BS10プレミアムが贈るファン必見の10本一挙放送「マッツ・ミケルセン生誕60年祭」

『アダムズ・アップル』（2005）

ポジティブ男と思いきや実はサイコパス？

アナス・トマス・イェンセン監督とマッツのコンビ作で、これも国内ではDVD廃版となっており、未配信で劇場公開後、視聴困難だった貴重作品。旧約聖書のヨブ記とアダムとイヴのリンゴの寓話をモチーフにしたヒューマンドラマ。田舎の教会で暮らすことになった前科者アダムと、そこを取り仕切る聖職者イヴァンを中心にした、周囲の人々との奇妙な人間模様をシニカルなタッチで描く。マッツは不思議な魅力を持つイヴァン役を好演する。

『アフター・ウェディング』（2006）

孤児院を経営する善人ながら実は隠された過去が？

孤児の救済に尽力しながら破産寸前のヤコブは、巨額の寄付を申し出てきた資産家と面談するためコペンハーゲンに飛ぶ。すると資産家の娘アナの結婚式に招待され、そこでかつての恋人ヘレネと再会。彼女は資産家の妻になっていた。ヤコブはアナが自分の娘かもしれないと推察するが…。名匠スサンネ・ビア監督がマッツをヤコブ役に迎えたヒューマンドラマ。米アカデミー賞で国際長編映画賞候補になり、ハリウッド・リメイクもされた。

『ロイヤル・アフェア愛と欲望の王宮』（2012）

王妃と禁断の恋に落ちる王の侍医を熱演！

18世紀後半のデンマーク王室を舞台にした実話に基づく歴史劇。王妃カロリーネと禁断の恋におちた王の侍医ストルーエンセに待ち受ける運命を、宮廷内の権力闘争の中に描くニコライ・アーセル監督作で、マッツは医師ストルーエンセ役をロマンテックな面と野心的な顔を併せ持つ人物として魅力的に演じる。ベルリン国際映画祭では、国王を演じたミケル・ボー・フォルスゴーが男優賞、アーセル監督が脚本賞をW受賞している。

『偽りなき者』（2012）

カンヌ国際映画祭男優賞受賞の名演技は必見

マッツが見事カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した必見の社会派ドラマ。ある少女がついた些細な嘘によって、少女を性的虐待した変質者扱いされることになった幼稚園教師のルーカス。突然濡れ衣を着せられたルーカスが無実を叫び勇敢に闘う姿をマッツは迫真の演技で表現。監督はデンマーク映画界を牽引するトマス・ヴィンターベア。さらに米アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなど、世界的な評価も高い秀作。

『メン＆チキン』（2015）

女好きで偏屈な男が“兄弟”たちと実親を探す旅に

マッツの盟友でもあるアナス・トマス・イェンセン監督によるコメディ・ミステリーで、またまた監督とコンビを組んだマッツは、無職で女好きの男エリアス役を演じる。亡くなった父の遺品を受け取ったエリアスとガブリエルの兄弟。実は彼らは養子だったことを知り、実父を探すことにした2人だが、彼らに他にも兄弟3人がいることが判明！　初めて会った5人が繰り広げる大騒動を描く。国内ソフト未発売、未配信のレア作品。