アナス・トマス・イェンセン監督最新作『さよなら、僕の英雄』<6月19日(金)公開>より、イェンセン監督が本作について語ったインタビューが到着した。

本作は『愛を耕すひと』(23)などの脚本でも知られるアナス・トマス・イェンセンの監督6作目。これまで『ブレイカウェイ』(00)、『アダムズ・アップル』(05)、『ライダーズ・オブ・ジャスティス』(20)などすべての作品でマッツ・ミケルセンとタッグを組んできたが、最新作となる本作では”北欧の至宝”ことマッツが記憶を失った男・マンフレルを演じ、かつて見たこともない独特なキャラクターで新境地を開いている。また、マンフレルの弟・アンカー役には同じくこれまでイェンセン監督作品に出演し続けているニコライ・リー・コスが配されている。

今回の日本向けの特別なインタビューでは、そんなマッツ・ミケルセンやニコライ・リー・コスが当て書きだったことや、撮影中の印象的なエピソードなどにについて語っている。

――マッツ・ミケルセンやニコライ・リー・コスをはじめ、これまで何度もタッグを組んでいるキャストが多く登場します。脚本を書く前から配役は考えていたのですか?

「マッツ、ニコライだけは当て書きをしました。そのほかのキャストは脚本を書いてから、配役を進めています。兄弟の実家で民泊を営んでいるマグレーデ役など、大掛かりなオーディションを検討していた人物もいましたが、考え直してソフィー・グローベールに声をかけたんです。新たに発見したキャストといえば、自分をポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンだと思い込んでいるハムダン役のカルド・ラザーディです」

——撮影中の印象的なエピソードを教えてください。

「マッツ演じるマンフレルが自暴自棄になるところです。60歳にも関わらず、ほとんどのスタントを自分でやると言い、小さな窓から飛び出すシーンもスタントコーディネーターに『さすがに本人だと難しいかも』と言われていたのに挑戦していました。さすがダンサー!数センチ狂っていたら肩が外れるほどの非常に狭い窓から見事に飛び出していましたね。そういったシーンはどれも面白すぎて、ずっと忘れられません」

画像: 『さよなら、僕の英雄』よりアナス・トマス・イェンセン監督による日本向けインタビューが到着 撮影中のマッツらの写真も

——現場はどのような雰囲気で進んでいきましたか?

「めちゃくちゃ楽しかったです。今回の作品に関しては、みんなでサマーキャンプに行って、寝食を共にして撮影する、みたいな時間でした。ただ、撮影時のルールが変わって、一作目は53日間の撮影期間を設けられたのが、今は30日間でアップしなければならないんです。以前よりも時間がタイトなのと、撮影クルーの規模も大きくなっていたので効率よく撮影することが求められたので、集中力を高めて向き合いました。コメディとしていいものを作るには真剣に向き合う必要があるので、その点はみんなで努力しました」

——他者とのコミュニケーションが生む新しい視点といったものがこれまでの作品でも描かれてきました。監督ご自身もそういったコミュニケーションを普段から大切にしているのでしょうか?

「一番大切なことだと思っています。子どもたちにも毎日伝えているのですが、自分と意見が違う人や自分が好ましいと思っていない人、価値観が受け入れられない人と対話することが重要です。いつも世界の問題は、それぞれのグループに縛られてしまい外部の人々とコミュニケーションを取らなくなっていることから始まるんです。人類はコミュニケーションをとることができるからこそ、これまで生存して来られたんだと思いますし、政治だけでなく普段の生活からやるべきことだと思っています」

——日本の観客にメッセージをお願いします。

「この作品はアイデンティティや、自分が何者であるかということを描いています。なので、誰が観ても何か感じてもらうことができるはずです。ぜひ劇場でご覧ください」

『さよなら、僕の英雄』
6月19日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
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