世界が注目する映像作家たちによる、現代の“脈動”を切り取った5篇。
世界各地から選りすぐられた本企画は、短い上映時間に込められた強烈な映像表現が観る者の感覚を揺さぶる、刺激的なラインナップとなりました。『哀れなるものたち』や新作『ブゴニア』で世界の注目を集めるヨルゴス・ランティモスや、『関心領域』のジョナサン・グレイザー、『幸福なラザロ』のアリーチェ・ロルヴァケルと写真家・アーティストでも知られる『顔たち、ところどころ』のJRに加え、ロカルノ国際映画祭最優秀短編賞を受賞した新鋭・空音央が『まっすぐな首』を携えて参加。国内外の最前線を走るフィルムメーカーたちの最新作が一堂に会する、見逃せないプログラムとなっている。
このたび解禁された予告編は、ヨルゴス・ランティモス、ジョナサン・グレイザー、アリーチェ・ロルヴァケル&JR、そして空音央といった、世界を代表する映像作家たちによる短編が織りなす“鼓動”のリズムで幕を開ける。
5本の短編のうち、最初に映し出されるのは空音央監督の『まっすぐな首』。主演の安藤サクラが首をまっすぐに立てられず、横たわる姿が暗闇の中から静かに浮かび上がると、「この世界で“まっすぐ”でいるとはなにか。」という謎めいたキャプションが、問いかけのように画面に現れる。続いて登場するのは、ヨルゴス・ランティモス監督による不条理な侵食劇『ニミック NIMIC』。マット・ディロンと、彼に対峙する不気味な女性の姿が捉えられ、ランティモス作品特有の違和と緊張が漂う。その後に続くジョナサン・グレイザーによる2本、『ザ・フォール THE FALL』と『ストラスブール1518 STRASBOURG 1518』では、恐ろしい仮面をかぶった集団、そして取り憑かれたように踊る人々の姿が、脅迫的なリズムとともに映し出される。さらに、アリーチェ・ロルヴァケルとアーティストJRによる『都市の寓話 An Urban Allegory』では、フランスの映画監督レオス・カラックスの声が響く。それは“プラトンの洞窟”についての哲学的な語りであり、現代社会における影と現実、見ることと見えないことの境界を暗示する。
空音央、ヨルゴス・ランティモス、ジョナサン・グレイザー、アリーチェ・ロルヴァケル & JRの短編オムニバス『ショート・パルス 5つの鼓動』予告編【3.6(FRI)新宿武蔵野館ほか全国順次公開】
youtu.be全体を通して映像は抑制されたトーンで統一され、電子音と鼓動のようなリズムが、視覚と聴覚をじわじわと同期させていく。断片的なイメージが繋がるたびに、観る者の心臓が一拍遅れて跳ねるような感覚を呼び起こす構成だ。短編映画というフォーマットの枠を超え、ひとつの“生きたリズム体”として脈打つ予告編となった。



