第1回の開催から今年で40年。今回も「東京から映画の可能性を発信し、多様な世界との交流に貢献する」という理念を元に、国内外から世界初上映の最新作や、新しい話題作、映画史に残る秀作の数々が一堂に集まった「東京国際映画祭」が開催される。今年の映画祭の顔、ナビゲーターは俳優・瀧内公美。上映だけでなく世界中から多くのゲストが集合するのも本映画祭の魅力。この特集で期待作やイベントをチェックしよう。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)

オープニング、センター、クロージング

画像: 『てっぺんの向こうにあなたがいる』 ©2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会

『てっぺんの向こうにあなたがいる』
©2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会

今回のオープニング作品は阪本順治監督の『てっぺんの向こうにあなたがいる』で、女性初の世界最高峰登頂を果たした登山家・田部井淳子の半生を描く吉永小百合主演の感動作。センターピース作品には山田洋次監督のヒューマンドラマ『TOKYOタクシー』。終活に向かうマダムとタクシー運転手の交流を描く。出演は倍賞千恵子、木村拓哉。またクロージングにはクロエ・ジャオ監督がシェイクスピアの名作「ハムレット」が生まれるきっかけを描く注目作『ハムネット』が選ばれた。

画像: 『TOKYOタクシー』 ©2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

『TOKYOタクシー』
©2025映画「TOKYOタクシー」製作委員会

画像: 『ハムネット』 ©2025 FOCUS FEATURES LLC.

『ハムネット』
©2025 FOCUS FEATURES LLC.

コンペティション

画像: 審査員長のカルロ・シャトリアン

審査員長のカルロ・シャトリアン


ジャーナリストのカルロ・シャトリアン審査員長をはじめ、グイ・ルンメイ、マチュー・ラクロー、齊藤工、ヴィヴィアン・チュウが審査を行い、グランプリなどを選出する。

画像: 『金髪』 ©2025「金髪」製作委員会

『金髪』
©2025「金髪」製作委員会

画像: 『恒星の向こう側』 ©2025映画「恒星の向こう側」製作委員会

『恒星の向こう側』
©2025映画「恒星の向こう側」製作委員会

画像: 『ポンペイのゴーレム』 ©AGAV FILMS Photo by Simon Gosselin

『ポンペイのゴーレム』
©AGAV FILMS Photo by Simon Gosselin

今回は15作品がエントリーされ、日本からは坂下雄一郎監督の『金髪』、中川龍太郎の『恒星の向こう側』の2作が選出された。同じく中国からも、ポンフェイ監督の『飛行家』、チャン・リュル監督の『春の木』の2作が選ばれている。またアメリカからはルカ・グァダニーノが製作した『アトロピア』が、フランスからはアモス・ギタイ監督の最新作『ポンペイのゴーレム』が、イタリアからはアレッシオ・リゴ・デ・リーギほか監督のアンチ・ウエスタン『裏か表か?』が候補になっている。他にもバールフィ・ジョルジ監督が鶏を主人公にした『雌鶏』、若き日のマザー・テレサを描くノオミ・ラパス主演『マザー』、現在のパレスチナ問題を彷彿させる『パレスチナ36』、ファン・ビンビン主演でマレーシアの農村地帯を背景にした『母なる大地』、カンボジアの少数民族を描くリティ・パン監督のドキュメンタリー『私たちは森の果実』などが最高賞を競う。

画像: 『マザー』 ©Entre Chien et Loup, Sisters and Brother Mitevski

『マザー』
©Entre Chien et Loup, Sisters and Brother Mitevski

画像: 『パレスチナ36』

『パレスチナ36』

画像: 『母なる大地』 ©SunStrong Entertainment, Sure Honest Holdings Limited, AMTD Pictures Production Limited.

『母なる大地』
©SunStrong Entertainment, Sure Honest Holdings Limited, AMTD Pictures Production Limited.

ガラ・セレクション

世界の国際映画祭で注目された作品や、名匠の最新作、本国で大ヒットを記録した話題作などを日本公開前の最新作をいち早く上映する本映画祭の人気部門。

画像: 『エディントンへようこそ』 © 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

『エディントンへようこそ』
© 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

画像: 『悪魔祓い株式会社』 ©2025 LOTTE ENTERTAINMENT & BIG PUNCH PICTURES & NOVA FILM All Rights Reserved.

『悪魔祓い株式会社』
©2025 LOTTE ENTERTAINMENT & BIG PUNCH PICTURES & NOVA FILM All Rights Reserved.

画像: 『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』 ©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』
©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

カンヌで評判を呼んだアリ・アスター監督、ホアキン・フェニックス主演の最新作『エディントンへようこそ』をはじめ、マ・ドンソクが悪魔と勝負する?『悪魔祓い株式会社』、ロック界のレジェンドの知られざる苦悩を描く『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』、日本でロケ敢行したブレンダン・フレイザー主演の『レンタル・ファミリー』、チャン・ツィイーが新境地と言える夫殺し容疑の妻役を熱演する『She Has No Name』、警察と麻薬組織の抗争を描く金城武主演の『風林火山』、今年のカンヌで審査員賞を受賞したオリヴァー・ラクセ監督作『Sirat』など、世界の最新作の他に、日本からは飯塚花笑監督の『ブルーボーイ事件』、坂下雄一郎監督の『君の顔では泣けない』、深田晃司監督の『恋愛裁判』、内田英二監督の『ナイトフラワー』、秋山純監督の『栄光のバックホーム』が上映。さらに中野量太監督の日=仏=中合作『兄を持ち運べるサイズに』もラインナップされている。

画像: 『レンタル・ファミリー』 ©2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

『レンタル・ファミリー』
©2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

画像: 『She Has No Name』 ©2024 Huanxi Media Group Limited(Tianjin) All Rights Reserved.

『She Has No Name』
©2024 Huanxi Media Group Limited(Tianjin) All Rights Reserved.

画像: 『Sirāt』 ©QuimVives.

『Sirāt』
©QuimVives.

第38回東京国際映画祭

期間:2025年10月27日~11月5日(10日間)

会場:TOHOシネマズ日比谷、シャンテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネスイッチ銀座、角川シネマ有楽町、丸の内ピカデリー、ヒューリックホール東京ほか

タイムスケジュールなど詳細は公式サイトにて(チケットは発売中) 

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