坂本悠花里監督の初の長編作品『白の花実』は第73回サン・セバスティアン国際映画祭New Directors部門にてクロージング作品として上映。少女たちの繊細な感情を、耽美にすくい取った唯一無二の奇妙で美しいファントム・ファンタジーとして注目を浴びている。メインキャストである3人の次世代女優にも熱視線が送られている。
BOGでは、ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」で難役を演じた蒼戸虹子に大フォーカス! 学園の人気者でありながらも自ら命を絶った少女・莉花を透明感たっぷりに表現している。

撮影/久保田司
スタイリスト/佐々木翔
ヘアメイク/石川奈緒記
取材・文/柳真樹子

画像1: 【インタビュー】次世代注目女優の蒼戸虹子が『白の花実』で繊細な少女の感情を表現!

――オーディションで莉花役に決定しました。どんな気持ちでオーディションに挑みましたか?

お芝居を始めたばかりの時に受けたオーディションだったので、演技のオーディションもほぼ初めてのような感覚でした。だから『オーディション』というものに対して緊張がたくさんあって…。オーディションでは監督とお話しながら台本を読み、言われたことや求められることに応じて改めて読むということを繰り返していく感じだったと思います。その日、オーディションが終わった後に監督と帰る方向がたまたま同じで(笑)。一緒に帰りながら、好きな映画の話だったり、監督が撮りたいと思っているイメージを聞けたりできたのがとても楽しかったことはよく覚えています。

――普段の蒼戸さんの状態で一緒に帰ったのが良かったのかもしれませんね!

本当にそうかもです(笑)。やっと緊張が解けていたので。

――演じた莉花はどんな女の子だと捉えましたか?

みんなが莉花のことが大好きで、完璧で……という裏の、莉花が抱えているものに最初から興味を持っていました。だから莉花を演じることができたのはすごく嬉しかったです!

――莉花はこの学園においては、“陽キャ”タイプに近いですが、普段の蒼戸さんは陽キャ?それとも陰キャ?

第一印象では陽キャに見られることが多くて、ちょっと前までは「陽キャなのかも!」と自分で思っていたりしたんですけど……、独りでいることが好きだし、人見知りな方なので陰キャの方がしっくりきます(笑)。

――莉花に共感できる部分はありましたか?

莉花みたいに完璧と思えることは自分にはないのですが、誰かの期待に応えたい気持ちは私にもあるので、そこは似ているのかなと感じました。あと、自分の内面を他人に見せることや悩みを相談することが苦手なのでそこも共感できる部分です。

――演じてみて、莉花を理解できた?

莉花は周りのみんなが思うような莉花でいようとすごく頑張っていたのではないかと思いました。演じていた時は莉花の奥にある気持ちだったり淋しさだったりを常に考えながら、過ごしていました。そんな時に監督から、莉花が抱えているものだけでなく、普通の女子高生として生きている日常も大切にしてみて、と言われて。そこから、杏菜や栞、学校のみんなと一緒にいる時間のこともいろいろ考えるようになり、より莉花への理解が深まった気がしています。

――杏菜と同部屋になることで少しずつ打ち解けていきます。蒼戸さんから見て、杏菜はどんな魅力の持ち主ですか?

莉花は杏菜の嘘のなさに助けられたこともあったと思います。またそういうところが信じられたんだろうなぁと。あと、莉花は杏菜の嘘のなさを羨ましいと思う気持ちもあったと思います。

――美絽さんや池端さんなど同世代の子たちとご一緒しました。それぞれの第一印象を教えてください。では美絽さんについて教えてください。

他の人にはない美絽さんだけの雰囲気があったので、最初はすごく緊張しました。初めて会った日はお互いに人見知りなのでほとんど喋れなかったです(笑)。でも、半年間のダンスレッスンやワークショップを通して徐々に仲良くなっていきました。一緒にいてすごく心地のいい方です。

――池端さんの第一印象はいかがでしょう?

その場がぱっと明るくなるようなエネルギーの持ち主だと思います。最初から池端さんが美絽さんや私にたくさん話しかけてくださいました。3人で仲良くなれたきっかけは池端さんのお陰です。

――3人で過ごしている中で、距離が縮まった瞬間って覚えてますか?

撮影の合間、3人で待って過ごすことが多かったのですが、なんでか分からないんですけど、「ウィンクができるか?」という話題になって。池端さんと美絽さんは上手にキレイなウィンクができるんですよ。でも私が全くできなくて(笑)。その時、ウィンクしている写真を3人で撮り合って、ずっと笑い合っていました。そこですごく仲良くなれた気がします。

――じゃあ、蒼戸さんのいちばんイケてない写真をお二人が持っているんですね(笑)。

そうですね(笑)。

画像1: ――じゃあ、蒼戸さんのいちばんイケてない写真をお二人が持っているんですね(笑)。

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