これまで見てきたように、いま世界は大きく変わろうとしています。それを実現させるのはあなた方自身に他なりません。そんな女性の皆さんにぜひ見ていただきたい15本のうち、今回は【働く女性は悩みもいっぱい!】な作品を5作ご紹介します。社会で職場で多くの障害を乗り越えてきた女性を描き、観客に勇気を与えてくれた名作揃いです。(文:大森さわこ/デジタル編集:スクリーン編集部)
ドリーム
宇宙開発の裏に彼女たちの奮闘あり!
60年代のNASAの宇宙計画に参加した実在の3人の黒人数学者たちの悩みは人種差別の壁。白人と同じトイレを使うことさえできない時代だが、彼女たちは挑戦をあきらめない。偏見や障害を乗り越え、草分け的な技術者や超人的な計算者となり、宇宙開発の歴史を変える。その勇気に心を打たれる。
マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
英国首相まで上り詰めた女性の生き様
79年に英国初の女性の首相となったマーガレット・サッチャーはズバズバと発言するタフな政治家(“鉄の女”と呼ばれる)として11年間、君臨する。映画では男ばかりの政治の世界で女性が生き抜くことのむずかしさも描かれ、オスカー受賞のメリル・ストリープは鉄の女の強さと弱さを見事に演じ分ける。
キューティ・ブロンド
容姿と能力は関係なし!を痛快に証明
おしゃれと恋にしか興味のなかったキュートなブロンド娘が失恋をきっかけに名門大学、ハーバードに入学。最初はチャラい態度とド派手な服装が反感を買い、セクハラにも遭遇するが、やがてはカンと度胸の良さを買われて弁護士事務所で大活躍。その成長と自覚がユーモアたっぷりに描写され、とても痛快!
ノーマ・レイ
組合活動も全力でぶつかるシングルマザー
南部の紡績工場で働くノーマ・レイはふたりの子供を持つシングルマザー。組合活動に意欲を燃やす男性と知り合い、彼女自身も組合活動にのめりこみ、幹部の執拗な妨害にもめげず、自身の意思を押し通す。オスカーを受賞したサリー・フィールドの熱演が印象に残る70年代の草分け的な女性映画の一本。
スタンドアップ
男性ばかりの職場で働く主婦の孤独な闘い
89年のミネソタ北部の鉱山を舞台にした実話の映画化。大半の労働者が男性である職場で女性が働くことの苦悩に焦点があてられる。夫と別れた後、2人の子供を育てるヒロインは鉱山で同僚男性のセクハラやイジメにあうが、やがては勇気を出して会社を訴える。そんな彼女の行動が他の人も揺り動かしていく。