映画『月がみている』予告篇|11月20日(金)全国ロードショー
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『失楽園』『愛の流刑地』など、数々のベストセラーを世に送り出し、映像化作品でも常に大きな話題を呼んできた作家・渡辺淳一。そのビブリオグラフィの中でも、とりわけ議論を巻き起こし、“映像化不可”とも言われてきた一編『シャトウ ルージュ』が、没後12年を経てついに映画化される。監督を務めるのは、長年映画プロデューサーとして活躍してきた原作者・渡辺淳一の娘、渡邉直子。父が遺した物語に、女性ならではの新たな視点を加え、大胆に再構築した。毎熊克哉、小島梨里杏という主演二人がイノセンスあふれる熱演を見せ、黒木瞳、西岡德馬、吉田羊ら豪華な面々が脇を固める。
物語の舞台はフランス。順風満帆な結婚生活を送っているはずだった克彦(毎熊克哉)と月子(小島梨里杏)だったが、夫婦のすれ違いから、克彦は妻を性的なレッスンを施すというフランスの古城・シャトウに幽閉しようと目論む。衝撃的な設定だが、その先に待ち受けるのは、夫婦それぞれが「愛すること」の意味を見つめ直す、切実な人間ドラマ。映画の7割をフランスで撮影し、実在の古城を使用した映像美も大きな見どころのひとつだ。
映画批評家・相田冬二から「これは自分という城をみつめなおし、一歩も二歩も前進するチャンスをくれる映画である」と評される本作は、セックスというセンセーショナルな題材を入り口にしながらも、女性・男性それぞれが抱える葛藤や不甲斐なさをフラットに見つめ、夫婦やパートナーとの関係、そして愛するとは何かを問いかける、切実なラブストーリー。
解禁された予告編は、フランスの深い森と、その先にひっそりと佇む美しい古城を背景に、主人公・月子が何者かに誘拐される衝撃的なシーンから幕を開ける。監視カメラが設置された城の一室に閉じ込められた月子。その様子を別室から見つめる謎の男女。そして明らかになる、夫・克彦による偽装誘拐。妻との関係に悩みを募らせた克彦が月子に受けさせようとしていたのは、この城で施されるという“性のレッスン”だった。しかし、月子が城で過ごすうち、物語は少しずつその姿を変えていく。それぞれの思いが交錯するなか、次第に明らかになる城の本当の姿とは──。閉ざされた城と、その外に広がる雄大な自然。そのコントラストが、揺れ動く登場人物たちの心を映し出すかのように、物語に独特の解放感と余韻をもたらす幻想的な映像となっている。
あわせて解禁されたポスタービジュアルでは、欲望を解放し、これまでとは異なる表情を見せる月子と、苦悩を抱えた克彦の対照的な姿が捉えられている。二人を隔てるのは、シャトウと呼ばれるフランスの古城。その主塔の傍らには、三日月が浮かんでいる。「愛していた。憎むほどに」という不穏なキャッチコピーとは裏腹に、淡い夕映えの光が二人を優しく包み込む、印象的なビジュアルに仕上がっている。
またこのたび、フランス映画界を代表する俳優ヴァンサン・ペレーズの出演も解禁となった。『インドシナ』『王妃マルゴ』など、90年代のフランス映画を彩った名作の数々で日本の映画ファンにも広く知られ、近年では『ボレロ 永遠の旋律』にも出演。俳優のみならず、監督としても活躍している名優・ペレーズが演じるのは、克彦が月子を預けるフランスの古城“シャトウ”で暮らす謎の男・Z。物語の鍵を握る存在として、スクリーンに唯一無二の存在感を放つ。
出演情報解禁に際し、ヴァンサン・ペレーズよりコメントも到着した。「脚本の繊細さ、静寂や視線、言葉では必ずしも表現しきれないものに対して、あらゆる要素に重要な余白を与えている点に、すぐに心を打たれました」と語り、「(渡邉監督は)深い敬意と自由な発想を持ちながら原作を自分なりに解釈し、独自の感性を吹き込んでいます。この親密で、どこか密やかな奥深さを持った側面に惹かれ、この映画に参加したいと強く思いました」と出演への思いを明かしている。そして日本の観客に向けて「映画は完成した時点で終わるものではありません。それを見る人々の目と心の中で、生き続けるのです。『月がみている』が、上映後も長く皆様の心に寄り添い続けますように」とコメントを寄せた。
ヴァンサン・ペレーズのコメント全文
脚本の繊細さ、静寂や視線、言葉では必ずしも表現しきれないものに対して、あらゆる要素に重要な余白を与えている点に、すぐに心を打たれました。この映画は、渡邉直子監督のお父様が書かれた小説『シャトウ ルージュ』が原作となっており、今、その娘である彼女がこの物語をスクリーンに映し出すために監督をしているのです。
映画の中心には、二つの世代間、文学と映画の間、そして父と娘の視線の間における「継承」が存在しているのです。直子監督は単に小説を映像化するにとどまらず、深い敬意と自由な発想を持ちながら原作を自分なりに解釈し、独自の感性を吹き込んでいます。この親密で、どこか密やかな奥深さを持った側面に惹かれ、この映画に参加したいと強く思いました。
映画は完成した時点で終わるものではありません。それを見る人々の目と心の中で、生き続けるのです。『月がみている』が、上映後も長く皆様の心に寄り添い続けますように。
『月がみている』
11月20日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給:キノフィルムズ
©︎2026『月がみている』製作委員会

