『コンビニ人間』で第155回芥川賞など、数々の文学賞を受賞した村田沙耶香が2015年に上梓した長編小説『消滅世界』を映画化。世間の常識と自分の中の欲情に挟まれ、向き合う主人公・雨音を蒔田彩珠が、その夫・朔を栁俊太郎が演じる。人工授精での妊娠・出産が常識となった少し先にあるかもしれない未来を一緒に想像してもらいました。
画像2: ――興味深い人物でしたか?

――近未来を描いていましたが、栁さんの考える“近未来”ってどんな世界でした?ちなみに私は映画『ブレードランナー』的な世界を想像していました。

自分も『ブレードランナー』みたいな世界を想像していましたね。だから、こういう『消滅世界』のような、少しリアルな世界線が怖く感じました。実際には、便利になる世の中も楽しみな自分もいますが、同時に『消滅世界』のような世界も進んでいるんだろうなと。“人間とは?”と考えると危機感を感じます。今の社会、キャッシュレスとか便利になりましたが、物理的な面での摩擦や人間関係の摩擦が減ってきたのも大きな一因になるのかなと。

――確かに『消滅世界』の中では感情の摩擦が少ないですよね。

多分、そういった摩擦を無くすために、こういう世界になったのだろうなと思います。感情の摩擦が原因で、事件が起きたり面倒なことが起こる。そういった感情を排除していくとこういう世界になるんだろうなと想像しました。

――これから映画をご覧になる方に、楽しめるポイントを教えてください。

この小説が約10年前の作品になりますが、10年前に読むのと今、映画化された作品を観るのは全然違う感覚だと思うんです。10年前だとファンタジーや都市伝説として楽しめると思いますが、今、世界観がちょっと現実に近くなってきたと感じると思います。このタイミングで観ていただいた方がどういう反応をするのかすごく楽しみです! また、作品を観た後にもこういう話しで盛り上がって欲しいです。『消滅世界』の世界線が幸せだと思う方もいらっしゃいましたし。独自の目線で観てもらいたいです。

――映画の媒体なので、栁さんプライベートな映画ライフも伺いたいです。1作品を挙げるのは難しいかもしれませんが、これまで観た映画で好きな作品について教えてください。

毎分毎秒、変わりますが(笑)。

――分かります(笑)、今の気分で構いません!

『セント・エルモス・ファイアー』とか、『テルマ&ルイーズ』などの80年代~90年代の映画は観漁りましたね。自分がモデル出身なこともあり、ファッションや視覚的に楽しめる作品を中心に観ていました。特に好きなのは……『トゥルー・ロマンス』かな、いちばん好きな映画は。

――ストーリーもかわいいですが、あの作品でのパトリシア・アークエットがめちゃくちゃかわいい!

かわいいっすよね~。視覚的にも楽しめるし、出てくるキャラクターがみんな濃くて(笑)。

――好きな作品は何度も観る方ですか?

『トゥルー・ロマンス』は何回も観ています。ファッションはモードでこそはないのですが、カルチャー寄りのファッションを仕事であまり着ることがなかったので、そういう部分を求めて辿り着きました。自分が私服で着るなら?というファッションを求めていて、ロードムービーっぽい映画を探って好きになった一作です。

画像2: “10年前だとファンタジーや都市伝説が今だと現実に近づいてる”
『消滅世界』で演じる朔から想像する近未来――栁俊太郎インタビュー

<プロフィール>
栁俊太郎
生年月日:1991年5月16日
出身地:宮城県

<近年の主な出演作>
映画『平場の月』(25年11月14日より公開中)
映画『九龍ジェネリックロマンス』(25年)
映画『他人は地獄だ』(24年)
ABEMAオリジナルドラマ 『スキャンダルイブ』(25年11月19日より配信)
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(25年)

<待機作>
『ちるらん 新撰組鎮魂歌』 原田左之助 役 (2026年春放送・配信予定)
『ゴールデンカムイー網走監獄襲撃編ー』(2026年3月13日公開予定)

『消滅世界』
11月28日(金)全国公開

<STORY>
人工授精での妊娠・出産が常識となった時代に、愛し合った両親から生まれた雨音は異質な存在だった。アニメのキャラクターと恋愛をし、夫の朔とは性愛を持ちこまない穏やかな結婚生活を楽しむ毎日。その頃、住民全体で計画的に人工授精、出産、管理を行い、住民みんなで子育てをする実験都市が千葉に生まれていた。家の外にいる恋人との恋愛がうまくいかず、“エデン”と呼ばれるその地に移住することにした雨音と朔だったが――。

出演:蒔田彩珠 栁俊太郎
恒松祐里 結木滉星 富田健太郎 清水尚弥
松浦りょう 岩田奏 落井実結子/山中崇/眞島秀和/霧島れいか
原作:村田沙耶香『消滅世界』(河出文庫)
監督・脚本:川村誠
配給:NAKACHIKA PICTURES
ⓒ2025「消滅世界」製作委員会

スタイリスト/伊藤省吾
ヘアメイク/望月光
撮影・取材・文/柳真樹子

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