ベン・ウィショー主演『リモノフ』が9月5日(金)に公開される。この度、作家として認められないまま執筆を続け、お金のために億万長者の執事として日々を過ごす1977年のリモノフをとらえた本編映像が解禁された。

「007」シリーズの”Q”や“パディントンを彷彿とさせる礼儀正しいバトラー姿

数々の文学賞を受賞し、ヨーロッパ中が興奮した傑作伝記小説「リモノフ」を基にカンヌ国際映画祭コンペ常連監督で、世界が注目するロシアのキリル・セレブレン二コフ監督(2022年ロシアから亡命)が映画化した『リモノフ』。同作で「007」シリーズのQ役や『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(22)などハリウッド大作から個性派監督の作品まで出演し続ける演技派ベン・ウィショーが破天荒なアナーキストを熱演。圧巻の演出と徹底したシニシズムで観る者を愉快にも不快にもさせる問題作である。

「今日のメニューは前菜にシャルキュトリ、メインに霜降りステーキ、デザートにチョコムースです」

リモノフ(ベン・ウィショー)30代の頃。ロシアからかけおちして一緒にNYに来た恋人エレナも去り、それまでの放蕩生活に終止符を打ち、作家として認められるまで、大富豪の執事として生活費を稼ぐ日々…外見も、ワイルドかつ破天荒な詩人時代と180度違う姿に変貌して働いていた。解禁された映像は、礼儀正しく、かつ丁寧で小綺麗で、喋り方からまるで別人のように生まれ変わった男…を装ったリモノフが執事になりきって従事するシーンを切り取った本編映像である。

理解ある雇用主の大富豪は仕事の合間に執筆することを推奨し、知り合いの出版社に紹介してくれたり、成功した同郷の詩人を自宅に招いて引き合わせてくれる。給料もよく、職場としては恵まれていた。そのかいあって、リモノフは出版物を刊行するきっかけを掴み、作家としての扉を開くことになる…のだが、それはまた、少し先のお話。しかし執事時代のリモノフが、破天荒なだけではなく人たらしの魅力的な人物であったことが垣間見えるシーンだ。

画像: 9月5日(金)公開 『リモノフ』|本編映像 “Clip3” www.youtube.com

9月5日(金)公開 『リモノフ』|本編映像 “Clip3”

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この執事リモノフについて、キリル・セレブレンニコフ監督は語る。

「このときのリモノフが、皆が見慣れたベン・ウィショーに一番近いかもしれない。これはNYで恋人と別れた直後だし、時代によって変化する色々なリモノフを演技で魅せていくのは、彼にとって最も試練だったんじゃないかな」

画像: 「007」シリーズの”Q”や“パディントンを彷彿とさせる礼儀正しいバトラー姿

エドワルド・リモノフ [1943-2020 ウクライナ出身] 
作家活動中の20代にソ連への反体制活動で国外追放処分を受け、アメリカに亡命後ヨーロッパへ渡る。ソ連崩壊の1991年にモスクワへ戻り、1993年国家ボリシェビキ党を共同設立し、反プーチン・反統一ロシア党を掲げ活動していたが2020年に死亡。詩人、作家、反体制派、亡命者、執事、ホームレス、兵士、活動家、革命家、といくつもの顔を持つ。

『リモノフ』
9月5日(金)より全国公開 
主演:ベン・ウィショー 
監督:キリル・セレブレンニコフ 
原作:エマニュエル・キャレール 
2024年|イタリア・フランス・スペイン|133分|5.1ch|シネマスコープ|英語・露語・仏語|R15+|原題:LIMONOV.THE BALLAD|字幕翻訳:北村広子 
配給:クロックワークス 
© Wildside, Chapter 2, Fremantle España, France 3 Cinema, Pathé Films.

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