間を過ごしていた。しかし、8月9日午前11時2分、長崎市上空で原子爆弾がさく裂し、その日常は一瞬にして崩れ去る。街は廃墟と化し、彼女たちは未熟ながらも看護学生として負傷者の救護に奔走する。救える命よりも多くの命を葬らなければならないという非情な現実の中で、彼女たちは命の尊さ、そして生きる意味を問い続ける――

『長崎―閃光の影で―』
全国公開中
配給:アークエンタテインメント
推薦:日本カトリック司教協議会
後援:長崎県 長崎市 公益財団法人 長崎平和推進協会
©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会

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