長いブランクを越えて、ついにジョニー・デップが日本に帰って来た! 11月22日、プライベートジェットで羽田空港に降り立ったジョニーは早速たくさんのファンに出迎えられ、神対応のサービスを披露するなど、ご機嫌な様子。この後、都内で開催されたアート展の記者会見や、監督作『モディリアーニ!』のプレミア、初参加の東京コミコンなどに登場し、存分に大好きな日本を満喫したようです。(文・奥村百恵/写真・大西基/デジタル編集・スクリーン編集部)

2025年11月28日(金)から開催されたジョニー・デップによる待望の没入型アート展「A Bunch of Stuff − Tokyo」。今回、ジョニー・デップが久しぶりに来日を果たし、アート展開催初日前夜の27日に記者会見を行った。実はこの日、16時から会見がスタートする予定だったが、会見直前まで滞在先のホテルで絵を描いていたことから、70分以上遅刻をしてしまったジョニー。黒いジャケットにハット、デニムに薄いピンクのサングラスをかけて会場に現れたジョニーは、青い絵の具で染まった左手をマスコミ陣に見せて「安心してください、シャワーは浴びました(笑)」とジョークを飛ばすなどご機嫌の様子。

会見がスタートすると、まずは絵を描くことを始めたきっかけについて「子供の頃からドローイングが好きでよく描いていましたが、本格的に絵の具を使った絵画を始めたのは30歳になってから。絵画は自分にとって実験のようなものでもあり、目の前にあることからの逃避でもありました。独学で絵を描いているうちに、だんだん自分が思い描いているものがはっきりと見えてくるようになりましたし、絵を描くことで自分が開放されるような感覚もありましたね。表現としては演技と変わらないし、絵を描く時間がなければ脳が爆発してしまうかもしれません。それぐらい、今の自分にとって絵画は欠かせないものになりました」と、絵画への想いを熱く語った。

続いて、女優ヘディ・ラマーに着装を得た新作グラフィック作品の展示があることについて「ヘディ・ラマーは美しい女優であると同時に、大変優秀な女性でした。彼女は1940年代に、周波数を利用した追跡技術を発明しましたが、アメリカ軍に不当に利用され、特許が切れるまで待たれて権利を奪われてしまいました。彼女は素晴らしく頭脳明晰な方で、とても尊敬しています」とコメント。さらに「私が長年尊敬し、影響を受けてきた人々の肖像画をたくさん描いてきました。マーロン・ブランドは、あらゆる面で私に影響を与えました。彼は私と同じように『巨大な赤ん坊(子供のような純粋な心を持った大人)』だと考えています。またアントナン・アルトーは、常識破りの表現を体現した人で、彼の『残酷演劇』にも非常に影響を受けています。その他にも、パティ・スミスやジャック・ケルアックなど、多くの影響を与えてくれた人々の肖像画がありますので、ぜひご覧いただきたいです」とコメント。

ご機嫌で会見に臨んだジョニー

最後に、米国外の同展の初開催地に日本を選んだ理由について「日本は何百年もの間、一貫して常に美しく素晴らしいアートを発信してきた都市だと思っています。そんな東京にとても関心がありますし、東京という街に生きる人々は良いか悪いかをとても正直にジャッジするイメージがあるので、今回の展示を見て『まあまあだったね』という人はおそらくいないんじゃないかなという点でも興味深い。『よく分からなかった』あるいは『すごく刺激をもらった』のどちらかに分かれるはずで、それぞれの感性を大事にしているんですよね。東京での展示はチャレンジだったけど、受け入れていただき光栄です。東京は世界的に見ても、アートやアーティストを大事にしてくれる場所。とはいえ、自分のことはアーティストだとは決して思っていません。単純に“絵を描く人間”です」と語った。

会見中、集まったマスコミ陣に対してニコニコと柔らかい笑顔を見せ、通訳さんには「素晴らしい翻訳をありがとう!」と何度もお礼を言っていたジョニー。会場には彼のスタジオや自宅から運ばれた100点以上の作品や私物、貴重なアイテムが展示されており、全ての展示が写真撮影OKなのも嬉しいポイント。会場には彼の作品がプリントされたTシャツやポストカードなどを購入できるショップも併設されており、ジョニーファンにはたまらない空間となっている。

ジョニーの没入型アート展の様子

また、12月2日には約30年ぶりにジョニーが監督を務めた新作映画『モディリアーニ!』(2026年1月16日公開)のジャパン・プレミアイベントが開催され、レッドカーペットではサインやセルフィーなどのファンサービスを、そして舞台挨拶では本作を監督した経緯について聞かれたジョニーが、名優アル・パチーノから「君にぴったりの脚本がある。これを監督するんだ」と提案されたことを明かしていた。さらにそのあと開催された「東京コミコン2025」にも参加したジョニー。次はスクリーンの中の彼に会えるのを楽しみにしている。

『モディリアーニ!』プレミアでゲストの赤西仁と

ジョニー・デップ、約30年ぶりの監督復帰作公開
『モディリアーニ!』

画家、彫刻家として20世紀初頭のパリで活動していたが、35歳の若さで死去したイタリア人芸術家モディリアーニの人生を変えた72時間を描く、俳優ジョニー・デップの監督作。『ブレイブ』(97)以来、約30年ぶりの監督復帰作で、モディリアーニを演じるのはリッカルド・スカマルチョ。共演に、本作の監督をジョニーに勧めた名優アル・パチーノ、アントニア・デスプラ、スティーヴン・グレアムらが揃った。1916年、警察から逃げながらキャリアを終わらせパリを去りたいと思っていたモディリアーニ。画家仲間たちは彼を引き留めるが、彼の心は混乱するばかり。そんな時、モディリアーニは彼の人生を変えるアメリカのコレクター、モーリス・ガンナットと出会う。

画像: ジョニー・デップ、約30年ぶりの監督復帰作公開 『モディリアーニ!』

『モディリアーニ!』
2026年1月16日(金)公開
イギリス=ハンガリー/2024年/1時間48分/ ロングライド=ノッカ配給
監督:ジョニー・デップ
出演:リッカルド・スカマルチョ、アントニア・デスプラ、アル・パチーノ

© Modi Productions Limited 2024

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