ジブリに強烈に憧れたパキスタンの天才監督が10年をかけてゼロから作り上げた、パキスタン初の長編・手描きアニメーション作品『The Glassworker』(英題)の日本語吹替版の制作と全国規模での公開を目指し、クラウドファンディングを実施中。この度、ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着した。

「日本のアニメーションは、私の心の中でとても特別な存在です」

本作は戦争の惨さと芸術の美しさの対比をテーマに、架空の街のガラス職人の少年を主人公に、戦火に揺れる少年少女の恋のゆくえや親子の葛藤を繊細に描いた作品である。2024年アヌシー国際アニメーション映画祭でワールドプレミア上映を果たし、第97回アカデミー賞パキスタン代表作品にも選出されている。監督のウスマン・リアス氏は、9.11以降の混乱と変化の中にあるパキスタン社会で育ったことで、戦争の痛ましさを自分たちの世代の視点で物語として描く必要があると感じ、本作の制作に取り組んだ。

そして2025年5月、本作の日本公開に向けて動き出した矢先、カシミール地方で新たな軍事衝突が発生した。衝突が続くこの地域では、戦争が遠い場所の話ではなく、日常に影を落としている。だからこそ、この作品の「戦争の愚かさと芸術が持つ美しさ」を静かに語るメッセージは、今、さらに深い意味を持ちはじめていると考えた配給会社Elles Filmsは本作が少しでもパキスタンの映画業界・文化・平和への貢献となるよう、クラウドファンディングを立ち上げ、日本初公開となるパキスタンアニメ映画として全国規模の公開を目指している。

ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着!

本作のクラウドファンディングの終了は10月31日23:59で、残り日数は6日を切った。目標金額660万円に対し、現在は300万を超す金額が集まり、ようやく折り返し地点に立ったところだという。終了直前の怒涛の追い上げは、先日XのElles Filmsアカウントで投稿した【拡散のお願い】(https://x.com/Elles_Films/status/1978803047108374852 )が、1万RP&3.5万いいねを獲得し、“バズった”ことが大きな追い風となった。《ジブリ作品に強烈に憧れて、「自国でも凄いアニメを作る!」とアニメ制作スタジオなんてないパキスタンで、10年もかけて長編アニメを作った若き監督(元プロギタリスト)が作った本当に素晴らしい映画があります》との投稿に集まった声は多種多様。「これは応援したい」「手書きでこのクオリティはすごい」「心から尊敬する」とウスマン監督の並々ならぬ熱意に感銘を受けた方、本作の予告編を鑑賞し「初期ジブリの魂が継承されとる…」「映像ジブリ、動きは海外アニメ」と映像に興味を惹かれた方、また、「行動力も技術も凄いだろうに、先に『AIか?』が出てしまう現在」「予想だけど、ほぼAIだと思う」「一瞬でもAIかと思ったのが悔しい」と、昨今の生成AIの登場により惑わされる方々も。

しかし、ウスマン監督は本作の制作中、実際にジブリに訪問し「他のスタッフに思いやイメージを共有するには、全編の絵コンテブックを作るべき」とのアドバイスを糧に、アニメーション産業が確立されていないパキスタンで仲間を集め、全てのシーンの絵コンテを作り上げた。本作は正真正銘、フル・手書き・アニメーション映画である。

画像: ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着!
画像1: ジブリに憧れたパキスタン出身監督が10年かけて制作したアニメーション映画『The Glassworker』ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着!
画像2: ジブリに憧れたパキスタン出身監督が10年かけて制作したアニメーション映画『The Glassworker』ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着!

そんな『The Glassworker』の魅力は、手描きアニメーションならではの温かく繊細な映像美に加え、ガラス細工と音楽、そして愛と葛藤を描いた心に残るストーリー。2024年には、世界最大規模のアニメーション映画祭であるアヌシー国際アニメーション映画祭でワールドプレミア上映を果たし、パキスタン初の長編アニメとして第97回アカデミー賞のパキスタン代表作品に選出されるなど、世界的に高い評価を受けている。

画像3: ジブリに憧れたパキスタン出身監督が10年かけて制作したアニメーション映画『The Glassworker』ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着!
画像4: ジブリに憧れたパキスタン出身監督が10年かけて制作したアニメーション映画『The Glassworker』ウスマン・リアス監督からのメッセージ動画が到着!

この度、到着したウスマン監督からのコメント動画では、「日本のアニメーションは、私の心の中でとても特別な存在です。」「その作品を日本の皆さんにお届けできることは、私にとって大きな名誉です。ぜひ、この作品を日本に届けるためのクラウドファンディングキャンペーンを応援してください。この素晴らしい観客の皆さんと本作を共有できることは、まさに夢の実現です」と熱い思いを語った。

そしてElles Filmsは「このようにパキスタンの若者たちの情熱と努力、そして日本のアニメーション文化への深い敬意から生まれた本作は、日本とパキスタンのアニメーション文化をつなぐ希望のかけ橋になると信じています。目標金額まで、あと300万円以上が必要なこの挑戦、ぜひ応援していただきたい!」とメッセージを発信している。

画像: 『The Glasswoker』ウスマン・リアス監督からメッセージ到着! www.youtube.com

『The Glasswoker』ウスマン・リアス監督からメッセージ到着!

www.youtube.com

クラウドファンディング プロジェクト概要

本プロジェクトでは日本語吹替版にかかる制作費用や、全国規模での公開を目指すための宣伝費の支援を希望いたします。ご協力いただいた皆様には、制作日誌を定期的に配信しリアルタイムで公開までの様子をお伝えします。また、宣伝会議へのご招待や、実際の吹替を体験していただくなど、クラウドファンディングにご協力いただいた皆様と一緒に作り上げる日本語吹替版を目指します。

【概要】
•目標金額:660万円 
•実施期間:10月31日(金)23:59まで 
•使用用途:日本語吹替版制作費用/宣伝広告費用/素材作成費用/クラウドファンディングプラットフォーム手数料

【リターン例】※内容は寄付金額によって変更いたします。
お礼のメッセージ/制作日誌の配信/映画公式サイトにお名前記載/本編エンドロールにお名前記載/クラウドファンディング限定プレゼント/公開前オンライン試写会ご招待/キャスト登壇完成披露試写会ご招待/宣伝会議ご招待/前売り券の配布/DVDプレゼント/映画グッズプレゼント/Elles Films配給映画10作品の前売り券(2枚)プレゼント/日本語吹替版への出演

※本プロジェクトの詳細につきましては、クラウドファンディングページよりご確認ください。

<STORY>
若きガラス職人ヴィンセントは、師匠である父と街の中にあるガラス工房で、一緒にガラス工芸を作りながらに静かに暮らしていた。穏やかな日常は、ある日突然訪れた軍人の親子―陸軍大佐と、その娘でヴァイオリニストのアリズによって揺らぎはじめ、国が戦争と混乱の渦に巻き込まれると、その静寂は次第に砕かれていく。ヴィンセントとアリズは、ガラスと音楽という異なる芸術を通して、互いの心に静かに触れていくが、彼らの間に立ちはだかるのは、親の価値観、社会の階級、そして戦争だった。この物語は、古い価値観が重要視されていた時代に、それでも「愛すること」「信じること」「表現すること」をあきらめなかったふたりの軌跡。人生はガラスのように壊れやすく、でも美しい――

『The Glassworker』
監督:ウスマン・リアス
制作年:2024年/制作国:パキスタン/制作スタジオ:Mano AnimationStudios/上映時間:95分
© 2024 – GLASSWORKER, LLC ALL RIGHTS RESERVED

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