約半世紀にわたり数々の名作、話題作、問題作を生み出してきたリドリー・スコット監督。彼の作品はどれも見逃せないものばかりですが、その中でも必見といえる10作をセレクト。常に衰えることのないパワフルな演出で観客を魅了する名匠は、各時代ごとに代表作を残しているようです。(文・米崎明宏/デジタル編集・スクリーン編集部)
カバー画像:『エイリアン』より Photo by Getty Images

1.『エイリアン』(1979)

SF映画の歴史を変えた地球外生命体ホラー

『スター・ウォーズ』『未知との遭遇』の大ヒットに続き、SF映画に新たな地平を切り拓いた異星人ホラー。宇宙貨物船の乗組員たちが謎の信号をキャッチし、発信源を調査すると凶暴な地球外生命体が乗員の身体を乗っ取って船内に侵入。生命体は脱皮を繰り返し大型のエイリアンに成長。一人、また一人とその犠牲者が増えていくが…。多くのアーティストに影響を与え、アメリカ国立フィルム登録簿にも永久保存登録される栄誉を得ている。

出演:シガニー・ウィーヴァー、トム・スケリット

画像: 『エイリアン』

『エイリアン』

2.『ブレードランナー』(1982)

反乱を起こした人造人間をテーマにした名作SF

 フィリップ・K・ディックの原作を映画化し、初公開時は賛否両論となって興行的には失敗したが、徐々に評価を高め、今では名作SFとして名高い存在に。92年にはディレクターズカット版、07年にはファイナルカット版が公開された。宇宙開拓のため人間に代わって働くレプリカント(人造人間)が叛乱を起こし出す。地球に脱走したレプリカントたちを見つけ出し、抹殺する使命を受けたブレードランナー、デッカードが彼らの行方を追う。

出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー

『ブレードランナー』

3.『ブラック・レイン』(1989)

NY刑事が異国の地・日本で凶悪なやくざを追う

 ニューヨークと大阪を舞台にしたエキゾチックな犯罪ドラマで、日本の俳優たちも大勢出演し話題を呼んだ。やくざの佐藤を演じる松田優作の遺作であり、その怪演をスコットも絶賛したという。NY市警の刑事ニックがレストランで殺人を犯したやくざの佐藤を大阪に連行するが、空港で逃げられてしまう。文化の違う異国の地で、実直な警部補・松本の手を借りながら、ニックと相棒のチャーリーは凶暴で狡猾な佐藤の行方を探すが…。

出演:マイケル・ダグラス、高倉健

『ブラック・レイン』

4.『テルマ&ルイーズ』(1991)

平凡な女性たちが警察に追われる身となるロードムービー

普通の女性がひょんなことで警察に追われる逃亡者となる、アメリカン・ニューシネマ的なテーストもあるロードムービー。スコットが初めてアカデミー賞監督賞候補になった作品。親友同士の主婦テルマとウェイトレスのルイーズが週末旅行でドライブに出かけるが、途中でレイプされそうになったテルマを助けようとしたルイーズが男を銃で射殺し、想定外の逃避行が始まる。それは2人にとって生き方を変える自由への旅にもなった。

出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス

『テルマ&ルイーズ』

5.『グラディエーター』(2000)

アカデミー作品賞に輝く歴史スペクタクル大作

古代ローマを舞台にしたアクション満載のスペクタクル史劇。アカデミー賞では作品賞など5部門を受賞したが、惜しくもスコットは監督賞を逃した。ローマ帝国の勇壮な将軍マキシマスは皇帝の厚い信頼を得ており、皇帝は帝位を彼に譲ろうと考える。それを知った皇子のコモドゥスが父王を殺し、マキシマスを亡き者にしようと画策。やがて奴隷となったマキシマスは剣闘士となり、冷酷な皇帝になった憎きコモドゥスへの復讐を誓う。

出演:ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス

Photos by Getty Images

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