11.14公開 映画『君の顔では泣けない』ファイナル予告
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原作は、2021年9月に発売され、瞬く間に話題となった君嶋彼方によるデビュー作『君の顔では泣けない』。第12回「小説 野性時代 新人賞」を受賞し、発売前に重版が決定するなど、大きな注目を集めた。ある日突然、誰かの体と入れ替わってしまう──数々の名作を世に送り出してきた“入れ替わりもの”。そこに【15年も入れ替わったまま】という独自の設定が加わり、新たな物語が完成した。
入れ替わってしまうふたり、坂平陸(さかひら りく)と水村まなみを演じるのは、今回が初共演となる芳根京子と髙橋海人。トレンドを席巻する数々の話題作に出演し、若手俳優の中でも傑出した存在感を放つ二人が、その才能と感性、演技力と人間力を注ぎ込み、唯一無二の共闘を演じ切った。さらに、今後の活躍に期待が高まる西川愛莉と武市尚士が高校生時代の陸とまなみをフレッシュな魅力で表現。そして、話題沸騰の注目俳優、中沢元紀、前原滉、林裕太がそれぞれ入れ替わるふたりに密接に関わるキーパーソンを演じ、大塚寧々、赤堀雅秋、片岡礼子、山中崇が陸とまなみの両親役として物語を支えている。監督は『決戦は日曜日』(22)の坂下雄一郎。先日行われた第38回東京国際映画祭でも『金髪』で観客賞を受賞した坂下が、リアルとフィクションの境を繊細に編み、入れ替わったまま大人になっていくふたりの時間を切なく、そして瑞々しく描き出した。
ファイナル予告は、夜のプールを前にした陸(芳根京子)とまなみ(髙橋海人)のバックショットから始まる。風が吹く音や虫の鳴き声にふたりの深呼吸が入り混じる意味深なカットの後、「15年前、俺たちの体は入れ替わった」「そして、今に至るまで一度も体は元に戻っていない」という陸の台詞が続く。ふたりが入れ替わったまま、そしてその事実を誰にも明かすことなく歩んできた時間を振り返るように、15歳から30歳までの出来事が紡がれていく。
入れ替わった直後、冗談混じりに、でも、少しの期待も抱きながら“本当の”両親に投げかけた質問。「水村さんと僕の中身が入れ替わっているとかだったら、どうしますか?」。返ってきたのは「生理的に受け付けられないかも」という残酷な言葉だった。帰り道を歩きながら、「このまま元に戻らなかったらどうしよう」と大きな不安に駆られていた高校1年生から、ふたりは様々な時間を過ごしてきた。家族とも良い関係性を築き、うまく立ち振る舞う相手の姿を目の当たりにして、居場所をなくした気持ちになった日。生みの親との別れに、息子として立ち会うことができなかった日。“本当の”弟・禄と、“兄の友人として”大切な記憶を共有した日。幼い頃から抱いていた夢は、この先叶うことはないと悟った日。そして、新たにできた夫と子どもと過ごす、何気なくも幸せな日。15年間、歩んできた全ての時間が、痛くて、大切だったー。
30歳になり、元に戻る方法がわかったかもしれないという状況で、ふたりの感情は大きく揺らいでいく。「今の俺たちが戻りたいって思うのって、身勝手なんじゃないかな」と漏らす陸に、「自分の本当の姿を取り戻すことのなにが悪いの?」と訴えるまなみ。“入れ替わり”ということの性質上、ひとりの想いだけではどうにもならないということ知っていながらも、お互いに本心をぶつけあう。果たして陸とまなみは、最終的にどんな未来を選ぶのか?これまで人気を博してきたコミカルな“入れ替わりもの”の作品イメージを覆す、切なく、そしてリアルな想いが溢れ出すファイナル予告となっている。
ファイナルビジュアルでも、ふたりそれぞれが複雑な想いを抱える表情を見せており、「でも“僕”が生きるこの人生は」、「本当は“君”のものだからー」と、ふたつがひとつになって完成するコピーが添えられている。さらに、運命が変わる場所となるプールで、笑顔を見せる陸とまなみの姿も。「入れ替わったのが水村で良かったと思った」、「私も今、同じこと言おうと思ってた」というやり取りが、ふたりの15年に及ぶ、何とも言い表すことのできない唯一無二の関係性を表現している。
『君の顔では泣けない』
11月14日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2025「君の顔では泣けない」製作委員会

