ワンダーウーマンとは…?
アメコミでは数少ない女性のスーパーヒーローであり、原作の誕生した70年以上前から全米で国民的キャラクターとして愛されるワンダーウーマン。その人気の高さは、米チケット販売サイトの調査による『最も期待されるアメコミキャラクターの実写デビューランキング』でハーレイ・クインやデッドプールなどの注目キャラクターを抑え、堂々の一位を獲得したことからもうかがえる。そしてこの夏、満を持して登場するのが、彼女を主人公にした初の実写映画『ワンダーウーマン』だ。
人間社会から孤立した女性だけの一族のプリンセスとして生まれ、圧倒的な強さを誇る美女戦士へと育ったワンダーウーマンことダイアナ・プリンス。「バットマンvsスーパーマンジャスティスの誕生」に続き、この史上最強のヒロインを演じるのがスーパーモデルのガル・ガドットだ。「ワイルド・スピード」シリーズのジゼル役としてもおなじみだが、ハリウッド超大作で主演を務めるのはこれが初めて。ミス・イスラエルに選ばれた美貌と、実際の兵役経験によるアクションセンスを併せ持ち、“リアル・ワンダーウーマン”とも呼ばれる彼女に、本作への意気込みを聞いた。
interview
――ワンダーウーマンはアイコニックなキャラクターですが、どのような気持ちで役に臨みましたか?
『女優として、私は演じるすべてのキャラクターに自分自身を持ち込むの。私は、ダイアナに、ワンダーウーマンにとても近しいと感じるわ。私自身はとてもノーマルな子ども時代を送ったし、過保護に育てられたから、ワンダーウーマンと似たジャーニー(旅)を経験したとは言わないけれど(笑)。でも成長して、もっと複雑な人間になった少女として、彼女のストーリーが大好きよ。こんなに善良で純粋でポジティブなキャラクターを演じるのは私にとっても初めてだった。私は彼女のことが大好きなの』
――どのようにワンダーウーマンを自分のものにしたのですか?
『彼女を自分のものにしようとは考えなかったわ。女優として私を突き動かしているのは、どうすれば興味深く、オリジナルなやり方でストーリーを語ることができるかよ。どうすればベストを尽くせるか、どうすれば観客にとって近寄りやすいキャラクターにできるか。私が集中するのはそのことだけよ。ワンダーウーマンは最もパワフルな女性キャラクターだけど、私たちは彼女のことを、威嚇的とか、偉そうとか、利口ぶったように描きたくなかった。多くの人が彼女を愛せるようにしたかった。多くの人はパーフェクトな人が好きなんじゃなくて、ソフトで、愛すべきで、いいことをしたいと思っている人が好きなんだと思うわ』
――パティー・ジェンキンズ監督の女性ならではの視点がどのように本作に生かされていると思いますか?
『パティーはこの映画を監督するのに最適な人よ。彼女が女性であろうとなかろうとね。彼女はとても才能ある監督で、頭がよくて、情熱的。この映画が必要としていたすべての能力を持っていたの。彼女はマジカルなシーンが撮れるまで、何度もテイクを重ねた。彼女は完全主義者だから、完璧なことができるまで決して止めなかったし、私たち全員をもっと一生懸命働こうという気持ちにさせてくれた。私たちみんながベストになりたいと思ったのよ』
――ワンダーウーマンのコスチュームを着た感想はいかがですか?
『「バットマンvsスーパーマン…」のときの彼女の衣装は、じつは着心地が良くなかったの(笑)。そんなに長く着る必要はなかったから大丈夫だったけれど。今回の映画では衣装を調整したわ。素材を変えて、もう少し大きくしたの。スーパー・タイトにしないでね。最終的には私はその衣装を毎日着て、117日以上も撮影しないといけなかったから。今ではそれを着て眠れるわ。私にとってパジャマみたいなものよ(笑)。この衣装が大好きよ。スーパー・ストロングで、同時にセクシーで、見た目も大好きだわ』
――女優として最初に受けたオーディションは「007/慰めの報酬」のボンドガール役だったそうですね。
『あれは私の本当に最初のオーディションだったの。イギリスのキャスティング・ディレクターがイスラエルに来て、ボンドガールを演じる女の子を探していた。私はまだ女優でさえなかったけれど、オーディションを受けた。役はもらえなかったけれどね。でも、私がいつも言うことだけれど、すべてのことは理由があって起きるのよ。だってそのプロセスを経験したことで、私は女優になりたいということに気づいたの。そのときまで私は大学で、法律と国際関係を学んでいたけれど、オーディションを経験したことで私は女優になりたいと気づいた。タイミングがすべてなの。そのときにはたぶんまだ私は準備ができていなかった。すべてのことが、私が本作をやる準備ができているようにしてくれたのよ』