2025年、新宿シネマートにて開催された【新宿ハードコア傑作選】。配信やDVDでもなかなかお目にかかれない個性の強すぎる傑作、異色作を6本まとめて上映、昨今の軟弱な映画に飽き足らない多くの映画ファンの心をわしづかみにした。そしてまた今年も【新宿ハードコア傑作選2】(配給:コピアポア・フィルム)の開催が決定した!

2026年4月17日〜5月21日、シネマート新宿にて限定開催!

 

 コンプライアンスや忖度なんて言葉がなかった時代。映画はギラギラした欲望や目をそむけたくなるような暴力に満ち溢れていた。その中でも特に異彩を放つ傑作群が昨年真夏の新宿に結集したが、今年は春に第二弾が開催されることになった。題して【新宿ハードコア傑作選2】。

画像: 『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』 © 2026 American Genre Film Archive © 1979 The Ninth Configuration Company. All Rights Reserved.

『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』
© 2026 American Genre Film Archive © 1979 The Ninth Configuration Company. All Rights Reserved.

 今年の上映作品は5本。フェデリコ・フェリーニの『道』やデヴィッド・リーンの『アラビアのロレンス』など数々の名作、大作に出演した名優アンソニー・クイン、『007/死ぬのは奴らだ』、『エイリアン』などで活躍したヤフェット・コットー出演の『110番街交差点』は暗黒街を舞台にした警察、マフィア、人種入り乱れてのクライム・アクションの傑作。ボビー・ウーマックの主題歌は後にクエンティン・タランティーノが『ジャッキー・ブラウン』に採用したことでも知られる。
 続くは『エクソシスト』原作者のウィリアム・ピーター・ブラッティが自身の小説を映画化した監督デビュー作『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』。精神病院として使われているある城を舞台にした物語で、ブラッディは本作を映画『エクソシスト』の真の続編と位置付けているという。主演は『ロードゲーム』、『エスケープ・フロム・L.A.』などのステイシー・キーチ。
 3作目はリチャード・フライシャー監督の『センチュリアン』。元ロサンゼルス市警で小説家に転身したジョゼフ・ウォンボーのデビュー作をフライシャー監督が映像化した、職人芸が光る警察群像劇の傑作だ。主演は『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』、『パットン大戦車軍団』、そして昨年同特集内で上映した『ハードコアの夜』のジョージ・C・スコット。『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』のステイシー・キーチも若き警察官役で出演している。
 続く作品はシドニー・ポラック監督の『ザ・ヤクザ』。高倉健と『狩人の夜』、『史上最大の作戦』のロバート・ミッチャムという日米スターが共演、岸惠子、岡田英次も共演した豪華任侠映画が半世紀ぶりにスクリーンに蘇る。
 最後は日本未公開の知られざる秀作、実際の警官殺し事件を扱った『オニオン・フィールド』。こちらもジョゼフ・ウォンボーによる原作小説の映像化で、ウォンボー自身が脚本を手がけている。主演は『ビデオドローム』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』、『サルバドル/遥かなる日々』のジェームズ・ウッズ。キャリア初期の作品で、実在の殺人犯を演じる狂犬っぷりは見事。『ディア・ハンター』のジョン・サヴェージも出演している。

●上映作品

『110番街交差点』
Across 110th Street 4/17(金)〜4/23(木)上映
1972 / アメリカ / カラー / 102分
監督:バリー・シアー 出演:アンソニー・クイン、ヤフェット・コットー、アンソニー・フランシオサ

画像: Images courtesy of Park Circus/Amazon MGM

Images courtesy of Park Circus/Amazon MGM

 マフィアの私設銀行が警察官に化けた黒人グループに襲われた。怒り狂ったマフィアが報復に燃える一方、メンツを潰された警察もエリート黒人のポープを筆頭に捜査を開始。しかし差別主義者のベテラン警部マテリも黙っておらず、各々の敵意と思惑がぶつかりながら、人種入り乱れた大銃撃戦が繰り広げられる! 『ジャッキー・ブラウン』にも使用されたボビー・ウーマックのソウルなビートに乗せて、タランティーノを超えるバイオレンスと男気が炸裂する快作。『道』『アラビアのロレンス』の名優アンソニー・クインが主演のほか、製作総指揮も務めた。

『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』
The Ninth Configuration ※劇場初公開 4/24(金)〜4/30(木)上映
1980 / アメリカ / カラー / 118分
監督:ウィリアム・ピーター・ブラッティ 出演:ステイシー・キーチ、スコット・ウィルソン、ジェイソン・ミラー

画像: © 2026 American Genre Film Archive © 1979 The Ninth Configuration Company. All Rights Reserved.

© 2026 American Genre Film Archive © 1979 The Ninth Configuration Company. All Rights Reserved.

『エクソシスト』の原作者、ウィリアム・ピーター・ブラッティが原作・脚色・監督を務めた問題作。人里離れた山奥に建つ古城の療養施設。ベトナム戦争で精神に異常をきたした兵士たちとともに、ロケット発射の直前に発狂し収容された宇宙飛行士ビリー・カットショー大尉も治療を受けていた。そこに精神科医ハドソン・ケーン大佐が着任するが、ケーンはやがて悪夢に悩まされていく。幻覚的な異世界から閉塞感きわまる病院、善悪、光と闇を横断しながら我々の脳内をかき乱す狂気のカルト映画、ついに日本初公開!

『センチュリアン』
The New Centurions 5/1(金)〜5/7(木)上映
1972 / アメリカ / カラー / 103分
監督:リチャード・フライシャー 出演:ジョージ・C・スコット、ステイシー・キーチ、ジェーン・アレクサンダー

画像: Images courtesy of Park Circus/Sony Pictures

Images courtesy of Park Circus/Sony Pictures

元警察官で推理作家、『オニオン・フィールド』の原作者でもあるジョゼフ・ウォンボーの同名小説をフライシャーが無情なリアリズムで描き出す。警察学校を卒業したばかりのロイ、ガス、セルジオはロサンゼルスで最も犯罪の多い地域に配属される。ロイとパトロールのコンビを組むのはベテラン警察官のキルビンスキー。最初の数週間は何事もなく過ぎたが、ある晩ロイは散弾銃で撃たれ重傷を負う。キャリア初期のステイシー・キーチが心身を削って職務にあたる警察官を、ジョージ・C・スコットが引退間際のベテラン警察官を切なく好演。

『ザ・ヤクザ』
The Yakuza 5/8(金)〜5/14(木)
1974 / アメリカ / カラー / 122分
監督:シドニー・ポラック 出演:ロバート・ミッチャム、高倉健、ブライアン・キース、 岸恵子、岡田英次

画像: Images courtesy of Park Circus/Warner Bros.

Images courtesy of Park Circus/Warner Bros.

ヤクザに誘拐された旧友の娘を助けるべく日本を訪れた元刑事のハリー。かつて愛した女性の兄、健から協力を得ることに。ハリーは健から“義理と人情”という観念を習得、二人は力を合わせてヤクザの組織に対決を挑んでゆくのだが…。ポール・シュレイダー、ロバート・タウンの名匠ふたりがコンビを組んで脚本を手がけたことに加え、名優ロバート・ミッチャム、岸惠子、岡田英次という豪華キャストの共演。そして名キャメラマン、岡崎宏三が描き出す、討ち入りシーンでの高倉健最高の美しさは必見。

『オニオン・フィールド』
The Onion Field ※劇場初公開 5/15(金)〜5/21(木)
1979 / アメリカ / カラー / 120分
監督:ハロルド・ベッカー 出演:ジェームズ・ウッズ、ジョン・サヴェージ、フランクリン・シールズ

画像: © 1979 Black Marble Productions Inc.

© 1979 Black Marble Productions Inc.

1963年のある夜。チンピラのグレッグは交通違反のため警官のイアンとカールに停車を命じられるが、逆にふたりを誘拐、タマネギ畑に連行してイアンを射殺する。逮捕されたグレッグは獄中で司法制度を学び、自らを弁護して死刑を逃れるものの、目の前で同僚を殺されたカールは激しいPTSDに悩まされ、その後の人生を大きく狂わせていく…。グレッグに扮した若きジェームズ・ウッズが希代の狂犬っぷりを発揮、見事ゴールデン・グローブ賞主演男優賞にノミネートされた。当時本作がテレビ放映されたことで世論の反発が巻き起こり、パウエルの仮釈放は取り消されたという。

http://shinjukuhardcore.jp

This article is a sponsored article by
''.