人気アメキャラ系映画ライター・杉山すぴ豊さんが、アメコミ・ホラー・SFなど多様なジャンル映画の情報を“深い知識と深い愛”をもってお届けする本連載。今回は、話題の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』からテーマを走らせ、『マスターズ・オブ・ユニバース』そしてSSUのリブートについてまで、ソニー・ピクチャーズ・スペシャルでお届けします。(文・杉山すぴ豊/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:Photo by Mike Marsland/WireImage

意外とアメコミ縁のある『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

この号の発売翌日には話題のSF『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が公開されますね(僕は来週試写なので現時点では未見)。昨年のサンディエゴ・コミコンで大きなパネル(発表会)があり、幸運にも取材することが出来ました。とにかく映画スタジオの気合いと期待がすごくて、出演のライアン・ゴズリングもノリノリでした。この映画、実はアメコミ映画好きにも注目すべき点があり監督のフィル・ロード&クリス・ミラーはアニメ映画「スパイダーマン:スパイダーバース」シリーズを手掛け、脚本のドリュー・ゴダードはドラマ版「デアデビル」を担当していました。アメコミ映画・ドラマ界の鬼才が結集したわけですね。この映画はアマゾンMGMスタジオ×ソニー・ピクチャーズという座組ですが、実はこの組み合わせ発でもう一つ話題作があります。

ソニー×アマゾンMGMの注目作『マスターズ・オブ・ユニバース』

1月に予告編が全世界的に公開された『マスターズ・オブ・ユニバース』。これは1980年代におもちゃ会社のマテル(あのバービー人形のメーカーです)が仕掛けたアクション・フィギュアがベース。惑星エターニアを舞台に正義の戦士ヒーマンとその仲間が悪の魔王スケルター軍団と戦うという設定。剣と魔法の冒険物ですが様々なSFメカも登場。80年代はトランスフォーマー、G.I.ジョー、ミュータント・ニンジャ・タートルズ等おもちゃとコミックとアニメのメディアミックスが人気。その中の一つです。だからアニメ・シリーズも作られ、1987年にはドルフ・ラングレン出演で実写映画化(邦題は『マスターズ/超空の覇者』)人気は続いており、最近ではNetflixで新作アニメが配信。昨今のアメコミ・ヒーロー映画ブームにのって新たな実写映画化の企画が何度か立ち上がり、ついに実現。新作アニメ版がNetflixだっただけに実写版もそこでの配信映画になると思ったらなんと劇場公開。

予告を見る限り、エターニアのヒーマンが地球人として暮らしており、故郷の危機にまたヒーローとして転生(帰郷)するみたいな展開かな。『マイティ・ソー』とか『スーパーマン』っぽいかも。主役のヒーマンには2021年のアマゾン版配信映画『シンデレラ』の王子役だったニコラス・ガリツィン、TVドラマ「リバーデイル」のヴェロニカ役のカミラ・メンデスが女戦士ティーラ、イドリス・エルバが戦士ダンカン(ともにヒーマンの仲間)。そして悪のスケルターにはジャレッド・レト。監督はトランスフォーマー映画の傑作『バンブルビー』のトラヴィス・ナイトだけに期待大!僕はこのフィギュアを集めてましたから。

SSUがリブートへーーあの2人が陣頭指揮を執る?

そんなソニー・ピクチャーズですがちょっとファンをざわつかせる発表をしました。いわゆるSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース:マーベル・シネマティック・ユニバース/MCUとは別に、ソニーがスパイダーマンのコミックに出てくるキャラを主役に据えた実写映画群)のリブートの話です。これはソニー・ピクチャーズのCEOであるトム・ロスマンがインタビューに答える形で言及したもので、要は「ヴェノム」3作、『モービウス』、『マダム・ウェブ』、『クレイヴン・ザ・ハンター』路線を白紙にして新たな体制で再構築すると。これらの作品が今一つうまくいってないからということでしょうか?それで新体制とは恐らくこれらを手掛けてきたプロデューサー、アヴィ・アラッドを外し、それこそ前述のフィル・ロード&クリス・ミラーが陣頭指揮をとるのかな。彼らはニコラス・ケイジ出演のスパイダーマン系ドラマ「スパイダーノワール」(5月27日、Prime Videoで配信)も手掛けています。個人的にはSSU前作の日本語吹替版の監修を担当していたのでちょっと複雑な気持ちです。

画像: キーパーソンはこの2人かも? フィル・ロード&クリス・ミラー Photo by Rodin Eckenroth/Getty Images

キーパーソンはこの2人かも? フィル・ロード&クリス・ミラー
Photo by Rodin Eckenroth/Getty Images

そんな『マダム・ウェブ』のダコタ・ジョンソンの最新作はキャプテン・アメリカのクリエヴァ、マンダロリアンにして『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のペドロ・パスカル共演のラブコメ『マテリアリスト 結婚の条件』。くすっと笑えて彼女の魅力が光る逸品です。

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