これまでも様々なスーパーヒーローを送り出してきたマーベル・シネマティック・ユニバースの最も新しいヒーローは、なんと魔術師!以前ご紹介した、ココだけの「ドクター・ストレンジ」トリビアに続いて、今回はキャンペーンで来日したマッツ・ミケルセンの来日時インタビューを大公開!
マーベルのヒーローには欠点があるからこそ誰でも共感できるんだ
思い出に残っているシーンや現場は?
『日本の現場も同じだと思うけれど、撮影中は楽しくて子どもに戻ったような気分になれたね。自分が子どもの頃に夢中になったコミックの世界に、いま自分がいるわけだからね。みんなとても楽しんでいたよ。
でも悲しいシーンとかはまた違った雰囲気になったけどね。特に忘れられないシーンもあった。
ベネディクト(カンバーバッチ)と戦う場面で、僕が彼に向かって剣をふるって彼がよけ、ガラス製のキャビネットが粉々になるシーンがあるんだけど、僕はワイヤーで宙に吊られたまま重い剣を取り出して、人に当たらないように気をつけてガラスを割るという動作を何度も繰り返し練習したんだ。
その結果、本番の撮影ではすべてが完璧に進んで、カットの声がかかる直前についにやけてしまったんだ。物を派手に壊すだけでお金をもらえるなんて最高だね。
そのシーンをスロー再生したら、もしかして僕の笑顔が確認できるかもしれない』
子ども時代からアメコミのファンだったというミケルセン。マーベル作品にも特に思い入れが
『マーベルのヒーローにはほかにはない特別な魅力があると思う。みんな欠点があり、人間的にも立派とは言えない連中だ。
例えばドクター・ストレンジは自己中心的、かつナルシストでどうしようもない男さ。でも物語の中で彼は多くを学び、世界を危機から救うことになる。そして、人間として成長を遂げるんだ。つまり、マーベルのヒーローや悪役には欠点があるからこそ誰でも共感できるのさ。完璧なスーパーヒーローというのとはちょっと違うんだ』
ミケルセン自身が思う強いヒーローとは?
『"強い"という言葉の意味をどう考えるかによるね。力が強いという意味ではハルクが一番だよ。でも、知恵によってパワーに勝ることもできる。
僕は子どもの頃はスパイダーマンのファンだったんだ。彼は僕らと同じように特に背が高いわけでもないし、痩せていて腕も細い。スパイダーマンは僕らみたいに生意気な口をきくけど、誰にも怒られずに済むじゃないか。そういったところがみんな大好きだったんだ』
ミケルセンから見る「ドクター・ストレンジ」オススメポイント
『登場人物たちは元々は特殊な能力を持っていない。それが自分の中にパワーを見出していくんだ。これまでのスーパーヒーローものにはなかった設定だと思う。この映画は原作のコミックの雰囲気をまったく壊さずに映画化している。これほど見事なイメージの再現は見たことがないね。
クンフーのシーンも盛り込まれていて楽しかったね。特にブルース・リー・ファンである年代の僕たちが、50代でこんなことができるなんて最高だよ』