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元恋人は麻薬捜査官、現夫は麻薬カルテルのボス。愛する人を守るため、台北の街を暴走する-!!『TAXi』『トランスポーター』『96時間』などのノンストップ・アクションや『ニキータ』『LUCY/ルーシー』『ANNA/アナ』といった女性アクションの傑作を次々に送り出してきたフランス映画界を代表するヒットメーカー、リュック・ベッソンの下に、『ワイルド・スピード』出演のルーク・エヴァンスとサン・カン、『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が公開された台湾が誇る国際女優グイ・ルンメイをヒロインに迎えた本作。メガホンを取るのはハリウッド監督のジョージ・ホワン。またフランスより『DOGMAN ドッグマン』撮影監督のコリン・ワンダースマン、台湾スタントチーム、など国際色豊かな豪華一流スタッフが結集。大規模なチーム編成でフェラーリ、ランドローバー、バギーが台北(タイペイ)の街を爆走するノンストップ・カーアクションをぶち上げた!
リュック・ベッソン製作・脚本の『TAXi』は、フランス流カーアクションの魅力を存分に味わえる作品。主人公ダニエルが操るプジョー406タクシーは、普段は街を走る普通の車でありながら、スイッチ一つでレーシングカーさながらに変貌し、マルセイユの街を縦横無尽に駆け抜ける。狭い旧市街の路地や急勾配の坂道、海沿いの大通りなど、土地の特徴を活かしたカーチェイスは、スピード感とリアルさが絶妙に融合し、観客を圧倒的な臨場感へと引き込む。この改造車でのアクションは、本作でジョーイが自らメンテナンスし、山を使った荒々しいカーチェイスを見せた場面と重なり、台北の街を真っ赤なフェラーリで駆け抜けるシーンは、『TAXi』の敵が乗っていた真っ赤なベンツを思い出させる。
マルセイユの街並みが台北になりアジアンテイストが前面に出されたのも魅力。天才的なドライバーであるダニエルと、不器用な刑事エミリアンのバディが織りなす掛け合いが、緊張感にコミカルな味わいを添え、アクションと笑いが見事に共存している点については、ジョンの部下の、くすっと笑えるありえないミスから発展したホテルの厨房でのアクションや、ジョンとジョーイ、その息子レイモンドの逃避行の際に行われるテンポのいいユニークな会話があげられる。
『トランスポーター』は、洗練されたカーアクションと肉体アクションが融合したスタイリッシュなアクション映画。主人公フランクは、冷静沈着で規律を重んじるプロの運び屋。彼が駆る黒のBMWは、ただの移動手段ではなく、まるで彼の分身のように精密なドライビングを披露する。高速道路での圧倒的なスピード、狭い路地をすり抜けるテクニック、さらには車を使ったアクロバティックな脱出劇などは、本作と『TAXi』に共通する。
爆破や派手な演出に頼るのではなく、車と肉体のスピードと精度で観客を魅了する『トランスポーター』は、シンプルながらも洗練されたカーアクション映画として、ジャンルの新しいスタンダードを築き上げた。
この2作品と比較することで浮かび上がった本作の見どころは、台北という魅力的な立地を十分に活用したフェラーリやバギーでのカーアクション、幾度も行われる肉体と銃を使った激しいアクション、シリアスからコミカル、家族愛までも網羅した重厚なストーリー。2作品の良いとこどりをしながら、さらにパワーアップした本作から目が離せない!
『ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション』
10月24日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国公開
配給:アット エンタテインメント
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