映画賞を席巻した『恋人たち』(2015)で知られる“寡作の名匠”橋口亮輔。誰もがその新作を待ちわびる名監督の、永遠に心に刻まれる名作が、4Kでスクリーンに再び帰ってくる!
画像: 『ハッシュ!』 ©2001 SIGLO

『ハッシュ!』
©2001 SIGLO

画像: 『ぐるりのこと。』 ©2008 『ぐるりのこと。』プロデューサーズ

『ぐるりのこと。』
©2008 『ぐるりのこと。』プロデューサーズ

1993年『二十才の微熱』で監督デビューをはたして以降、第25回ロッテルダム国際映画祭グランプリに輝いた『渚のシンドバッド』(95)、第89回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベスト・テン第1位をはじめ各映画賞を席巻した『恋人たち』(15)、『恋人たち』から9年ぶりに発表した最新作『お母さんが一緒』(24)など、国内外の映画ファンがその新作を待ちわびる“寡作の名匠”橋口亮輔。

ゲイカップルと一人の女性、他者と関わることを諦めかけていた彼ら三人がつくる「新しい家族のかたち」を描いた『ハッシュ!』と、一組の夫婦の10年を通して、人と人の間に生まれる希望を描く『ぐるりのこと。』。共に「オールタイム・ベスト映画」としてそのタイトルが挙がることも多く、“記憶に残る名作”として知られる2作品が、このたび4Kリマスター版としてよみがえり、2026年7月24日(金)よりシネマート新宿、シネスイッチ銀座、渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開となることが決定した。

『ぐるりのこと。』は2008年6月の公開から18年ぶり、『ハッシュ!』は2001年の製作から25年(公開は2002年4月)、実に四半世紀ぶりとなる。今回の4Kリマスター版の公開にあたり、『ハッシュ!』出演の田辺誠一、高橋和也、片岡礼子、『ぐるりのこと。』出演の木村多江、リリー・フランキー、そして橋口亮輔監督からのコメントも到着した。

ゲイカップルに、「付き合ってくれとか、結婚とかじゃなくて、子どもがほしい」と精子提供による子作りを提案する女性。彼ら三人がつくる「新しい家族のかたち」をユーモラスに描き、2001年カンヌ国際映画祭監督週間に出品されたのをはじめ国内外で絶賛された『ハッシュ!』。生真面目な性格ゆえにうつになる妻と彼女を支える法廷画家の夫。何があっても離れない一組の夫婦の10年間を、90年代に世間を震撼させたさまざまな事件を背景に描き、2009年ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品された『ぐるりのこと。』。橋口監督が描く「家族」の姿は、令和のいま見ても新しい。「誰かとつながることで希望は生まれる」という2作品に共通するテーマは、SNSやAIが発達しパンデミックを経て、他者との関係が希薄になっていく現代だからこそ、さらに心に深く響いてくるに違いない。

今回の4Kリマスター版が公開されるにあたり、橋口亮輔監督と各作品に出演したキャストからコメントが到着した。

『ハッシュ!』の田辺誠一は、「自分を支えてくれる大切な作品」とコメントし、高橋和也は「願わくば映画が今も尚変わらない魅力を放っていますように!」と期待を寄せる。また、片岡礼子は「思いは溢れ過ぎてどこをお伝えすれば良いか分かりません」と、橋口監督から脚本を受け取った時の思い、カンヌ国際映画祭に参加した時の想い出を振り返る。そして、『ぐるりのこと。』の木村多江は、「撮影中は役と同化してしまい苦しかったのですが、橋口監督が私を役者にしてくださいました」と、うつになる妻を演じた苦しみと、それを乗り越えて成長したことを語る。また、本作で木村演じる妻・翔子に優しく寄り添う夫・カナオを演じ、映画初主演を飾ったリリー・フランキーは、「この映画は、人の人生を優しく動かす力がある。僕も背中を支えられた、そのひとりです。」とコメント。橋口監督は、「4Kの鮮明な画像により、演者陣の非常に繊細で卓越した演技を隅々まで確認することが出来て自作ながら感動した」と、あらためて俳優たちの名演ぶりを褒め称えた。

『ハッシュ!』は第75回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞(片岡礼子)、第27回報知映画賞主演男優賞(田辺誠一)を、『ぐるりのこと。』は第32回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞(木村多江)、第51回ブルーリボン賞新人賞(リリー・フランキー)を受賞。数々の俳優賞に輝いたキャストたちの名演を、4Kの美しい映像であらためて堪能できる。

橋口亮輔監督・キャストのコメント

かつて山田洋次監督が、『ハッシュ!』について「役者が演出通りにちゃんと演技している」と評されたことがあり、当時は当たり前のこととピンとこなかった。今回、4Kリマスター作業のために2作品をしっかり観直して、その意味が初めて分かった気がする。
4Kの鮮明な画像により、演者陣の非常に繊細で卓越した演技を隅々まで確認することが出来て自作ながら感動した。
人との繋がりを求めて悩み傷つきながら、それでも前向きに人生をつかみ取ろうとする人々を描いた2作品。
時を経て伝わる力が圧倒的に増した『ハッシュ!』『ぐるりのこと。』を是非お楽しみ下さい!
――橋口亮輔監督

『ハッシュ!』は自分を支えてくれる大切な作品です。
カンヌ映画祭では熱く迎え入れられ、映画は国境を越えて通じるんだなと実感して嬉しくなりました。
今でも若い役者や海外の方に『ハッシュ!』を褒めてもらうことが多く、本当に時間を越えて登場人物の熱が伝わっているんだなと実感します。
リマスターのきれいな映像と大きなスクリーンで新たに見えてくる部分もあるので、今回の上映が楽しみです。
――『ハッシュ!』 田辺誠一

『ハッシュ!』公開当時(2002年4月)、僕はまだ33歳くらい。まだまだ若くてやる気も夢もたくさん持っていました。「長谷直也」という役は僕の分身のような役でした。俳優として挑戦のしがいもあったし、愛すべき役でした。でも僕はあの映画を見返す事はありませんでした。撮影時、監督とぶつかることもあったし、ゲイの青年を演じることで感じた世間の目や味わった生々しい痛みがそうさせたのかもしれません。今になって思うのは「もう一度あの映画を見てみたいな」ってこと。願わくば映画が今も尚変わらない魅力を放っていますように!
――『ハッシュ!』高橋和也

映画『ハッシュ!』への思いは溢れ過ぎてどこをお伝えすれば良いか分かりません。
初めて橋口監督から台本を事務所に送りました。と、ご連絡を受けその足で受け取りに行き読み号泣したこと。そこからの準備期間と撮影中に起きたこと。初めて橋口監督のスーツ姿に見惚れたカンヌ国際映画祭。何があっても映画の女神が微笑む時を橋口組チーム全員で信じ一丸となって乗り越えて来たという思い。強い思いでへとへとになり空回りする片岡の手綱を引いていただきゴールできたこと。
映画『ぐるりのこと。』では、演じる役の深いできごとを台本を軸に想像を越えた現場での限界点へ。側に居てくださるスタッフキャストのおかげで最後まで続けることができました。忘れ難いシーンです。
映画にてデビューさせていただいて以来、橋口組が動くたびに気になり観に行き、願わくばと目指す気持ちは今も変わりません。
私の原点です。
――『ハッシュ!』 片岡礼子

私にとっては宝物のような大切な作品。またみなさんの元に届くのはとても嬉しいです。
撮影中は役と同化してしまい苦しかったのですが、橋口監督が私を役者にしてくださいました。
またリリーさんをはじめ、すごいキャストが集まっていて見返すとびっくりしてしまいます。
生きづらい世の中で、また明日の自分を見てみようと、背中を支えてくれるような作品です。
是非またたくさんの方に届きますように。
――『ぐるりのこと。』 木村多江

この映画は、人の人生を優しく動かす力がある。
僕も背中を支えられた、そのひとりです。
――『ぐるりのこと。』 リリー・フランキー

『ハッシュ!』
原作・脚本・編集・監督:橋口亮輔
出演:田辺誠一 高橋和也 片岡礼子 秋野暢子 冨士眞奈美 光石研 つぐみ
撮影:上野彰吾 照明:矢部一男 録音:髙橋義照 音楽:ボビー・マクファーリン
提供:中央映画貿易 配給:ビターズ・エンド ©2001 SIGLO
135分/ドルビーデジタル/2001年

『ぐるりのこと。』
原作・脚本・編集・監督:橋口亮輔
出演:木村多江 リリー・フランキー 倍賞美津子 寺島進 安藤玉恵 八嶋智人 寺田農 柄本明
撮影:上野彰吾 照明:矢部一男 録音:小川武 音楽:Akeboshi 
提供:中央映画貿易 配給:ビターズ・エンド ©2008 『ぐるりのこと。』プロデューサーズ
140分/ドルビーデジタル/2008年

7月24日(金)よりシネマート新宿、シネスイッチ銀座、渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開

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